六角柱の柱状節理で形成された玄武洞や、関西地方では最も大きい面不動鍾乳洞、景勝地「三段壁」の地下に広がる、海の荒波が押し寄せる三段壁洞窟など、関西のおすすめ鍾乳洞・洞窟をご紹介します。
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1.玄武洞(兵庫)
昭和6年(1931)2月20日に、国の天然記念物に指定された「玄武洞」。およそ160万年前の火山活動によって流れたマグマが冷えかたまって、六角柱の形に割れ目(柱状節理といいます)ができ、それが河川の侵食で姿を現した結果、このような不思議な光景ができあがりました。洞窟自体は、江戸時代からの採掘によってできた人工のものです。
玄武洞の名は、江戸時代の儒学者である柴野栗山により、中国の四神である玄武にちなんでつけられました。さらに明治時代には、学者の小藤文次郎が玄武洞にちなんで岩に玄武岩と名をつけました。また、明治~昭和時代の地球物理学者である松山基範が調査を行い、地磁気(地球が帯びる磁気)の逆転に気づくきっかけとなった場所としても知られています。
2.面不動鍾乳洞(奈良)
- 出典:tripnote.jp
関西地方では最も大きい鍾乳洞とされている「面不動(めんふどう)鍾乳洞」。約85年前の昭和8年9月、井口さんと橋本さんに発見され、それから観覧できるように井口さんが約15年かけて開発しました。鍾乳洞の入口へは、徒歩か、あるいは少々心もとないトロッコで向かうこともできます。
面不動鍾乳洞には、全国的にも珍しい今にも折れそうな細い鍾乳石もあります。またところどころで行われている幻想的なライトアップも見どころです。
- 面不動鍾乳洞
- 奈良 / 鍾乳洞 / 雨の日観光 / 穴場観光スポット / 一人旅 / 穴場デートスポット / 夏のおすすめ観光スポット / ツーリング
- 住所:奈良県吉野郡天川村洞川673−89地図で見る
- Web:https://www.vill.tenkawa.nara.jp/tourism/spot/5163...
3.青龍洞(兵庫)
- 出典:tripnote.jp
先に紹介した「玄武洞」から約130mの距離にあるのが「青龍洞」です。これらは「玄武洞公園」内にある洞窟で、青龍洞は玄武洞に次いで園内で2番目に大きい洞窟となります。そのほか、玄武洞公園では白虎洞・南朱雀洞・北朱雀洞も見学することができます(後述)。
青龍洞の節理は園内にある洞窟の中で最も美しいとされています。また学術的にも重要な青龍洞は、玄武洞とならんで国の天然記念物にも制定されています。青龍洞の前には水がたまっており、より神秘的な雰囲気が漂っています。
ちなみに「節理」とは、岩石に発生する規則性のある割れ目のことです。主に火成岩に見られる現象で、熱いマグマが冷えていく過程で少し収縮することによって発生します。
- 青龍洞
- 豊岡市 / 自然・景勝地 / パワースポット / ハイキング / 洞窟
- 住所:兵庫県豊岡市赤石地図で見る
- Web:http://www.kinosaki-spa.gr.jp/information/info/gen...
4.白虎洞(兵庫)
- 出典:tripnote.jp
「白虎洞」も「玄武洞公園」内にあり、玄武洞から青龍洞と反対の方向へと進んだ先に見つけることができます。洞の大きさは小さいものの、水平方向に伸びた柱状の節理を間近で見ることができます。玄武洞の垂直方向に伸びた節理と比べると、白虎洞の節理はとても細かいのが特徴です。
一般に柱状の節理はゆっくりと冷えたところほど太くなるので、この付近では溶岩が速く冷えたことが伺え、溶岩の周縁部に近いことが判ります。
- 白虎洞
- 豊岡市 / 自然・景勝地 / パワースポット / ハイキング
- 住所:兵庫県豊岡市赤石地図で見る
- Web:http://www.kinosaki-spa.gr.jp/information/info/gen...