目黒駅より徒歩約15分の距離にある「目黒寄生虫館」をご存知でしょうか?女性や虫嫌いの方でしたら、その名前を聞いただけでゾッとされる方が多いかもしれませんが、実はこの目黒寄生虫館は口コミやネットでデートの定番スポットと言われるほど、カップルに人気の場所でもあります。ショーケース内には液に浸かったグロテスクな寄生虫がズラり…鳥肌がたつのを抑えられないこの場所が何故そんなに大人気なのか、気持ち悪いからこそ見たくなるその魅力に迫ります!
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目黒寄生虫館とは?
目黒寄生虫館は医学博士・亀谷了(かめがい さとる)氏の創意と私財投入により、1953年に設立された研究博物館です。
1992年に資料増加のため現在の6階建てビルに新築され、その翌年にリニューアルオープンし、2001年に登録博物館の認定を受けます。
2013年に内閣府より公益財団法人の認定を受け、現在に至ります。
幅広い層から人気を集める、世界でただひとつの寄生虫を専門とした博物館です。
「定番のデートスポット」と言われる真相は?
冒頭でもご紹介しましたが、目黒寄生虫館はその専門性についてはもちろんのこと、本やネットではデートスポットとして取り上げられていることが非常に多い施設です。
ですが、館内には恋人達が喜びそうな催し物はほとんどありません。あるのは純粋に寄生虫に関する資料や展示物だけです。
にも関わらず、館内を見学していると次々にカップルが訪れます。
寄生虫について調べに来ている方々と、仲睦まじく寄生虫を観賞している男女の方々が混在する異空間が広がります。
これといったカップル向けの展示品や写真スポットがあるわけでもなく、数多くの恋人達が訪れる魅力は、「寄生虫」というある種の怖いもの見たさ、お化け屋敷を訪れる感覚と似たものがあるのかもしれません。
口々に噂される「定番のデートスポット」説は正にその通りで、ドキドキやちょっとしたスリリングな刺激を味わいたいカップルにも大人気のスポットです。
館内の見どころ紹介
寄生虫たちの鳥肌が立つような魅力がぎゅっと詰まった館内についてご紹介していきます♪
虫が苦手な方は、ちょっと覚悟が必要な内容も含まれているので、念のため注意して先を読み進めて頂けると幸いです!
では、さっそく、寄生虫たちの生態に迫っていきましょう!
1階の見どころ
1階では主に寄生虫の多様性について紹介されており、1A~1Dまでの4つのエリアに分かれています。
1A:人の寄生虫
1Aのエリアでは主に人の寄生虫について紹介されており、どのような寄生虫が人体に寄生するか、実際の寄生虫の展示物と共に資料で知ることができます。
そもそも寄生とはどういう仕組みで成り立っているのかについてや、寄生虫たちの多様な生活環についてなど、判りやすく学ぶことができるエリアです。
1B:様々な寄生虫①
1階中央にある1Bのショーケース内では、カブサラやギロコチレ、ヒモビルなど数多くの寄生虫を実際に見ることができます。
ガラス瓶の中で液漬けにされている寄生虫の数々は、寄生虫館の代表的な見どころの1つです。
1C:様々な寄生虫②
1Bのショーケースの裏側にあたる1Cでは、1Bと同様にマダニやチョウモドキなどの様々な寄生虫について紹介されています。
生々しい寄生虫たちがガラス越しに間近で見られる、寄生虫館の人気スポットです。
1D:魚の寄生虫
2階へと続く階段の手前にある1Dでは、魚の寄生虫について標本や動画などで紹介されています。
紹介されている寄生虫はもちろんこと、寄生されているお魚もなかなかグロテスクなので、苦手な方は合わせて注意して観賞されて下さいね!
2階の見どころ
2階では主に人体に関わる寄生虫について紹介されており、1階と同じく2A~2Dまでの4つのエリアに分けられて展示されています。
2A:寄生原虫
階段を上ったすぐ横では、寄生原虫や有害動物について紹介されています。
寄生虫病啓発資料なども展示されており、マラリア原虫や赤痢アメーバなど、聞いたことがある病気に関する寄生原虫についても詳しく知ることができます。
2B:人体寄生虫
2Bのエリアでは人体寄生虫について紹介されています。
日本でも古くから流行があったバンクロフト糸状虫について詳しく説明されており、葛飾北斎が浮世絵で描いたことや、西郷隆盛が患っていたことなど史実も交えて紹介されています。
2C:人獣共通寄生虫-吸虫
2Bの裏側にあたる2Cのエリアでは、人獣共通寄生虫の吸虫について紹介されています。
ウェステルマン肺吸虫や横川吸虫など、多くの人獣共通寄生虫について、パネルや標本で判りやすく理解を深めることができます。
2D:人体共通寄生虫-条虫
2Cの真向かいにある2Dエリアでは、人獣共通寄生虫の条虫や線虫について紹介されています。
こちらでは実際に人体から回収された日本海裂頭条虫(サナダムシ)が展示されており、その長さはなんと8.8m!
すぐ横に、展示されている日本海裂頭条虫と同じ長さの8.8mのひもがあり、その長さを体感することができようになっており、来館者の注目を集めるスポットの1つです。
おわりに
世界でただひとつとされている寄生虫の博物館・目黒寄生虫館はいかがだったでしょうか?
寄生虫に関する専門知識を求めてやってくる方から、デート目的の方、珍しい博物館ということで好奇心でやってくる方など、そのニーズは幅広く、館内はいつも賑わいをみせています。
気持ち悪いからこそ、何故か魅かれる寄生虫たち。まだまだ多くの謎に包まれたその生態や姿を見学しに、ぜひ、目黒寄生虫館に足を運ばれてみて下さいね!
- 目黒寄生虫館
- 品川・目黒・大井町 / 穴場デートスポット / 博物館
- 住所:東京都目黒区下目黒4-1-1地図で見る
- 電話:03-3716-1264
- Web:http://www.kiseichu.org