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関東屈指の優しい神様とここだけの名巧の作【秩父神社】

取材・写真・文:

神奈川在住
訪問エリア:47都道府県

2018年7月16日更新

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写真:えいぶゆう/TossyPhoto

埼玉県秩父市には、関東でも有数のパワーの強い神様たちが住んでいるとされており、中でも特に有名なのが秩父三社と言われています。今回ご紹介する「秩父神社」も、秩父三社の1つ。「秩父神社」は女性的で優しい包み込むようなパワーを持つ神社と言われていて、三社巡りの一番最初に訪れるのにうってつけの神社でもあります。また江戸時代に活躍した彫刻家の左甚五郎(ひだりじんごろう)の作を残す神社としても有名です。

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秩父三社の中でも優しい神様

秩父神社(ちちぶじんじゃ)は、埼玉県の秩父市にある神社です。「三峯神社」と「宝登山神社」、そして今回ご紹介する「秩父神社」の3つを合わせて、秩父三社と呼ばれています。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto秩父神社

秩父三社の中でも、特に「三峯神社」が持つパワーは男性的なビリビリするパワーと言われていて、少し気弱になっている時に行ってしまうと体調を崩したりするので、逆に行かないほうが良いと言われているくらいの強いパワーです。

一方、「秩父神社」は女性的な優しい包み込むようなパワーと言われているので、体調を崩したりするのが心配な方は、まずは秩父神社から参拝したほうがいいでしょう。そんなわけもあって、秩父三社の中で一番最初に訪れるのにうってつけなんです。

名工の作が贅沢にあしらわれた社殿

さて、秩父神社は、神様のパワー以外に、人間の技もすごいんです。

皆さんは、左甚五郎(ひだりじんごろう)という彫刻家をご存知ですか?江戸時代に活躍した彫刻家です。そのドラマチックな人生から落語や講談になってしまうほど人気のある人物。彼の代表的な彫刻は日光東照宮の「眠り猫」という作品です。昔からTVや旅行雑誌で日光東照宮を紹介するときは、必ずでてくる鉄板の作品ですよね。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto日光東照宮の眠り猫

そんな左甚五郎の作品が秩父神社にも複数あるんです。さて、それでは社殿を正面から左回りに見ていきましょう。

子育ての虎

秩父には、荒川の源流が流れています。関東の一級河川である荒川。昔から、関東の水源として大事にされていました。江戸時代には、徳川家康が荒川を守るため、この秩父神社の社殿を建てたと言われています。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto社殿

ということで、ここ秩父神社は徳川家康ゆかりの神社でもあります。徳川家康は、虎が好きだったんです。なぜならば彼は寅年生まれだから。ということで、秩父神社の社殿にも虎が施されています。

それがこちらの「子育ての虎」で、左甚五郎の作品です。右側から、小さい虎が子供、その近くにいる大きいのがお母さん。左がお父さんです。写真を見て「あれ?」と思いませんか。子供は虎の柄なのに、お母さんはなぜかヒョウ柄。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto

それは、今のように動物園や写真で虎を見ることができなかった当時、ヒョウ=メスの虎として伝わっていたからなのです。そのため、ヒョウ柄の虎が彫刻や絵で表現されたものは日本各地でしばしば見られます。

お元気三猿

「見ざる・言わざる・聞かざる」で有名な日光東照宮にある三猿。あちらは、してはいけないこと3つ、という感じで、少し抑圧された負の雰囲気がありますよね。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto日光東照宮の三猿

ところがこちらは、「よく見て・よく聞いて・よく話す」ということで、一転して明るい雰囲気。日光東照宮の三猿と区別して「お元気三猿」と呼ばれています。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoお元気三猿

もともと「見ざる・言わざる・聞かざる」は、中国から伝わってきた教え。それがもっと土地の気質にあった感じで工夫されたものが「お元気三猿」です。こっちのほうが、ちょっととぼけた描写で親しみがわきますね。

ちなみに秩父神社の女性の神様は「元気」をつかさどる神様。そういうこともあって「お元気三猿」なのかもしれませんね。このお元気三猿が描かれた絵馬も、かわいいんですよ!

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto絵馬

ね。思わずお家に持ち帰って飾りたくなるキュートさ。秩父神社は絵馬のクオリティが高い神社でもあります。

北辰の梟(フクロウ)

フクロウって、首がぐるーっと回りますよね。フクロウは270度も首を回すことができるそうですが、こちらのフクロウも、顔は正面を見ていますが、体は後ろを向いています。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto北辰の梟

顔を向けているほうが北側です。中国の伝承では、北側には魂を統括する位の高い神様がいると考えられてきました。その神様が「北辰」と言われているので、このフクロウは「北辰の梟」と呼ばれています。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto顔と体の向きが逆の梟

つなぎの龍

こちらも左甚五郎の作品です。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoつなぎの龍

昔、秩父の地域にはあばれんぼうの龍がいました。その龍があばれた時には、なぜか秩父神社の龍の彫刻に水たまりができていたそう。もしや、この彫刻の龍があばれまわっているのでは?と思った人々が、この彫刻の龍を鎖でつなぎとめたところ、龍が現れなくなったんだそう。だから「つなぎの龍」です。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto本物の鎖にからまれた龍

写真でもお判りいただけますか?龍のまわりに、本物の鎖が巻き付いています。今でも龍を押さえているんですね。彫刻で彫られた龍があまりにイキイキしていたので、魂が入ってしまったのではないか?という当時の人の畏敬が込められた逸話です。

まだまだ沢山の彫刻が

今回は逸話がはっきりと伝えられている代表的な彫刻をご紹介しましたが、社殿のまわりにはこれら以外にも沢山の彫刻が施されています。人物や花鳥風月が彩色豊かに彫られ、社殿を荘厳にしています。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto彫刻

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※この記事は2018年7月13日に公開した情報です。
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