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尾瀬の服装と持ち物
尾瀬は広大な原っぱに咲き誇るお花畑・・・という写真が紹介されることが多く、また木道も遊歩道のように見え、そして国立「公園」ということから、なんとなく普段着で気軽に行けてしまうお散歩コースのような印象を持たれている方もいるかもしれません。でも、ちょっとまってーー!!標高は平らなところでも1,400メートル近くあります。それ、お散歩ではなく、完全に登山ですからーー!!
ということで、登山の装備についてご紹介しましょう。
ウエア編
登山靴
少々お値段が張りますが、これは絶対防水の靴がいいです(安いもので13,000円ほどからあります)。さまざまなアウトドアメーカーから防水の登山靴が出ていますが、防水のナンバーワン素材、アメリカのWLゴア&アソシエイツ社のゴアテックス (Gore-Tex) を使ったものを選ぶのが一般的です。スポーツ店などで登山靴を見ると、ゴアテックスを使用したものは、必ず「Gore-Tex」のロゴが付いてるので選ぶのは簡単です。
ザック
これは登山専用のものでなくてもかまいません。手持ちのものでも大丈夫ですが、かならず両手があくザックタイプのバックにしましょう。
下着・服
ポリエステル100%などの化繊や、ウールの下着を着用するのが鉄則です。運動量が少なければカジュアル系ブランドのポリエステルの下着でもかまいませんが、基本的に日常の生活での発汗量を想定して作られているので、登山のように常に汗をかきつづけるスポーツには向きません。
スポーツ系の下着は、安いもので2,000円台から購入することができますので、この機会にぜひ一着揃えてみては。登山系の下着で性能の高いものになると、汗をかいたことすらまったく感じないというモノスゴイものもあります。ただし一着4,000円~とお高くなります。
下着の上に着る服やパンツもポリエステル100%がいいでしょう。綿は汗を吸うとなかなか乾かないので、絶対NGです(登山では「死の素材」とも言われています)。
レインウエア
こちらもゴアテックスのものをそろえるのが一般的です。動きやすいように上下セパレートになっているものを選びましょう。ただし、ゴアテックスのレインウエアは高いので…上下揃えて50,000円で買えたら安いほうです。その場合はアウトドアメーカー、または作業着メーカーが出している独自防水素材のウエアでも構いません。
ゴアテックスが優れているのは、水を通さない防水性能と、体から発する湿気を外に逃がす機能がダントツで優れていて、常に汗をかき続ける登山では快適に行動でき、登山界のデファクトスタンダードになっています。
日差し対策
標高が高くなると日差しも強くなるので、帽子やサングラスなどの日差し対策もしていったほうがいいでしょう。
ところで、「こんなに揃えられないよ!」と思われる方も多いはず。そういう場合は、レンタルを利用してみる手もあります。また、旅行会社が催行するツアーでは装備のレンタルの取り扱いがあるものもありますよ!
食料・その他編
水
絶対持っていってくださいね。実は登山でどれだけ水を持っていくかの計算式が存在するのです。
例えば体重が50kg、ザックの重さが5kg、6時間歩くとしたら、(50kg + 5kg) × 6時間 × 5ml = 1,650ml となり、大体500mlペットボトル3本持つ必要があります。
さて、自分が何時間歩くかわからないよ!と思われる方も多いでしょう。安心してください。有名どころの山では、標準コース時間というものが設定されています。こちらの尾瀬マップをご覧いただくとわかるように、道の横に「1.00」とか「0.40」とか記載されています。これは標準で1時間かかるよ、とか40分かかるよ、という意味です。こうした情報をもとに、自分が歩こうとしているルートのだいたいの所要時間を事前に算出しておくことが必要です。
行動食
おやつです。ずーっと動き続ける登山は、実はカロリー消費が激しく、すぐにお腹がすきます。長時間運動を続けると、極度の低血糖状態に陥ることがあり、体が動かなくなります。これを回避するため、長時間の登山では必ずチョコレートなどの行動食を食べながら登ります。登山=チョコみたいなイメージがありますが、最近では羊羹も定番になりつつあります。
地図
先ほどご紹介した尾瀬マップをプリントアウトしてお持ちいただければOK。
ヘッドランプ
早朝に登り始めて、昼過ぎには帰路に就くのが登山では一般的。日没前に余裕をもって下山するのが安全ですが、万が一の場合に備えてヘッドランプを持っていくのがよいでしょう。
尾瀬って携帯通じるの?
ちょっとした疑問「尾瀬って携帯通じるの?」。インターネット上のさまざまな情報では「尾瀬では全域で携帯電話は使えません」と記載されていることがほとんど。
と・こ・ろ・が、筆者が訪れた時には、山中で意外な人たちから声を掛けられました。オレンジのジャンパーを着た方々から「こんにちはー。auです。尾瀬での携帯電話の利用状況のアンケートにご協力いただけませんかー?」と声掛けが。ナヌ!?尾瀬の山中でアンケートですか。auと書かれたオレンジ色のジャンパーとは対極的に足元はがっつり登山靴、auのアンケート調査のお仕事大変そう、毎日来てるのかな・・・。
後日「国内で初めて尾瀬国立公園の全山小屋内における携帯電話のエリア化を順次開始するほか、キャリアフリーで利用可能な無料Wi-Fi「OZE GREEN Wi-Fi」もあわせて提供開始します。」とのKDDIのニュースリリースを発見しました。
【ニュースリリース】国内初、尾瀬国立公園の全山小屋内における携帯電話のエリア化を開始
そうなんです。尾瀬ではauの電波が届くんでーす!!ということで登山パーティに1人はauユーザーがいると安心ですよ。
尾瀬にはどうやって行くの?
都内を起点にアクセスを考えた場合、自動車で行くと3~4時間かかるうえに、現地では環境保護のためマイカー規制があったりして、途中から路線バスや乗り合いバスに乗り換える必要があります。
つまり、自分で行くには尾瀬はちょっぴり面倒な場所ですが、これをとってもラクチンにしてくれるのが、東武鉄道が運行する「尾瀬夜行23:55」です。名前の「23:55」は始発の浅草駅を出発する時刻をさします。尾瀬のシーズンにあわせて、毎年5月下旬から10月中旬までの期間限定列車です。尾瀬夜行については関連記事にまとめていますので、あわせてご覧ください。
【関連記事】尾瀬に行くなら!浅草発深夜特急「尾瀬夜行23:55」
さて、ここまで読めば尾瀬に行く準備はバッチリです。さっそく尾瀬をご案内しましょう。