東武鉄道が運行する深夜特急「尾瀬夜行23:55」は、尾瀬に向かって浅草駅を23時55分に出発する夜行列車です。東京を起点とした場合、実は尾瀬ってアクセスするのがちょっと大変な場所。そんな尾瀬に効率よくラクチンに行ける尾瀬夜行を徹底的にご紹介します。
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「尾瀬夜行23:55」とは
尾瀬(おぜ)は、福島県、新潟県、群馬県の3県にまたがる高原地で、超・超・超どメジャー景勝地です。夏が近づくと、様々な記事や番組で特集が組まれる「尾瀬」。ほとんどの人が一度は聞いたことのある場所でしょう。
そんな尾瀬にできるだけ気軽に行きたいところですが、都内を起点にアクセスを考えた場合、自動車で行くと3~4時間かかるうえに、現地では環境保護のためマイカー規制があったりして、途中から路線バスや乗り合いバスに乗り換える必要があります。
つまり、自分で行くには面倒な場所なのですが、これをとってもラクチンにしてくれるのが、東武鉄道が運行する「尾瀬夜行23:55」です。名前の「23:55」は始発の浅草駅を出発する時刻をさします。出発時刻を名前に入れてるなんてイカしてますよね。尾瀬のシーズンにあわせて、毎年5月下旬から10月中旬までの期間限定列車です。
それでは早速、「尾瀬夜行23:55」をご紹介してまいりましょう。
まずは予約
「尾瀬夜行23:55」は、東武トップツアーズのHPから予約します。毎日運行しているわけではなく、毎週金曜日・土曜日だけの臨時列車で、片道おとな6,000円です。乗車駅は浅草、北千住、新越谷、春日部から選ぶことができます。登山向け列車の予約なので、登山工程などの申告が必要になります。以下のことを事前に確認・検討しておきましょう。
- 参加者全員の氏名・年齢・性別・当日の緊急連絡先携帯番号
- 登山工程の申告 東武ツアーズが掲載しているモデルコースから選択するか、それ以外を歩く場合は、どういったルートで歩くか申告する必要があります。
- 「入山日と入山口」そして「下山日と下山口」の申告も必要です。
万が一に遭難してしまった場合、こうした情報をもとに捜索が行われるので、確実に入力してくださいね。
チケット受け取り
ネット予約から1週間~10日ほどでチケットが送られてきます。チケットは2枚あり、「FEELクーポン」と「船車券」があります。
どちらも耳慣れないチケット名です。今回鉄道を利用するわけですから「乗車券」となりそうですが「船車券」と記載されています。
「乗車券」は鉄道やバスなどで使われており、船の場合だと「乗船券」となります。ところが、JRのチケットは鉄道・船の両方を「乗車券」として発行しています。
また、旅行代理店がチケットを用意する場合、あくまで代理なので、鉄道会社の券そのものを用意することはできません。そこで旅行代理店独自の様式で券を発行します。
JRが鉄道・船の切符を「乗車券」ということから、さらに鉄道会社が発行した切符と区別するため、旅行代理店が発行する切符は「船車券」という名称が使われるようになりました。旅行代理店によっては「クーポン」という名称を使用する場合もあります。要は「乗車券」と区別できればよく、東武ツアーズでは、クーポンと船車券の両方を発行しているというわけ。それでは今回それぞれどのように使うのか、尾瀬夜行にいよいよ乗車してみましょう!
浅草駅に入る前にお買い物
ということで23時の浅草駅に到着。あと数時間したら終電という時間にお出かけするなんて、ちょっと不思議な気分です。
尾瀬夜行に乗ってしまうと、このまま尾瀬の登山道入り口まで買い物をするチャンスはありません。車内販売もないので、浅草駅に入る前に必要な買い物をすませておきましょう。尾瀬内にも売店がありますが、歩荷(ぼっか)さんが人力で物資を運び入れているので、少々値段が高額になります。
朝ごはん、行動中に飲む水や食料など購入しておきましょう。水は登山工程にもよりますが、1.5から2リットルは持ち込みたいので、飲み終わった後は小さくつぶせる薄い素材のペットボトルがお勧めです。現地にいくとゴミを捨てる場所はありませんので、ゴミがコンパクトになるような観点で商品を選ぶといいでしょう。ちなみに、浅草駅のすぐ近くにはスカイツリーが見えるビュースポットや雷門がありますから、ちょっと早めに来て買い物がてら周囲を散策するのもいいですね。