古き良き日本の街並みを堪能できる谷中・根津・千駄木周辺、通称「谷根千」。どことなく懐かしさを感じる街並みや昔ながらの活気ある商店街を楽しみながら、美味しいランチやコーヒー、スイーツが楽しめるオススメお散歩ルートをご紹介します。
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谷根千巡りは日暮里駅からスタート
谷根千散歩をするなら、JR日暮里駅からスタートするのがオススメです。まずは日暮里駅西口を出て緩やかな御殿坂を上がり、谷中銀座商店街方面に向かいましょう。
【1】大正2年創業の老舗「谷中せんべい」
「谷中せんべい 信泉堂」は1913年(大正2年)年創業の老舗のお煎餅屋さん。日暮里駅を出て御殿坂を上がって少し歩くと、左手に見えて来るウグイス色の暖簾を掲げたお店です。
創業以来、昔ながらの製法で焼かれたお煎餅は、醤油、胡麻、唐辛子、海老、ザラメなど種類も豊富。どれを選んで良いか迷ってしまいます。
一番ベーシックな醤油味の「堅丸」は、堅丸というネーミングだけあってかなり歯応えがあります。お米の味をほんのり感じつつ、濃過ぎないお醤油の香りがちょうど良いバランスです。食べ歩きのスタートにはもってこいですね。
- 谷中せんべい 信泉堂
- 浅草・上野・谷根千 / スイーツ / 食べ歩き
- 住所:東京都台東区谷中7-18-18地図で見る
- 電話:03-3821-6421
【2】「夕やけだんだん」から「谷中銀座」へ
「谷中せんべい」を出てそのまま進んで行くと、谷中のランドマーク的な階段「夕やけだんだん」の上に到着します。夕方になるとここから綺麗な夕日が見えることから、この名が付けられました。この階段を下りた所から約200m足らずの商店街が続いています。
狭い通りにはたくさんの人がごった返していて、昼間からものすごい賑わいです。お肉屋さんや魚屋さんなど商店街ではお馴染みの店舗から、小物屋さんやカフェなど個性的なお店まで、約60店舗ほど軒を連ねています。どことなく懐かしいような、昔ながらの商店街の雰囲気を感じられる商店街です。
- 谷中銀座商店街
- 浅草・上野・谷根千 / 商店街 / 食べ歩き
- 住所:東京都台東区谷中地図で見る
- Web:https://www.yanakaginza.com/
【3】「肉のすずき」の元気メンチカツ
谷中商店街のB級グルメと言えば、メンチカツ。熱々のメンチカツを美味しそうに頬張る人達や、道端に漂う独特の香ばしいラードの匂いが空腹を刺激します。実は谷中商店街には「肉のすずき」と「肉のサトー」という二大メンチカツのお店がありますが、今回は昭和8年創業の老舗「肉のすずき」をご紹介します。
元々精肉店だった「肉のすずき」は、現在ではフライを中心にしたお惣菜屋さんになっています。国産牛やオージービーフを絶妙にブレンドしたメンチカツが人気で、メンチカツを求めるお客さんでいつも長蛇の列ができています。
一口食べると元気いっぱいになるという「元気メンチカツ」がお店一番人気の商品。カラッと揚がった薄目の衣の中には、肉汁たっぷりで粗挽きジューシーなミンチ肉が詰まっています。お肉の味が凝縮されているので、何も付けずそのままでも美味しいです。揚げたそばからどんどん売れて行くので、常に熱々の揚げたてを食べられます。
【4】メルボルン生まれのコンセプトショップ「CIBI(チビ)」
「CIBI(チビ)」は2008年にオーストラリア・メルボルン生まれのコンセプトストアです。心地よい「空間」「デザイン」「食事」にこだわり、ライフスタイルを楽しむための様々なエッセンスを提供しています。因みに、オーナーのMegumi TanakaさんとZenta Tanakaさんは日本人のご夫婦なんです。
「CIBI 東京店」は運送会社の倉庫を改装して、2017年9月にオープンしました。コンクリートの無機質な荒々しさと木の温かさのコントラストが、CIBIの世界観を感じさせます。奥はカフェスペース、手前には日本のものづくりに着目したCIBIらしいセレクトの質の良いアイテムが並びます。
メルボルンと言えば「コーヒー」ということで、こちらに訪れたら是非コーヒーを飲んでみましょう。エスプレッソベースで滑らかなミルクが特徴のオーストラリア名物「FLAT WHITE(フラットホワイト)」を飲めば、谷根千に居ながらにしてメルボルン気分を味わえてしまいます。
- CIBI 東京店
- 浅草・上野・谷根千 / カフェ・喫茶店 / モーニング・朝ごはん
- 住所:東京都文京区千駄木3丁目37-11地図で見る
- 電話:03-5834-8045
- Web:https://www.cibi.jp/
【5】羽釜ご飯でおにぎりランチ「利さく」
千駄木駅の近く、不忍通り沿いにある「おにぎりカフェ 利作」は、羽釜で炊いた群馬県産コシヒカリと厳選された素材で作られた「おにぎり」がメインのカフェです。
ランチメニューは「週替わりランチ (¥800)」、好きなおにぎり2個とスープが選べる「Aセット (¥800)」、4種類のお惣菜が入ったお重とおにぎり1個とスープが付く「Bセット(¥1,000)」の全部で3種類。
こちらは、おにぎりに「ちりめん山椒」と「鮭すじこ」、スープに自家製つくねの豚汁をチョイスした「Aセット」です。オーダーしてから一つ一つ丁寧に握られるおにぎりは、柔らかすぎず固すぎず絶妙な握り加減でとっても美味しい。温かいおにぎりと豚汁が、町歩きで疲れたお腹を癒してくれます。
- おにぎりカフェ 利さく
- 浅草・上野・谷根千 / 和食 / ランチ / モーニング・朝ごはん
- 住所:東京都文京区千駄木2-31-6地図で見る
- 電話:03-5834-7292
- Web:https://www.risaku-tokyo.com/
【6】樹齢90年のヒマラヤ杉が目印「みかどパン店」
ランチでお腹がいっぱいになった後は、谷中名物のくねくね曲がった路地「へび道」など、いろいろ街中を散策してみましょう。特に目的地がなく自由気ままに歩いているだけでも、住宅街の間にふとオシャレなカフェや通好みのお店が現れるのがまた面白いです。
へび道を進み、寺社エリアの小道を抜けて行くと突如現れるのが、この大きなヒマラヤ杉と木の根元に寄り添うように建っている「みかどパン店」です。今では谷中のシンボル的な存在になった樹齢90年以上のヒマラヤ杉ですが、元々お店の脇で鉢植えで育てていたものだというからビックリです。
「パン店」とうたっていますが、現在はラスクやクッキーなどのお菓子を売るお店になっています。残念ながら店内は撮影禁止ですが、明治後期の長屋として生まれ、昭和の空襲をくぐり抜け、平成〜令和を駆け抜けている歴史ある建物は、何とも趣があり一見の価値ありです。