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観光スポット2:経栄山 題経寺(帝釈天 題経寺・柴又帝釈天)
柴又帝釈天や帝釈天題経寺で知られる「経栄山 題経寺(きょうえいざん だいきょうじ)」は、江戸時代前期にあたる1629年に開山した日蓮宗のお寺です。日光東照宮の陽明門をモデルにしたと言われる二天門(にてんもん)は、圧倒的な豪壮さを感じると共に、賑やかな参道を歩む人々を静かに出迎えているかのようにも見えます。
境内はとても広く、「瑞龍の松」と呼ばれる見事なクロマツに守られるように建つ帝釈堂、本堂にあたる祖師堂、百五十坪の広さに建つ見事な木造建築の大客殿、渡り廊下がぐるりと囲む心休まる邃渓園(すいけいえん)、松の根元でこんこんと水が湧き出る浄行菩薩、そして、約15mの高さで見事な木彫が施された大鐘楼などがあります。
また、帝釈堂の外壁に施された彫刻はギャラリーになっており、年間を通して多くの方が訪れる人気のスポットでもあります。
お寺の縁起
柴又帝釈天には年間を通して多くの参拝客が訪れますが、その歴史を振り返えると、なぜ多くの人が帝釈天に信仰を寄せるのかを伺い知ることができます。
お寺では、開山後に帝釈天が彫られたご本尊「坂本尊」の行方がわからなくなった事がありました。その後、江戸時代後期にあたる安永8年(1779年)に本堂の梁の上からご本尊が見つかり、参拝客が多く訪れるようになりました。
そして、天明2年(1782年)から発生した「天明の大飢饉」で多くの人が飢餓や疫病に苦しむ事態になった時、九世の日敬上人が坂本尊を背負って各所を訪れてたくさんの人に一粒符(いちりゅうふ)を施し、ご利益を授けました。
こうして帝釈天に心を寄せ信仰する方が増え、また、元々結縁のあった庚申待(こうしんまち)の信仰が結びつき、お寺への参拝者が増えていったのです。ちなみに、日敬上人が施した一粒符は今では「飲むお守り」として有名で、境内で購入することができます。
- 柴又帝釈天
- 柴又・亀有・北千住 / 寺 / パワースポット / 縁結びスポット
- 住所:東京都葛飾区柴又7−10−3地図で見る
- 電話:03-3657-2886
- Web:http://www.taishakuten.or.jp/
観光スポット3:葛飾柴又 寅さん記念館
京成金町線の柴又駅から、徒歩で約8分。「葛飾柴又 寅さん記念館」は、柴又帝釈天題経寺からさらに江戸川へ向かい、住宅が集まるエリアを通り抜けたところにあります。
「フーテンの寅さん」でお馴染みの映画、『男はつらいよ』。入口を入るとすぐに見えるジオラマでは、映画が始まる前に放送されていたテレビドラマシリーズのシーンを数コマにわけて紹介しています。寅次郎とさくらの生い立ちを語る音声と、まるで動く紙芝居のようなジオラマに、気がついたら寅さんの世界に引き込まれていることでしょう。ドラマに馴染みのない世代にとっては、とても新鮮なストーリーでもあります。
館内では、撮影に使用されたスタジオが精巧に再現されています。入館者はその中を通り抜けるように進むため、まるで『男はつらいよ』の登場人物の一人になったかの様な気分になります。
記念館の終盤には、明治時代に金町から柴又を行き来していた帝釈人車鉄道を紹介する展示物があります。約1.2kmの距離を結んでいた人車は、6人乗りの客車を1~2人で押して動かしていました。その様子を再現したジオラマのほか、再現された客車が置かれています。なお、客車へは自由に乗車することもできます。
- 葛飾柴又 寅さん記念館
- 柴又・亀有・北千住 / 博物館 / 雨の日観光
- 住所:東京都葛飾区柴又6丁目22−19地図で見る
- 電話:03-3657-3455
- Web:http://www.katsushika-kanko.com/tora/
観光スポット4:山田洋次ミュージアム
「葛飾柴又 寅さん記念館」には、「山田洋次ミュージアム」も併設されています。
映画監督、脚本家、舞台演出家など様々な顔をもつ山田洋次氏は、『男はつらいよ』をはじめ数々の作品を手掛けています。「山田洋次ミュージアム」では、初期を含む山田監督の数々の作品を紹介するとともに、作品から伺える時代や人々の生活の移り変わりも紹介しています。
「監督の部屋」と題する展示エリアでは、落語や演劇など山田監督のバラエティーに富んだ創作活動を紹介しており、興味深い資料がたくさん揃っています。
- 山田洋次ミュージアム
- 柴又・亀有・北千住 / 博物館
- 住所:東京都葛飾区柴又6丁目22番19号,山田洋次ミュージアム 葛飾区観光文化センター・葛飾柴又寅さん記念館隣地図で見る
- 電話:03-3657-3455
- Web:http://www.katsushika-kanko.com/yamada-yoji-museum...
観光スポット5:矢切の渡し
京成金町線の柴又駅から、徒歩で約15分。江戸川の土手には、川幅約150mの川を挟んで向かい合う東京都葛飾区柴又と千葉県松戸市下矢切を結ぶ渡し船「矢切の渡し」の乗り場があります。
江戸時代初期から続く矢切の渡しは、昔は農業で暮らす近郊住民の交通手段として大切な存在でした。かつて、東京エリアには隅田川にも渡し船がありましたが、今では矢切の渡しが都内に残る唯一の渡し船です。
川に浮かぶ船から見る景色は、土手から眺めるそれとは違ってまた楽しいものです。柴又を訪れたら、矢切の渡しに乗って風を感じ、野鳥の声などに耳をすませ、江戸川の情緒を感じてみてはいかがでしょうか。
- 矢切の渡し
- 柴又・亀有・北千住 / 乗り物
- 住所:東京都葛飾区柴又7-18先地図で見る
- 電話:047-363-9357(矢切渡船)
- Web:http://www.katsushika-kanko.com/guide/scene/spot_1...
観光スポット6:江戸川の河川敷
京成金町線の柴又駅から、徒歩で約15分。矢切の渡しの乗船場がある江戸川の河川敷一帯には、カフェやベンチなどがある柴又公園や、遊具や公衆トイレがあるレクリエーション場、野球グランド、広い駐車場などがあります。
映画『男はつらいよ』では、度々、寅さんが江戸川の土手で思い思いに過ごすシーンが登場します。悠々と流れる江戸川、子どもたちが遊ぶ声、爽やかな風に揺れる土手の草木、そして、どこからか飛んでくる渡り鳥。そんな音風景や景色を眺めていると、寅さんは何を感じたのかな・・などと思いを馳せてしまいます。
街の騒音から離れて、土手の芝生に座ってただゆっくりと過ごすことができるのも、柴又観光の大きな魅力の一つです。
- 江戸川河川敷広場
- 柴又・亀有・北千住 / 広場
- 住所:東京都葛飾区柴又7地図で見る
- 電話:03-3657-3455(寅さん記念館の窓口)
- Web:http://www.city.katsushika.lg.jp/institution/10000...