気持ちのよい川風に吹かれながら、柴又~松戸へと渡る渡し舟の旅はいかがですか?東京・柴又から少し足を延ばすと「矢切の渡し」で千葉・松戸へ行くことができるんです。柴又では柴又帝釈天参りと参道散策、対岸の松戸では徳川家ゆかりの戸定邸(とじょうてい)でゆったりと過ごすのがおすすめです♪
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いつも活気に満ちている柴又
東京の葛飾・柴又といえば、誰もが知る有名スポットですよね。国内外問わず、いつもたくさんの観光客で賑わっています。
参道歩きを楽しもう
柴又駅を出て帝釈天へと向かう参道には、食事処やせんべい屋、草だんご屋などが軒を連ねています。おもちゃ博物館があったり、おいしそうなおだんごが並んでいたり、店先で天ぷらを揚げていたりと、興味をそそられるものがたくさんありすぎてついつい足を止めてしまいそう♪
ゑびす家
天明年間創業の川魚料理の老舗。店舗は大正初期の建物で、古い歴史を感じさせてくれます。
- ゑびす家
- 柴又・亀有・北千住 / 和食
- 住所:東京都葛飾区柴又7-3-7地図で見る
- 電話:03-3657-2525
- Web:https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132403/13035341/
だるまや
店内には懐かしのおもちゃがたくさん。ズラリと並ぶだるまは一見の価値ありです!
店先にあるレトロながちゃがちゃと、恋のおみくじもついつい気になってしまいますね♪ぜひ、恋の行方を占ってみては?
柴又門前とらや
柴又名物草だんごで有名なお店。『男はつらいよ』の第1作目から第4作目まで、寅さんの実家としてロケ地になりました。
- 柴又門前とらや
- 柴又・亀有・北千住 / スイーツ / 定食・食堂 / 和菓子店
- 住所:東京都葛飾区柴又7-7-5地図で見る
- 電話:03-3659-8111
- Web:http://www.toraya.info/
淺野屋煎餅店
丸い大きな瓶に入ったせんべいが店先に並んでいる光景。すぐ目の前でせんべいを焼いている姿も見られますよ。
柴又帝釈天をお参りしよう
参道を歩いた先には柴又帝釈天があり、たくさんの参拝客で賑わっています。柴又帝釈天では庚申(かのえさる、コウシン)の日は縁日とされ、ご本尊である帝釈天板本尊をお参りすることができます。
庚申の日というのは、干支(えと)でいう「庚(かのえ)」と「申(さる)」の組み合わせの日で、60日おきに巡ってきます。縁日の由来は、かつてご本尊が所在不明になり、その後再び発見されたのが庚申の日であったからなのだとか。
- 柴又帝釈天
- 柴又・亀有・北千住 / 寺 / パワースポット / 縁結びスポット
- 住所:東京都葛飾区柴又7−10−3地図で見る
- 電話:03-3657-2886
- Web:http://www.taishakuten.or.jp/
「矢切の渡し」で気持ちのよい川風を楽しもう
柴又の参道歩きを楽しんで、帝釈天をお参りした後は、いよいよ「矢切の渡し」の渡し舟に乗ってみましょう。柴又から松戸まで10分足らずで行くことができます。
始まりはなんと江戸時代!
帝釈天から5分ほど歩くと、広々として気持ちのよい江戸川の土手に出ます。ここに矢切の渡しの乗り場があります。
矢切の渡しの始まりは、なんと江戸時代初期。当時は江戸への出入りの規制がとても厳しく、関所やぶりははりつけにされるような時代でした。そんな中、江戸川の両岸に田畑を持つ農民が、農地の耕作や日用品購入、寺社参拝のために自由に渡船で行き来できるように、と始まったのが矢切の渡しだったのです。今では都内で唯一残る渡し場なんだそうです。
渡し賃(片道)200円は舟に乗り込むときに船頭さんに払えばOK。混み合うときは、あらかじめ小銭を用意しておいたほうがよいでしょう。
手作り感あふれる桟橋から舟に乗ると、水面がとても近く感じられます。出発時間は特に決まっておらず、対岸のお客さんを乗せてこちら側に戻ってきたら乗船するという感じです。なんだか時間の流れがゆったりとしていて癒されモード☆
実際に乗っているのはほんの10分ほど。船頭さんが舟をこいであっという間に松戸に到着します。(天候によってはモーターを使う場合もあります。)
- 矢切の渡し
- 柴又・亀有・北千住 / 乗り物
- 住所:東京都葛飾区柴又7-18先地図で見る
- 電話:047-363-9357(矢切渡船)
- Web:http://www.katsushika-kanko.com/guide/scene/spot_1...
矢切の渡しからバスで戸定邸へ
松戸側に渡った周辺には特に観光スポットはなく、のどかな風景が広がっています。ここからまた舟で柴又に戻ってしまう人も多いのですが、せっかくなのであと少し足を延ばしてみてはいかがでしょう?
桟橋から5分ほど歩くと矢切の渡しというバス停があり、そこから松戸駅行きのバスが出ています。ただし、こちらのバス停からの発着は土日祝日のみなので注意が必要!またバスの本数も1時間に1本ととても少ないので、あらかじめ時刻表を調べておくと安心です。
平日の場合、ここから歩いて15分ほどの矢切の渡し入口(元の名前は旧矢切高校)バス停をご利用ください。
URL:https://www.navitime.co.jp/diagram/bus/00044735/00012540/0/
京成バス 矢切の渡し入口→松戸駅
URL:https://transfer.navitime.biz/keiseibus/pc/diagram/BusDiagram?orvCode=00180305&course=0003900588&stopNo=1
戸定邸へは松戸郵便局バス停で降りてから歩いて7~8分です。もし柴又からではなく松戸からスタートする逆ルートの場合は、松戸駅から戸定邸へは徒歩10分程の距離です。
戸定邸でゆったりとした時間を過ごす
戸定邸とは?
戸定邸は、江戸幕府最後の将軍である徳川慶喜(よしのぶ)の弟、昭武(あきたけ)が、明治17年に別邸として建てた邸宅です。
1951年に松戸市に寄贈され、戸定邸の敷地の内、約3分の1は戸定が丘歴史公園として整備され、その後一般公開されました。公園内には戸定邸のほか戸定歴史館があり、徳川昭武の遺品や徳川慶喜家伝来品などが展示されています。
戸定邸は明治時代の徳川家の住居がほぼ完全に残るただ一つの建物で、2006年には国の重要文化財に指定されました。そしてなんと全国で唯一、一般公開されている徳川家の住まいなんです!
公園内には紅白の梅の古木や枝垂れ桜の桜の大木があり、たくさんの人たちの憩いの場となっています。
戸定邸の中はどうなってるの?
戸定邸の内部は奥行きがあり、使者の間や居間、客間など9棟が廊下で結ばれています。全部で23部屋もあり、お風呂場なども見ることができますよ。
生活空間は表の来客用スペースと、奥の家族や使用人のためのスペースで明確に区分されており、多数の部屋が連なる邸宅は、旧大名家の生活様式を反映したものでした。
庭園を眺めながらゆったりとしたひとときを
戸定邸の表座敷からは、広々とした庭園を見ることができます。庭を静かに眺めながら思い思いの時間を過ごす人たちがたくさんいて、まさに癒しの空間。
毎月戸定の日にはふだん座敷内からしか見ることのできない庭園に下りることができるので、ぜひチェックしてみてください!
- 戸定邸
- 松戸市 / 建造物 / 桜の名所 / 歴史的建造物
- 住所:松戸市松戸714番地の1地図で見る
- 電話:047-362-2050
- Web:http://www.city.matsudo.chiba.jp/tojo/tojotei_shou...
さいごに
柴又の帝釈天から松戸の戸定邸へ、矢切の渡しでゆく小さな舟旅はいかがでしたか?県をまたぐ観光名所ですが、矢切の渡しを利用すれば簡単に足を延ばすことができます。また、県境を舟で渡るなんて、なかなかできない貴重な体験!
決して交通の便がよいとはいえませんが、柴又、松戸それぞれの名所をめぐりつつ、風まかせののんびり旅もきっと思い出に残ることうけあいです。