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知られざる国アルバニアの鉄道事情!激安・ノロノロ・ワクワクな旅

取材・写真・文:

トラベルライター

2018年6月26日更新

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写真:トラベルライター

しばらくの間国境を閉ざしていた国アルバニア。いまだに知られざることの多い国ですが、鉄道旅の好きな人にはたまらない経験のできる場所でもあります。国内にあるのは3路線のみで本数もかなり少ないですが、とても安くて旅情のある移動手段です。

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アルバニアの鉄道:不便だけど激安!

旅客路線は3つのみ

アルバニアでは3つの路線が旅客輸送に使われており、貨物輸送を除いて隣接諸国と直通の列車はありません。現在は首都ティラナの中心駅に向かう列車はなく、全ての列車がティラナの外港にあたるドゥラス(ティラナから西に約30km)発着となっています。時刻表もいたって簡単で、国内全体で1日に10本の列車が運行されています。

  • 写真:トラベルライタードゥラス駅に掲載されている時刻表
ドゥラス駅
アルバニア / 駅・空港・ターミナル
住所:Central Train Station Durres地図で見る

格安な運賃

アルバニアは一般的に物価が非常に安いとはいえ、鉄道はその中でも特に格安な移動手段です。例えば、取材時に利用したVorë駅からShkodër駅(約90km)までの運賃は130レク(約130円)。日本では初乗り運賃程の値段ですから、とてもお得です。

  • 写真:トラベルライター落書きまみれの列車。シュコドラ駅にて。
ヴォレ駅
アルバニア / 駅・空港・ターミナル
住所:Rruga Stacioni i Trenit, Vorë, Albania地図で見る
シュコドラ駅
アルバニア / 駅・空港・ターミナル
住所:Rruga Revolucioni Antikomunist Hungarez 66, Shkodër, Albania地図で見る

列車の整備は必要最低限

使われている列車は古く、必要不可欠なもの以外はあまり整備されていないため、落書きだらけの外装や窓のない仕切りなど、日本の鉄道にしか縁のない人にとっては驚くことが多いかもしれません。

速度は遅く、揺れも大きいため、快適にサッと移動したい人にはバスをお勧めしますが、列車に乗ってのんびりと地元の人たちに紛れて景色を楽しみたい、という人にはとてもお勧めです。

  • 写真:トラベルライター役割を果たしていない仕切り

列車の乗り方

切符の購入方法

駅に窓口がある場合はそこで切符を買えますが、無人駅が多いため、その場合は切符を持たずに列車に乗り、検札係が来た際に乗車駅と下車駅を伝えて料金を支払います。無人駅で乗車した場合は現金を車内で払うだけで切符はもらえない、ということもあるようですが、乗客はそれほど多くなく検札係が顔を覚えている(はずな)ため問題はありません。

  • 写真:トラベルライターチケットと手荷物の折り畳み自転車

検札の際には印として切符の一部が破られますが、きれいなまま保存したい、という場合はお願いすれば破られずに済むかもしれません。切符(取材時にVorë駅で購入したもの)には列車が描かれているので、思い出の品としてぜひなくさないでくださいね!

降車駅を事前に確認!

都市部の駅を除いて駅舎はほとんどの場合無く、駅のプラットフォームすらはっきりとは作られていないこともあります。アナウンスや案内板なども車内には全くありません。そのため小さな駅で降りることを計画している場合は、係にあらかじめ降りる駅の名前などを伝えることをお勧めします。

  • 写真:トラベルライタードゥラス駅にて

またプラットフォームがある場合でも、地上から50cm程しかないため列車の乗り降りには備え付けの階段を使用する必要があります。乗車時はできる限り荷物を少なくすることをお勧めします。

運行情報の収集は事前にしっかりと!

アルバニアの鉄道情報は公式サイトなどが無く、運行情報は現地の駅で(有人駅の場合)、または乗務員に確認するしかないのが実情です。

取材時に乗車したLibrazhd行きの列車は、駅に掲載されている時刻表に記されているにもかかわらず途中のElbasan駅どまり。乗務員に確認したところ、その後は数時間Elbasan駅に停車した後、Librazhd駅までは行かずそのまま折り返すとのことでした。

このようなこともあるので、乗車前や乗車直後に、できる限りの情報収集を行いましょう。

アルバニアでの鉄道旅のコツ

列車が古く窓ガラスがとても汚れていることが多いため、景色を楽しむためにも積極的にきれいな窓の近くの席を選ぶことをお勧めします。また、揺れをなるべく避けるために車両の中心近くに座るといいでしょう。

  • 写真:トラベルライター

アルバニアの人は外国人に興味津々なことが多く、積極的に人と交流することでお得なチャンスが生まれるかもしれません。例えば、列車の終点駅や起点駅で長時間停車している間に客車を牽引するディーゼルカーによじ登って写真を撮らせてもらう、なんてことも運が良ければ可能なのでお試しあれ。

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