伊豆諸島
伊豆諸島観光
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八丈島の神秘「唐滝」と「硫黄沼」を訪れるトレッキングルート完全ガイド

取材・写真・文:

神奈川在住
訪問エリア:47都道府県

2018年9月5日更新

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硫黄沼

わくわくしながら道しるべの奥にある細い階段を降りていくと、ついに沼が見えました!

ところで、この「硫黄沼」。名前からわかるとおり、沼は硫黄の成分を含んでいて、独特の色合いになるのだそうです。ただし天候に左右されるところが大きく、雨の日はくすんだ色合いになってしまうそう。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto硫黄沼

沼の色合いは確かにくすんでいる印象を受けますが、地形や木々が硫黄沼を大事に取り囲んでるようで、厳かな気配が漂っていますね。そういえば硫黄沼と唐滝は八丈島でも有数のパワースポットだとか!そうなんだろうなあと納得の雰囲気です。

天気の条件がよければ、硫黄沼は以下の写真のように黄色に強い色合いや、はたまた鮮やかな緑色にもなるようです。

普通の沼では見られない色合いで神秘的ですね。

硫黄沼
伊豆諸島 / 自然・景勝地
住所:東京都八丈島硫黄沼地図で見る
Web:http://www.hachijo.gr.jp

唐滝までの道のり

硫黄沼を後にして、沼にたどり着く手前の道しるべ(硫黄沼方面と唐滝方面への道の分岐点)まで戻ります。そこから唐滝方面の道へと進み、唐滝を目指します。

歩き始めてふと頭上を見上げると、シダがわっさわっさと茂っていました。シダは暖かく、湿っている気候ほど種類が多くなります。色の異なるシダが斜面に覆いかぶさるように葉を延ばして、やっぱりここは違う気候の土地なんだなあと再認識します。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto生い茂るシダ

ところで、硫黄沼までは道しるべもあり、「紛らわしいと言っていたわりに、実は簡単な道なのでは?」と思うかもしれません。確かに硫黄沼までは難しい道ではありませんでしたが、この先の唐滝までの道が非常に紛らわしいのです。

山道を歩いていくと、また右側に道しるべが出てきました。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto唐滝への道しるべ

しっかりと「←唐滝」と書かれています。この先はコンクリートで作られた水道タンクがあります。空港の観光案内所の方曰く、ここから紛らわしいポイントが始まるようで、「道がなかった」「工事しているようでいけなかった」と誤解して引き返す方もいるというのです。

ここは自信をもって水道タンクの後ろをまわって、ガンガン先に進みましょう。水道タンクのすぐ裏には、金属製の古い水道管が通せんぼのように張られているので、そこをまたいで行きます。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto水道タンク

水道タンクをこえると、赤茶の細い階段があらわれます。滑りやすいので気を付けて登ってくださいね。画面の中央から左にかけて壁のようなものが見えますが、これは砂防提です。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto階段と砂防提

ズルズルと滑りそうな濡れた土の階段を注意してのぼっていくと、砂防提の上にでました。ここも紛らわしいポイントです。ここで道が途絶えるように見えるのですが、この砂防提の上を歩いていくのです。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto砂防提の上

砂防提の中央部分には、木々や草がせり出していますが、そこまではいきません。ここから3、4歩程度歩いて右側を見ると、降り続く雨によってか、水たまりとなってしまった道があります。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto水たまりの道

ここから防水のトレッキングシューズが大活躍しはじめます。足が濡れる心配とわずらわしさもなく、余裕の気持ちでパシャパシャと進みます。本当に装備は大事ですよ。

この水たまりの道を5メートルほど進むと、小川があります。小川の先に道が続いているように見えますね?そして小川には、足をかけるには手ごろなサイズの石が、向こう側までゴロゴロと橋のように続いています。

この石の上を歩いていきます。水量が多くなると、当然石も水に沈んでしまうので、やはり靴にはこだわって万全の装備で行ったほうがいいでしょう。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto沢歩き

小川をこえると、バシャバシャバシャと高いところから地面に叩き落ちる水音が聞こえてきました。唐滝か!?と期待してしまいますが、そうではありません。

こちらも砂防提のようで、ここから水が滝のように落ちているのです。実はここも紛らわしいポイント。唐滝と誤解して、ここで引き返してしまう人もいるので、気を付けてくださいね。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoコンクリートでできた滝

偽物の滝に惑わされず、先に進みましょう。少し道がはっきりとしはじめ、自信をもって進めるような雰囲気になってきました。この先を進むと、また砂防提があらわれます。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto最後の難関に続く道

次にでてくる砂防提は、そのままだと人間の身長では登れない高さなので、傍らに金属製のはしごが掛かかっています。そこをガシガシのぼり、砂防提の上に立ちます。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto最後の砂防提

今度は、この上を中ほどまで歩いていきます。写真では、奥のほうからコンクリートに苔が張り付いていますが、ぽっかりと苔が生えていないところがありますね?ここまで歩いていきます。

そこまで行って、今度は左を見ます。コンクリートの真横には小川が流れていて、手すりとなるようにロープが張られています。川の中には、足がかりとなる石も置かれているので、滑らないように注意しながら川を渡ります。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto2回目の沢歩き

ここまで来たら唐滝は目の前です!

唐滝

川をこえると、さっき見た偽物の滝の音とは比べ物にならないくらいの音量で、ゴウゴウとした水音が聞こえてきました。紛らわしいものが多い道のりでしたが、ようやく到着です。

もうこの先は滝のしぶきで、辺り一面にマイナスイオンがでまくっている感じです。ゴウゴウとした滝の音は、切り立った崖にコダマして、少し怖く感じるほどです。

ただ怖いというわけではなく、滝に対する敬意が少しまざった感じがして、畏怖の念を抱く、という気持ちになりました。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto唐滝

滝壺の右側の斜面には洞窟があります。ここは日清戦争の際に火薬の原料として硫黄を採掘していた場所だそうですよ。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto滝つぼ
唐滝
伊豆諸島 / 自然・景勝地 / 滝
住所:東京都八丈島唐滝地図で見る
Web:http://www.hachijo.gr.jp

おわりに

いかがでしたか?羽田から1時間たらずで気軽に行ける離島「八丈島」。地元の方曰く、以前はマリンスポーツを目的として訪れる人が多かったそうですが、年々登山を楽しむ人が増えているとのこと。

火山でつくられた八丈島には、トレッキングを楽しめる場所がいくつかあります。難易度も様々なので、実力や体力に応じてルートを選ぶことができます。今回ご紹介した「唐滝」「硫黄島」は道のりが少し複雑なところがあるものの、所要時間が短く、初心者がトライするにはとってもお勧めの場所です。

初めてのトレッキングで特別な場所に行ってみたい、または、いつもと違ったトレッキングを楽しみたいという方に八丈島をお勧めしますよ。ぜひ訪れてみてくださいね!

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旅はいつも心のまんなかに
知らない土地、知らない文化、知らない人。知らない何かがいつも自分の心を広げてくれます。広がったその先を見てみたい。その探求心や好奇心はそのまま「旅」として、いつも心のまんなかにあります。

えいぶゆう(文)とTossyPhoto(写真)の2人で、心のまんなかにある「旅」を切り取っていきます。

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