写真：トラベルライタースイス生まれで1900年代に主にフランスで活躍した建築家ル・コルビュジエが建築した国立西洋美術館。近代建築運動への顕著な貢献が認められ、2016年に世界文化遺産に登録されました。企画展を目当てに訪れる方も多いかもしれませんが、国立西洋美術館の見どころは企画展だけではありません。常設展のコレクションもすごいんです。今回はそんな国立西洋美術館を紹介します。
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国立西洋美術館ってどんなところ？
写真：トラベルライター天井
国立西洋美術館に所蔵されている作品は、20世紀初めに川崎造船所初代社長である松方幸次郎氏がヨーロッパ各地で収集した絵画や彫刻等、いわゆる松方コレクションと呼ばれる作品郡がベースとなっています。
松方コレクションは第二次世界大戦後、敵国遺産として一時フランス政府により差し押さえられました。しかしちょうど紅白歌合戦がはじまった年である1951年、コレクション返還の交渉が行われ、2年後の1953年には返還の条件として、東京にフランス美術館を創設するのが返還には不可欠であるという要望がフランス政府より日本政府に伝えられました。その要望を受け、1959年6月、東京・上野公園に西洋美術館として開館しました。
現在、常設展ではコレクションの中心である、フランスで収集された中世末期から20世紀初頭にかけての迫力のある西洋絵画、繊細なジュエリー、フランス近代彫刻などが展示されています。
コレクションの目玉になっているアーティストたち
- 写真：トラベルライターピカソの作品
オーギュスト・ロダン、クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、フィンセント・ファン・ゴッホ、パブロ・ピカソ…。聞いたことのある名前も多いのではないでしょうか？これらの著名アーティストたちの作品も国立西洋美術館に所蔵されています。
18世紀以前の画家や彫刻家たちの作品を多く有する国立西洋美術館、所蔵作品数はおよそ5,500点(2016年9月現在)を数えます。所蔵作品のなかには、モネの「睡蓮」、ロダンの「考える人」など、世界的に知られた作品も含まれています。いまなお研究中ではありますが、「真珠の耳飾りの少女」で有名なフェルメールが描いたのではないかと議題にあがっている作品もコレクションの一つです。
大迫力の地獄の門
- 写真：トラベルライター地獄の門
国立西洋美術館の門を入って右手にある、ロダン作の地獄の門。5mを超える彫刻は圧巻の一言。ロダンがダンテの『神曲』の地獄篇第3歌に登場する地獄への入り口の門を表した作品です。
この門の細かな彫刻の中に有名な「考える人」や「うずくまる女」を見ることができます。彫刻によって描かれている物語を思い浮かべながらじっくり見るもよし、無になって圧倒されるもよし。国立西洋美術館の記念写真スポットのひとつです。
CAFE「すいれん」
- 写真：トラベルライターカップケーキとコーヒー
たくさんの作品を見たあとは、中庭を眺めながらゆったりとした時間を過ごすのはいかがでしょうか。ケーキセットが用意されているので、のんびりお茶をするのにぴったりです。
西洋料理を中心とした本格的なコース料理もあり、ワインやビール等のアルコールメニューとともに楽しむこともできますよ。
営業時間
- 通常：10時～17時45分(食事の提供は11時～16時半、ラストオーダー17時)
- 美術館の冬期開館期間：10時～16時45分(食事の提供は11時～16時、ラストオーダー16時半)
- 金、土曜日：10時～19時45分(食事の提供は11時～19時、ラストオーダー19時半)
