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全国から信仰を集める出雲大社や、世界遺産・石見銀山が有名

【島根】日本遺産!伝統芸能「石見神楽」の魅力

取材・写真・文:

長野在住
訪問エリア:35都道府県

2020年6月9日更新

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写真:ポムラぽむ

島根県の西部エリア・石見(いわみ)には、古くから伝わる伝統芸能「石見神楽」があります。神話をもとに作られた神楽は、地域によって伝え方が様々で、石見は他の地域に比べてテンポが速いのが特徴とされています。今回は、その石見神楽について紹介していきます!

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そもそも、神楽とは?

神楽は、日本神話の神様にささげる歌や踊りのこと。『古事記』等によると、神様が岩の奥に隠れてしまった時、外に連れ出すためにもう一人の神様が踊りを見せたという神話が、神楽の始まりだと言われています。神楽の演目には、日本神話や古事記を題材にしたものが多く、日本人の心に響く笛の音、活気溢れる太鼓囃子に合わせ舞を踊ります。

神楽は西日本を中心に分布しており、有名なのが以下の三つです。

  • 高千穂神楽(宮崎県)
  • 備中神楽(岡山県)
  • 石見神楽(島根県)

島根県内には石見神楽のほかに、出雲神楽や隠岐島前神楽があります。

石見神楽とは?

  • 写真:ポムラぽむ

石見の地で広まっているのが、石見神楽と言われるもので、他の地域よりも衣装やお面が豪華で、テンポが速く、動きも激しいのが特徴です。

石見神楽はもともと、秋の収穫期に自然や神への感謝をあらわす神事として、神社で夜を徹して奉納されるものだったそうです。その後、徐々に大衆芸能として幅広く民間で楽しまれるようになり、現在のようなステージイベントや舞台公演として親しまれるような形へと変化を遂げました。

そして、2019年には、石見神楽の成り立ちとそれを取り巻く環境が日本遺産に登録され、その価値を認められました。

石見神楽は、あまり知識がなくても単純明快なストーリーなので楽しみやすく、目の前で繰り広げられる神話の世界に自然と誘い込まれる魅力があるためだと思われます。

石見神楽の演目は30種類以上も!!

石見神楽で舞われる神事舞や神々の武勇を舞う演目は、30演目以上にのぼり、受け継ぐ団体は現在130を超えます。

その演目の中で、初めて観る方にオススメなのが、以下の二つです。

  • 写真:ポムラぽむ
  • 写真:ポムラぽむ
  • 「大蛇(おろち)」:ヒーロー(須佐之男命)が悪者(大蛇)をやっつけるお話。沢山の大蛇が舞台をうねりながら舞う姿は圧巻です!
  • 「恵比寿(えびす)」:縁起が良いとされる鯛をにこやかに釣る舞を踊り、豊漁や商売繁盛を祝うもの。

そのほかにも、魅力的な演目がたっくさん!!4コマ漫画でも紹介しているサイトもあるので、楽しく知ることができますよ!!

石見神楽に使われる豪華な衣装やお面

石見神楽を演じる上で身につける衣装やお面などは、全て石州和紙が使用されています!

  • 表情豊かな張り子技術を活用した神楽面「柿田勝郎面工房」
  • 重厚感漂う金糸銀糸の豪華絢爛な衣裳「細川衣装店」
  • 提灯をヒントに開発された大蛇蛇胴「植田蛇胴製作所」

これらを手掛ける石見の職人さん達が、優れた伝統工芸として昇華させ、石見のみならず、県内外の神楽を支える産業として根付くようになったそうです。

このことからも、石見神楽は石見の住民にとって、生活の一つになっているようですね!

どんな場所でも行います!

岩見に来て石見神楽を観てみたいという方は、こちらの上演スケジュールが公開されていますので、確認してみてください。市民ホールや道の駅、神社などさまざまな場所で開催されていますので、ぜひ訪れてみましょう!ちなみに筆者は、浜田市の相生IC降りてすぐの三宮神社で、「大蛇」と「恵比寿」の演目を観ました。

なんと出張サービスも行っているそうで、電車の中でも、宿泊のお食事処でも、どこでも駆けつけてくれることも!お食事やお酒を愉しみながらの神楽鑑賞は一見の価値ありです。

また、年に一度しか行われない温泉津(ゆのつ)の「海神楽」は、わざわざ訪れてでも観る価値のあるイベントです。日本海に沈む美しい夕日をバックに、ダイナミックな神楽の舞を堪能できますよ。

三宮神社
島根 / 神社
住所:島根県浜田市相生町1571地図で見る

まとめ

いかがでしたでしょうか?少しでも「石見神楽」の魅力が伝わったでしょうか?「ちょっと見てみよう」という気軽な気持ちでも良いので、ぜひ石見神楽を観てみてください!神話の世界に誘い込まれてしまうかもしれませんよ?

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この記事を書いたトラベルライター

生き様が芸人
以前、旅行会社に勤めていたということもあり、いつの間にか国内の35ヶ所に足を運んでいました。海外には、プライベートではありますが、10箇所ほど訪れました。
 しかし、当時の私は、歴史などに全く触れて参りませんでしたので、今思うと、まるで赤ちゃんが旅行したかのように各地を訪れていたように感じます。
 もしまた色々な場所に飛び回れる機会が巡ってきたら、その場所の歴史や文化に事前に触れてから訪れ、五感を研ぎ澄ませなせながら隅々まで現地を堪能したいです◎ そして、それを発信していければ最高ですね◎

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