関東の大自然エリア「奥多摩地区」。週末ドライブにぴったりのアクセスの良さでありながら自然が豊富で、どこを見るべきか選ぶのが難しい場所でもあります。そんな奥多摩エリアを、ぷらっと立ち寄れるベスト3に厳選しました。もうちょっと足を伸ばしたい!という方のためにプラスアルファの観光地もご紹介しますよ。
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【1】たっぷり散策できる「御岳渓谷」
御岳渓谷とは、多摩川の上流から御岳駅付近までのエリアを指し、豊かな自然を楽しめる景勝地です。江戸時代から東京の水源として利用されてきた多摩川。その周りには深い山々が四季を彩っています。御岳駅を基点として、多摩川の両脇には約4キロ程度の遊歩道が整備されています。
散策のスタートは御岳駅から
御岳渓谷の散策は、「御嶽駅(みたけえき)」から始めるのが良いでしょう。駅舎は昭和初期に建てられたといわれ、まるで神社仏閣のような、末広がりの屋根をしています。とっても重厚な雰囲気があって素敵ですよね。
御嶽駅は無人駅のため駅員は常駐していません。入口には券売機と交通系 IC カードの読み取りの機械があるのみです。でも「無人でさみしいなあ」と心配することはありません。駅舎前では、地元食材を販売するスタンドが出されていることもありますよ。
駅舎も素敵ですが、御嶽駅の前には橋がかかっていて、そこから多摩川を眺めることができます。
おもわず「おおー!」と言いたくなる絶景です!駅を下りてすぐに絶景って気分がいいですね。
- 御岳駅
- 西東京・福生・青梅 / 駅
- 住所:東京都青梅市御岳本町310地図で見る
- Web:https://www.jreast-timetable.jp/timetable/list1464...
アクティビティが盛んな御岳渓谷
御嶽駅から100メートルほど歩くと御岳渓谷遊歩道に入ります。車が行きかう道路からたった数歩階段をくだるだけで、すぐに多摩川の水音が聞こえてきます。
御岳渓谷は多摩川の豊富な水を生かしたウォータースポーツや、岩がちな地形からボルダリングを楽しむ人が多く訪れます。
この日も専用のウエアや器具を抱えた人達が続々と川沿いに集まっていました。川の上には、ダッキーを楽しむ人も見かけます。ダッキーとは小型版のラフティングボードのようなもの。
ゴム製のボートで、形はカヌーみたいですね。御岳渓谷は景観だけでなく、アクティビティの場としても高いポテンシャルがあります。絶景の中で体を動かすって気持ちよさそうですよね!
橋を渡って楽しむ遊歩道
ここからは、いくつかの橋を渡って渓谷を散策します。御岳渓谷で代表的な橋と見どころをご紹介しましょう。
御岳小橋
この日の散策ルートでトップバッターとしてお目見えした橋。アクセスのよい上流に位置する橋で、ウォータースポーツを楽しむ人が基点とする場所でもあります。
橋の近くにはトイレもあるので、まずはここで散策の準備を整えるのもいいですね。橋の周りの遊歩道は、こんな風に整備されていてとっても歩きやすいんです。
鵜の瀬橋
遊歩道をしばらく歩くと、次の橋が見えてきます。こちらは「鵜の瀬橋」と名付けられた長さ70メートルほどの小さな橋です。
この付近から遊歩道の木々は、枝を上へ下へと縦横無尽に延ばしていて、なかなか写真写りも素敵。シーズンによっては、こんなに鮮やかな一枚になることも。
鵜の瀬橋をこえると、だんだんと自然が濃い遊歩道になっていきます。ちょっとした登山道のようですよね。
多摩川との距離も近くなり、自分の肌で直にマイナスイオンを感じられる場所でもあります。
岩もだんだんと大きくなってきます。こちらの一枚岩は、そばを歩く人の大きさと比べて、とーっても大きいのがおわかりでしょうか。
訪れた日は気温が低い時期にもかかわらず、この岩のまわりには、半袖Tシャツの人達がボルダリングの練習をしていましたよ。
寒山寺
ゴツゴツした景色をこえると、遊歩道の途中に小ぶりのお寺が登場します。細い遊歩道の途中にあるので、視界に全部おさめきれないほど。寒山寺というお寺で、中国の蘇州にある元祖「寒山寺」にちなんで建てられたものだそう。
今から140年ほど前に、書家の田口米舫(たぐちべいほう)が書道の研究のため中国を訪れ、寒山寺に立ち寄りました。その時に僧侶からお釈迦様の像を託され、ここ御岳渓谷に像を安置し、日本版寒山寺の建立となったようです。
鰐口が掛けられた拝むスペースは、細い遊歩道の脇にあるため、訪れる人はスピーディーに拝んでいましたよ。
楓橋
寒山寺の前には、長さ80メートルほどの小さな吊り橋があります。
さきほどは近すぎて全景が見えなかった寒山寺を、この橋から見ることが出来ます。
山中にある寒山寺は、厳格で整った雰囲気が素敵ですよね。この楓橋を渡って、再び御岳小橋に戻るルートを周遊します。約1時間ほどで気軽に絶景を楽しめます。