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アデレードからアクセスしやすい世界遺産
ナラコート哺乳類化石地域・リバースレー哺乳類化石地域
- 出典:commons.wikimedia.orgリバースレー By Huygens - Flickr, CC BY-SA 2.0
南オーストラリア州とビクトリア州の境にある「ナラコート哺乳類化石地域(アデレードの南東約350km)」と、クイーンズランド州北西部にある「リバースレー哺乳類化石地域(ケアンズの西約700km)」は化石の発掘地域に指定されており、太古の哺乳類の化石が残る貴重なエリアとして1994年オーストラリアの自然遺産に登録されました。
- 出典:www.flickr.comNaracoorte Caves Photo by Alan & Flora Botting
「ナラコート哺乳類化石地域」には26以上もの洞窟があり、4カ所が一般公開されています。そのうち3カ所では、専任ガイドの案内によって内部見学ツアーも実施されています。
一方で「リバースレー哺乳類化石地域」については、旅行者の立ち入りは禁止されていますが、世界最大の鉱山町としても知られるマウント・アイザに、観光案内所を兼ねたリバースレー・フォッシルセンターがあり、ここで「リバースレー哺乳類化石地域」で発掘された化石を見学することができます。
- アクセス:ナラコートの哺乳類化石地域まで、アデレードから車で約4時間。リバースレー・フォッシルセンターまでは、アデレードより飛行機で約6時間半〜
- ナラコート哺乳類化石地域
- オーストラリア / 自然・景勝地
- 住所:Naracoorte Caves National Park地図で見る
- Web:https://whc.unesco.org/en/list/698
- リバースレー哺乳類化石地域
- オーストラリア / 自然・景勝地
- 住所:Riversleigh, Queensland地図で見る
- Web:https://whc.unesco.org/en/list/698/
- リバースレー・フォッシルセンター
- オーストラリア / 博物館・美術館
- 住所:Riversleigh Fossil Centre地図で見る
ダーウィンからアクセスしやすい世界遺産
1.カカドゥ国立公園
カカドゥ国立公園は先住民族アボリジニーの残した文化と、日本では体験できない大自然に触れることができる貴重な国立公園で、オーストラリアで初めてユネスコの世界複合遺産に登録されたことでも知られています。
観光スポットとして特に人気があるのが「イエローウォータービラボンクルーズ」。カカドゥ国立公園内の湿地(ビラボン)を船で進みながら、様々な野鳥、野生のクロコダイル、熱帯特有の植物を観察・鑑賞するなど、大自然を満喫することができます。時間が許せば、公園内にある渓谷や滝をまわったり、アボリジニーアートを楽しんだりといった体験もおすすめです。
- アクセス:ダーウィンから車で約2時間30分〜3時間
2.パーヌルル国立公園
西オーストラリア州の最北部キンバリー地区にある「パーヌルル国立公園」。1982年まで、アボリジニの人々のみがその存在を知っていたと言われる秘境です。アボリジニの言葉で「砂岩」を意味する「バングル・バングル」という奇岩群が一体に密集しており、その珍しい景観は約3億5000万年前からある自然が作り出したと言われています。これらの奇岩群の保水性は高く、砂漠地帯でありながらも、周囲には植物も群生しています。
広大なパヌルル国立公園の中でも特に人気なのが、「ビーハイブ(蜂の巣)」と呼ばれる灰褐色とオレンジ色のストライプ模様が交互に見られるスポット。4万5000ヘクタールにわたって広がるその圧倒的なスケールにも注目です。灰褐色の部分はシアノバクテリア(単細胞の光合成生物)によって固くなり、オレンジの部分は鉄やマンガンが錆びて変化したものとなっています。
- アクセス:ダーウィンから国内線でカナナラへ約1時間〜(カナナラからは空路または車で約5時間 ※カナナラから4DWや遊覧飛行などのツアーを利用してのアクセスが一般的)
- パーヌルル国立公園
- オーストラリア / 自然・景勝地
- 住所:Purnululu National Park地図で見る
- Web:https://www.australia.com/ja-jp/places/kimberley/w...
一般観光客立ち入り禁止の世界遺産
1.ハード島とマクドナルド諸島
- 出典:www.flickr.comPhoto by laikolosse
ハード島とマクドナルド諸島は、手付かずの自然が残る無人島の世界遺産です。オーストラリア大陸からは約4,100km、南極大陸からだと約1,700km離れているところに位置しており、一般観光客の立ち入りは禁止されています。
- 出典:www.flickr.comPhoto by laikolosse
- 出典:www.flickr.comPhoto by laikolosse
ハード島とマクドナルド諸島は南極大陸近くにあることから、その大半が氷河で覆われています。そのため植物はほとんど生息しておらず、確認されているのはコケなどのわずかな種類のみ。島周辺の海ではアホウドリやアシカ、イワトビペンギン、ヒョウアザラシ、ミナミゾウアザラシなどの生態が確認されており、手付かずの自然の中で野生動物がのびのびと生活しています。そんな貴重な自然環境と生態系を保護する目的で、1997年に世界遺産に登録されました。
- ハード島とマクドナルド諸島
- オーストラリア / その他スポット
- 住所:Heard Island and McDonald Islands地図で見る
- Web:http://heardisland.antarctica.gov.au/
2.マッコーリー島
- 出典:www.flickr.comPhoto by Dr Mary Gillham Archive Project
タスマニア島の南東1,500km、南極大陸の北1,300kmの位置にあるマッコーリー島。タスマニア島と南極大陸のほぼ中間に浮かぶ孤島で、一般観光客の立ち入りは禁止、野生動物のみが生息している無人島の世界遺産となっています。
海底が隆起してできた島となっており、地殻変動の歴史と現在の動きを知ることができる貴重な場所。地球上層部のマントル部分がほぼそのままの形で残っていることから、世界中の地質学者から大きな関心が寄せられています。
- 出典:www.flickr.comPhoto by Dr Mary Gillham Archive Project
- 出典:www.flickr.comPhoto by Kimberley Collins
先に紹介したハード島とマクドナルド諸島と同様に、植物はほとんど育たない過酷な環境となっていますが、多数の野生動物にとっては手付かずの自然の中で生活できる楽園の島。アザラシや野鳥の他、ペンギンに関してはロイヤルペンギン、キングペンギンやジェンツーペンギン、イワトビペンギンなど、何百万羽ものペンギンが生息しています。