江戸時代、鮪の赤身は寿司として食べましたが、トロは傷みが早いことから捨てられていました。なんとかトロを利用しようと考え出されたのが、トロを使ったねぎま鍋。そんなねぎま鍋が頂ける、浅草「一文」を紹介します。
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どんなお店?
日本近海で取れた鮪と千寿ねぎを使ったねぎま鍋をはじめ、新鮮な刺身や江戸野菜をふんだんに使ったメニューが頂けるお店なんです。店内は築70年の一軒家を改装し、まるで江戸時代にタイムスリップしたような錯覚に陥ってしまいます。
店内の通貨は、木札を使用した「文」となっていて、1文を100円として換算します。支払い方法は先に文を購入し、注文したドリンクや食事が運ばれてきた時に木札で支払う方法と、最後にまとめて支払う方法の2種類から選択することが出来ます。せっかく一文に来たからには、木札の文でのお支払いをおすすめします。
名物ねぎま鍋を食べよう
一文名物のねぎま鍋には、めばち鮪を使用した江戸ねぎま鍋(38文:3,800円)、本鮪を使用した上江戸ねぎま鍋(60文:6,000円)、大間などの産地を限定した極上江戸ねぎま鍋(120文:12,000円)があります。どのねぎま鍋も2人前で、甘味のある千寿ねぎを使っています。また野菜はねぎだけでなく、白菜、小松菜、えのき、椎茸なども入っています。
運ばれてきた濃いめのスープに、先ずはねぎ、白菜、椎茸、えのき、小松菜を入れましょう。野菜が煮えてきたら鮪を入れて色が変われば出来上がり。味がしっかり染み込み、口の中でとろけてしまう美味しさにびっくり!いつもとは違う鮪の美味しさを味わうことが出来る、最高の一品なんです。薬味は、柚子胡椒と茎わさびがあるので、三つの味を楽しめるんです。
最後に、奥久慈鶏卵とおしんこが付いたうどんセット(8文:800円)を締めに注文しましょう。野菜と鮪の旨味を吸った、絶品のうどんが頂けます。
他のメニューも充実
お通しは、おきまり酒膳(8文:800円)と呼ばれ、日替わりで季節の味を楽しむことが出来ます。筆者が訪れた日は、胡麻豆腐、合鴨、とり皮のポン酢。どれもお酒に合い、お料理が出てくるまでのつまみとして頂きましょう。
葉山牛をしっかり煮込んだ葉山牛牛すじ煮込み(5文:500円)は、味が染み込みとろとろの美味しさ。自家製青大豆のざる豆腐(5文:500円)は、ほんのり青く金粉がのった見た目も美しい豆腐。珠洲のお塩を付けて頂きましょう。
合鴨と軟骨を練りこんだ合鴨つくね(6文:600円)は、奥久慈鶏卵の温泉卵を付けていただきます。特選葉山牛極上かるびねぎ焼き(25文:2,500円)は、柔らかくねぎとの相性抜群な一品。味が付いているので、そのまま頂きましょう。
たらば蟹と帆立の旨みがたっぷり詰まった一文風しゅうまい(6文:600円)は、だし汁と一緒に提供される珍しいしゅうまい。先ずはそのままで、次にポン酢を付けて頂きましょう。最後は、だし汁を頂けば、一つで、三度美味しさを味わえる一品。
江戸野菜を使ったメニューやくじらの煮込み(6文:600円)、煮あなご(6文:600円)、ふぐの唐揚げ(20文:2,000円)などもおすすめです。
豊富なドリンクメニュー
日本酒や焼酎の多さにびっくり。メニューには、産地や味なども詳しく書いてあるので、飲んだことがないお酒でも、好みのお酒を見つけやすいんです。また、浅草らしく電気ブラン(4文:400円)もあるので飲んでみましょう。
また現在は使われていませんが、テーブルにはお酒を温める機械が置かれているのが、風情を醸し出しています。
最後に
ドアを開けた瞬間、江戸時代にタイムスリップ出来る一文は、いかがでしたか?旬の食材が頂けるだけでなく、水や塩、無農薬野菜にまでこだわっているんです。
トイレの手洗い場は、竹から水が流れ柄杓ですくって、洗うようになっているので是非行ってみましょう。ふぐやしゃぶしゃぶなどのコースメニューが豊富な一文別館は、大人数の方におすすめです。
- 一文 本店
- 浅草・上野・谷根千 / 居酒屋・バー
- 住所:東京都台東区浅草3丁目12−6地図で見る
- Web:http://www.asakusa-ichimon.com