江戸時代、徳川家の城下町として栄えた茨城県水戸市。日本三名園のひとつで梅の名所「偕楽園」をはじめ、茨城の郷土料理「あんこう鍋」を味わえるお店など、見どころ満載!今回は、偕楽園を含む水戸市内のおすすめ観光・グルメスポットを厳選してご紹介します。
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水戸ってどんな町?
茨城県の中部に位置し、県庁所在地である水戸市。江戸時代には、尾張(現在の愛知県)、紀州(現在の和歌山県)に次ぐ徳川御三家の城下町として栄えました。現在は、水戸城の天守閣は残っていないものの、水戸駅周辺には、史跡が点在しています。
また水戸駅前には、テレビドラマでお馴染みの水戸黄門と助さん、格さんの銅像が立っています。「黄門」という名は、水戸藩二代藩主・徳川光圀(とくがわみつくに)の別称で中納言の唐名を「黄門」ということから、権中納言でもあった光圀を「水戸黄門」と称すようになったといわれています。
水戸市内をお得に散策したい方におすすめなのが「水戸漫遊1日フリーきっぷ」。茨城交通や関東鉄道、関鉄グリーンバス、3つのバス会社が運行する一部のエリアが1日400円(こどもは200円)で自由に乗り降りできます。また一部の観光施設では、入館料が割引になる特典も受けられるので、ぜひチェックしてみましょう。
<電話番号>
029-251-2335(茨城交通株式会社 運輸部 運輸統括課 ※祝日を除く月曜~金曜 8時30分~18時10分)
<料金>
おとな400円、こども200円
<主な発売箇所>
茨城交通水戸駅前案内所、関東鉄道水戸駅前案内所
※詳細は公式HPでご確認ください
【1】日本三名園のひとつ!約3,000本の梅が咲き誇る「偕楽園」
水戸藩第9代目藩主・徳川斉昭(とくがわなりあき)によって造園され、江戸時代後期に開園した「偕楽園(かいらくえん)」。金沢の兼六園、岡山の後楽園と並んで日本三名園のひとつとして毎年多くの人で賑わっています。名前の由来は、斉昭が「領民と偕(とも)に楽しむ場としたい」という想いからこの名が名付けられました。
最大の見どころは東門の右側に広がる東西梅林。「虎の尾」をはじめ、「白難波(しろなにわ)」や「江南所無(こうなんしょむ)」など、約100品種3,000本もの紅白の梅の花が咲き誇ります。毎年2月中旬から3月下旬にかけては「水戸の梅まつり」を開催。期間中、ライトアップをはじめとした様々なイベントを楽しめます。
また毎年4月上旬から中旬にかけて「水戸の桜まつり」も開催。園の南側にある「左近(さこん)の桜」を中心に約130本のソメイヨシノやしだれ桜が咲き、美しい景色を観賞できます。4月上旬には、野点の茶会も開催される予定なので、あわせてチェックしてみましょう。
梅だけでなく、美しい竹林を散策するのもおすすめ。園の西側に広がる「孟相竹林(もうそうちくりん)」は斉昭が京都・男山(おとこやま)の竹を移植したもの。木漏れ日とともに心地よい葉ずれの音を聴きながら散策できます。正式な参拝ルートは竹林の近くにある「表門」から。陰から陽へと広がる世界観を堪能できます。
さらに竹林から少し歩くと見えてくるのが「吐玉泉(とぎょくせん)」。大理石の井筒から湧き続ける泉で斉昭が造園にあたり、地形の高低差を利用して集水し、設置したもの。かつては眼病に良いといわれていました。また近くには、樹齢約800年の歴史を誇る「太郎杉(たろうすぎ)」が植えられています。
- 水戸の梅まつり
- 茨城 / イベント・祭り / 春のおすすめ観光スポット
- 住所:茨城県水戸市常磐町1丁目3−3地図で見る
- 電話:029-224-0441(水戸観光協会)
- Web:http://www.mitokoumon.com/festival/ume.html
- 水戸の桜まつり
- 茨城 / イベント・祭り / 春のおすすめ観光スポット
- 住所:茨城県水戸市常磐町1丁目 偕楽園ほか地図で見る
- 電話:029-224-0441
- Web:http://www.mitokoumon.com/festival/sakura.html
あわせて「好文亭」で絶景を楽しもう!
庭園内には、歴史ある建築物が残されています。「好文亭(こうぶんてい)」は徳川斉昭が詩歌の会や茶会の場として建てられたもの。梅の別名「好文木」から名付けられ、2層3階のこけら葺きの好文亭と、太鼓橋でつながる平屋建の奥御殿からなっています。
藩主夫人などの休養の場として使われていた奥御殿には、96面の襖絵があり、偕楽園で見ることができる「竹林」や「梅」、「桜」、「萩」など、貴重な作品を見学できるので、チェックしてみましょう。
また好文亭の3階にある「楽寿楼(らくじゅろう)」では、近くにある千波湖(せんばこ)を一望することができ、梅の花とともに美しいロケーションを楽しめます。さらに階下には、日本初のエレベーターといわれている配膳用の滑車式昇降機が備わっており、1階の調理室で作ったお膳や酒肴(さけさかな)を運搬する際に使われました。
散策の思い出にお土産を買おう!
偕楽園の散策を満喫した後は、園内にある売店でお土産を買いましょう!東門の近くにある「偕楽園レストハウス」では、お土産を販売しているほか、水戸納豆や茨城県産のコシヒカリを使った郷土料理を味わえる食事処が併設しています。
主に販売しているのは、竹皮に梅ゼリーをのした酸味のあるお菓子「のし梅」(8枚入り税込760円~)や梅ようかん(税込540円~)といった偕楽園ならでは梅スイーツを取り扱っています。また「わらっと納豆」(3本税込760円~)など、水戸特産の納豆も販売しているので、あわせてチェックしてみましょう。
さらに東門をくぐってすぐのところにある「見晴亭(みはらしてい)」では梅スイーツのほか、生産量日本一を誇る「干し芋」(150グラム税込500円~)や手作りの甘納豆「ほろ甘納豆」(税込380円)なども販売。茨城県の観光情報を発信するインフォメーションコーナーも併設しています。
- 見晴亭
- 茨城 / おみやげ屋
- 住所:茨城県水戸市常磐町1-3-2地図で見る
- 電話:029-306-8911
- Web:https://www.ibarakiguide.jp/seasons/recommend/miha...
- 偕楽園
- 茨城 / 庭園 / 梅の名所
- 住所:水戸市常磐町1-3-3地図で見る
- 電話:029-244-5454(偕楽園公園センター)
- Web:https://ibaraki-kairakuen.jp/
【2】黄門さまを含む水戸の二大藩主を祀る「常磐神社」
偕楽園のすぐ隣に位置する「常磐神社(ときわじんじゃ)」。明治時代に創建された神社で、水戸藩2代藩主・徳川光圀(水戸黄門)公や9代藩主・徳川斉昭公が祀られています。
境内には末社や摂社があり、このうち末社である「三木神社」は光圀を育てた水戸藩家老・三木之次(みきゆきつぐ)と、初代藩主・徳川頼房(とくがわよりふさ)の乳母・武佐(むさ)が祀られており、安産祈願や家庭円満にご利益があります。
さらに資料館「義烈館(ぎれつかん)」では、徳川光圀と斉昭の遺品をはじめ、水戸史学、水戸学に関連する資料が展示されています。中でも徳川光圀がまとめた歴史書『大日本史(草稿)』や「光圀公御木像」、ペリー来航時、江戸湾の防備に使われた「大砲」は必見です。
- 常磐神社・義烈館
- 茨城 / 博物館 / パワースポット / 穴場観光スポット
- 住所:茨城県水戸市常磐町1丁目3−1地図で見る
- 電話:029-221-0748
- Web:https://komonsan.jp/