東京・日本橋エリアで夏に開催される大人気イベント「アートアクアリウム」をご存知でしょうか。「アートアクアリウム」とは、金魚と光と芸術がコラボレーションした期間限定のアートイベントです。今回は「アートアクアリウム」の見どころとあわせて楽しめる、日本橋エリアのグルメやアクティビティをたっぷりとご紹介します。
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アートアクアリウムってどんなイベント?
日本橋といえば、江戸時代から変わらない商業の中心地です。日本橋で花開いた江戸文化は、様々な日本の芸術や風習を育ててきました。江戸時代、夏に風鈴の音を聞いたり、水の中を泳ぐ金魚を見たりして、涼しさを感じる工夫をしてきたと言われています。
そんな夏の風習のひとつである、金魚観賞がアートとなって現代に蘇ったのがアートアクアリウムです。
2018年のアートアクアリウムは、「江戸・金魚の涼」がテーマ。金魚や錦鯉などの鑑賞魚が泳ぐ、和をモチーフにした水槽を、照明や映像、音楽や香りなどの最新技術を駆使し、鮮やかに彩ります。2017年までに累計835万人を動員した、夏の大人気アートイベントとなっています。
アートアクアリウムの見どころ
江戸時代の伝説を実現!見上げる金魚の芸術画「天井金魚」
アートアクアリウムのアーティストである木村英智氏が、構想5年の歳月をかけて実現した作品が天井金魚です。
かつて江戸時代の豪商は、ガラスの水槽を天井に作り、金魚を見上げて観賞していたという言い伝えがあります。それを実現したのが天井金魚なのです。格子状の水槽の中を金魚たちが泳ぐ様子は、歴史的な建物の天井画のような雰囲気です。
錦鯉が泳ぐ「アースアクアリウム・ジャポニズム」
2018年のアートアクアリウムは、金魚に加えて錦鯉も目玉のひとつ。錦鯉は新潟県の山古志が発祥で、その美しさが外国人にも人気の観賞魚なのです。
アースアクアリウム・ジャポニズムは、水の惑星・地球をイメージした作品で、直径1.5mの巨大な水槽の中を、20匹以上の錦鯉が自由に泳ぎ回っています。
表面には水が流れ、この球体自体も回転しています。中には、最高級品種の1匹何千万円もする錦鯉も泳いでいるんだとか…。
金魚彫りが施された日本刀とアートのコラボレーション!
800年の伝統を現代に受け継ぐ、奈良県指定無形文化財の月山貞利(がっさんさだとし)氏が特別にあつらえた金魚の彫り物が施されている日本刀「翔英美天命(しょうえいびてんめい)」が展示されています。
背景にはタコ、エビ、ヒトデなどのモチーフが掛け軸を囲むように置かれています。これはイタリア最古の宝飾ブランド「Cuusi」で制作されたシルバーアートです。そして中央に掛け軸のように展示されているのが、デジタルアートを背景に泳ぐ金魚たち。
伝統と最新技術と金魚たちのコラボレーションは必見です。
伝統工芸品と金魚のコラボレーション!
テマリリウム
日本に古くからある遊具の1つである「手毬」をイメージした球体の作品がテマリリウムです。
手毬の特徴である色とりどりの可愛らしい模様を、伝統工芸である伊賀組紐と、中を泳ぐ生きた金魚で表現した作品です。
キリコリウム
江戸時代から伝わる伝統工芸である、江戸切子の技法を用いた作品です。
江戸切子の特徴であるカットガラス工法の良さを生かして制作されており、上から見ても横から見ても金魚が美しく見えます。
幅約5.4mのデジタルアート屏風に金魚のシルエットが浮かぶ「大政奉還金魚大屏風」
「ビョウブリウム」という屏風をモチーフにしたアクアリウムに、日本の美術史の移り変わりを表現した動く屏風絵をプロジェクションマッピングで投射し、その中を金魚が優雅に泳いでいる作品が大政奉還金魚大屏風です。
映像は、大政奉還の時期とその前後の時代など、3つの時代をテーマに創られており、大政奉還がもたらした日本の芸術への影響を表現しています。幅約5.4mにもおよぶ18連屏風の大型作品です。
錦鯉が宙を浮いているかのような「フローティングリウム」
新潟県長岡市山古志から取り寄せた最高級品種の錦鯉が、直径1.5mの円筒形の水盤の中を優雅に泳いでいる作品がフローティングリウムです。
まるで錦鯉が宙を浮いているかのような見え方を楽しむことができます。