2018年、90周年を迎えた「ホテル雅叙園東京」。こちらのホテルの東京都有形文化財に指定されている木造建築「百段階段」にて、2015年より毎年開催されている夏の人気イベントがアートイルミネーションです。2018年は9月2日まで開催されているので、まだ間に合います!今回は、このアートイルミネーションの魅力をたっぷりとご紹介します。
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日本美のミュージアムホテル!ホテル雅叙園東京とは?
2018年で創業90周年を迎えたホテル雅叙園東京は、「昭和の竜宮城」と讃えられた日本初の総合結婚式場としてオープンしました。
館内には、扇面や美人画、花鳥画などの豪華でめでたいモチーフが多く、至るところで螺鈿(らでん)細工や浮き彫彫刻が見られます。
2017年にリブランディング(ブランドの再構築)をし、結婚式場からホテルへと生まれ変わりました。
- ホテル雅叙園東京
- 品川・目黒・大井町 / ホテル / 一人旅
- 料金(目安):16,200円〜82,590円
- 宿泊時間:15:00〜12:00
- 住所:東京都目黒区下目黒1-8-1地図で見る
- 電話:03-3491-4111
- Web:http://www.hotelgajoen-tokyo.com/
アートイルミネーション「和のあかり×百段階段2018〜日本の色彩、日本の形〜」とは?
和のあかりをテーマにしたこの展覧会は、2015年から毎年開かれている夏の人気イベントです。
「百段階段」とは通称で、旧目黒雅叙園3号館にあたり、昭和10年(1935年)に建てられた木造建築のことを指します。
東京都有形文化財に指定されており、99段の階段によって芸術的な装飾が施された宴会場7部屋が繋がれています。
百段階段なのに99段?と不思議に思う人も多いかと思いますが、99段で終わっているのは、験担ぎだそうで、奇数が縁起のよい数だからという説や、99段にして発展性を持たせているという説もあるようです。
百段階段は、鏑木清方(かぶらききよかた)をはじめ、名だたる昭和の芸術家や名工が室内装飾を手がけた名建築。そんな伝統ある文化財を舞台に、青森ねぶたから手の平に乗る江戸切子まで、日本の祭り、アート、デザイン、職人、テクノロジーなどをテーマに50団体以上、約1,000点の作品が展示されています。
イベントの見どころ
百段階段は、ホテルエントランス脇にある、豪華な螺鈿細工が施されたエレベーターに乗って向かいます。
ホールに降り立つと、暖簾が見え、それをくぐると天井いっぱいに日傘が広がります。こちらは、美容大国イスラエル初のボディケアブランド「SABON」とコラボレーションしており、ふわっと良い香りがします。
そのままエントランスに進み、靴を脱いで百段階段に向かいます。ここでも天井には、紙でできた山口の祭りで使われている金魚ちょうちんが沢山泳いでおり、百段階段を訪れる前から気持ちが高まること間違いなしです。
各部屋は、百段階段の右側に設置されており、頂上まで7部屋となっています。
約1,000点の作品を全て紹介することはできませんが、各部屋の特徴や主要な作品を以下で紹介したいと思います。
十畝(じゅっぽ)の間
荒木十畝氏による花鳥画が配された薄暗い部屋に、水をイメージした間島秀徳氏の6年の歳月をかけた三部作の絵画が展示されているのが十畝の間。
中央に光る白い紙の花がたくさん盛られているのは、折花作家である三谷基氏の作品です。1枚の紙を切って折り上げた美しい折花が5,000個もあります。
漁樵(ぎょしょう)の間
金をふんだんに使用した彩色木彫と日本画に囲まれているのが漁樵の間です。青森ねぶた祭りがテーマとなっており、祭りの終わりにねぶたが船で海の上を走る姿を再現しています。
彩色木彫と青森ねぶたのコラボレーションは圧巻です。
草丘(そうきゅう)の間
天井と欄間に礒部草丘氏の四季草花絵があしらわれた室内に、世界的なロックフェスや国宝姫路城などの大舞台を沸かせてきたアート集団MIRRORBOELER(ミラーボーラー)の作品が展示されてるのが草丘の間です。
白と黒、陰と陽、光と影、生と死がテーマになっています。
静水(せいすい)の間
切り絵作家・早川鉄平氏と樹脂メーカートウメイがコラボしたヤマトタケルの物語が展示されているのが静水の間です。
二間続きの静水の間には、七宝作家・常信明子氏の色鮮やかな手まり寿司も並んでいます。
とても可愛らしいですね。