高尾山には様々な登頂ルートがありますが、おすすめは6号路「びわ滝コース」!修行者が“滝行”をする琵琶滝を通り、川遊びも楽しめる贅沢なコースです。毎年11月下旬~12月上旬には、紅葉狩りも楽しめますよ♪
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たくさんある!ミシュラン三つ星「高尾山」の登頂ルート
都心から電車で手軽に行ける山として大人気の「高尾山」。2009年にはミシュラン観光ガイド『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』での3つ星評価を受けるなど、観光地としての人気はうなぎ登りです。近年は外国人観光客も多く訪れ、ますます混雑ぶりが顕著に。
おすすめはバラエティに富んだ、6号路「びわ滝コース」
そんな高尾山の登頂は、リフトやケーブルカーを利用するコースが定番ですが、実は徒歩のみで登頂する「自然研究路」と呼ばれるルートもいくつもあるんです。高尾山リピーターの筆者がおすすめするのは、6号路「びわ滝コース」。山頂まで沢沿いを歩くコースで、途中で滝を見物できたり川遊びもできたりと、バラエティに富んだコースです。ごく一部ですが、“沢歩き”ができるところも!
京王線「高尾山口」駅前のルート案内板には、6号路「びわ滝コース」は全長3.3km、上り90分・下り70分とあります。ただしこのコースは道幅が狭いところが多く、混雑時には下りルートを禁止し、上りだけの一方通行になることも。今回は上りを「びわ滝コース」、下りは4号路「吊り橋コース」経由でリフト利用というルートをご紹介します。
- 高尾山自然研究路
- 立川・八王子・日野 / 自然・景勝地
- 住所:東京都八王子市高尾町地図で見る
- Web:https://www.takaotozan.co.jp/course/
ケーブルカー「清滝駅」のわき道からスタート
6号路「びわ滝コース」のスタートは、ケーブルカーの「清滝駅」から。三角屋根の特徴的な駅舎は、高尾山のシンボルです。紅葉の時季は、真っ赤に色づいた樹々と駅舎のコラボ写真が撮れますよ。駅正面向かっての左手のわき道を進むと、すぐに分かれ道が見えてきます(写真下↓)。
- ケーブルカー 清滝駅
- 立川・八王子・日野 / 駅
- 住所:清滝駅地図で見る
- Web:http://www.takaotozan.co.jp/timeprice/
「稲荷山コース」との分岐を過ぎ、七福神に出会う
道標が指す左手、山に入っていくルートは「稲荷山コース」で、こちらも道中の眺めがよくおすすめです。しかし今回は進行方向へ舗装路をそのまま進みましょう。右手にケーブルカーの運行を眺めながら2~3分歩くと、お地蔵様に囲まれた七福神が見えてきます。こちらは一カ所で一気に「七福神めぐり」ができる、と有名なご利益スポットだそう。
小川のせせらぎをBGMに快適ハイキング
七福神のすぐ先から、登山道がはじまります。少し先にある琵琶滝からの支流沿いの道は、うっそうとした木立に覆われ、直射日光を避けて真夏でも快適に歩けます。小川のせせらぎを聞きながら緑の中を歩くのは、本当に気持ちがいい!
道中には、時おり下の写真のようなパネルが設置してあります。高尾山で見られる生物や植物にまつわる豆知識が書かれていて、興味深い内容。小学生くらいのお子さんなら、とくに楽しめるはず。
パネルの右端には頂上までのルートに数字がふられ、現在地と残りの道程が分かるようになっています。小さい子にも分かりやすいので、「次は●●番目指してがんばろう!」と励ますことができ、便利ですよ。
弘法大師にゆかりがあるとされる神聖な場所「岩屋大師」
10分ほどで、岩をくりぬいた祠「岩屋大師」に到着します。橋をわたって近づいてみると岩屋が2カ所あり、右側の自然にできたように見える岩屋は、あの弘法大師にゆかりがあるそう。高尾山での修行を終えた大師が下山中にこの場所にさしかかると、病気で遭難しかけた母子に遭遇。大師が祈ると岩が崩れ、母子はそこに避難して助かったという伝説があるのだとか。
伝説の真偽のほどは分かりませんが、この場所は今でも神聖な場所とされ、お祈りを捧げ線香を手向ける人がたくさんいらっしゃいます。祈祷の邪魔をしないよう、静かに訪れましょう。
岩屋大師からほどなく「琵琶滝」に到着!
岩屋大師を出発するとほどなく道が2又に分かれ、右手が「琵琶滝・1号路」と示す看板が見えてきます(↑の写真)。案内に従って右に進むとすぐに橋があり、橋を渡った左手の小さなお堂の奥が、滝の入口になります。
一般人でも“滝行”が体験できる
琵琶滝は、今現在も修験者による「滝行」が行われているれっきとした修行の場。修験者以外は、立ち入り禁止になっています。思ったよりもこぢんまりとした滝ですが、しめ縄に向こうに見える姿は神秘的。事前予約すれば、一般人でも滝行に参加できますので(月に三回ほど)、興味がある方はトライしてみては。