バングラデシュ

【バングラデシュ】世界最長のロングビーチ!コックス・バザール

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:186ヶ国

2023年6月27日更新

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写真:toshel

バングラデシュにあるロングビーチ「コックス・バザール」は、自然の海岸線が100Km以上続く世界一長いビーチです。潮が引いたその広大な砂浜に立つと、もはや四方八方地平線!今回は、この世界最長ビーチと近郊の街をご紹介します。

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バングラデシュはどこにある

バングラデシュは南アジアに位置し、北、東、西の三方はインド、南東部はミャンマー、南はベンガル湾に面しています。

ガンガー(ガンジス川)の最下流にあるほか、ガンガー支流のフーグリー川やダーモーダル川、ヒマラヤ山脈系のブラフマプトラ川、メグナ川といった大河がバングラデシュで合流しベンガル湾に流れ込む大デルタ地帯となっています。「大河が流れる地域」と聞くと、なんとなく聞こえは良いですが、実際は水量・土砂の流入が膨大で洪水が多発し、バングラデシュ最大の課題の一つとなっています。

バングラデシュの歴史

大河のデルタで密林地帯だったバングラデシュは、紀元前7世紀ごろから仏教やヒンドゥ教の影響を受けてきました。13世紀にイスラム教が流入すると、密林だったベンガル地方は目まぐるしい開発が始まり、18世紀末にイギリスの東インド会社が現インドとともに植民地化すると、「黄金のベンガル」と讃えられるほどに繁栄しました。

宗教による分断

19世紀に入ると、現在のインドやバングラデシュ、パキスタンなどイギリスの統治下だった地域の民族運動が盛んになります。イギリスは、自らの批判を交わすため国内対立へ導こうと、バングラデシュとパキスタンをムスリム地域に、インドをヒンドゥ地域にと分断。目論見どおり両者は対立を始めますが、独立運動自体の機運は鎮まることなく、パキスタンを含むインドは、ガンジーのもとで1947年に独立します。

パキスタンからの独立

しかし、皆様もご存じのように、ガンジーは宗教による分断を元に戻そうと奔走していた最中に暗殺されてしまいました。そして、インドとの対立関係を保ったまま、パキスタンも独立。

バングラデシュは、しばらく「東パキスタン」として現パキスタンと同政府を維持しますが、言語の違いや、インドを挟んで1,000kmも離れた距離による政策の偏りから不満が募り、1971年にパキスタンからも独立することとなりました。

バングラデシュの国旗は日本の国旗に似ている

独立したバングラデシュの国旗をお披露目します。

国旗のデザインを考慮するにあたり、当時のバングラデシュの大統領は日本の国旗を参考にしたそうです。赤い丸は日本と同じく昇る太陽を。下地の緑は大いなる自然を表しています。

赤い太陽は少し左へ寄っているように見えますよね?日本人が見るとバランスが悪いように思えてしまいますが、これは国旗が風にたなびいた際、赤い丸が真ん中に見えるように配慮されているのだそう。

アジア最貧国といわれるバングラデシュ

現在のバングラデシュは、アジアで最も貧困な国とされ、世界各国から多額の経済援助を受けています。

日本の援助も空しく

日本は最大援助国の一つですが、現地の政治家の能力は低く汚職が蔓延しているほか、多発するサイクロンや集中する大河の氾濫、高潮などに対するインフラの未整備をはじめ、イスラム原理主義などのテロ集団に対しても有効策を示せず、2016年にはテロ事件でバングラデシュを支援していた日本人までもが犠牲になっています。このように、援助を続けても一向に国が豊かになる様相はありません。

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繊維産業によって盛り返すか

近年こそ、繊維産業の台頭により高い経済成長率を記録しましたが、国民の貧困は未だ深刻な状況で、人口およそ1億6,000万人のうち37%(6,000万人)が貧困層といわれています。このうち2,000万人は、一日2$以下で暮らす超貧困層です。

  • 写真:toshel

ゴミ山漁りは現在もなお

バングラデシュを訪ねて驚いたのは、筆者が幼少の頃にテレビで見た「ゴミ山で、食べ物や金目の物を漁る小さな子供」が、30年経った今でも、首都ダッカをはじめあちこちに変わらず存在していることです。政治家は一体、各国からの援助金をどこにどのように使っているのでしょうか。愛はどこの地球を救っているのでしょうか。

このような貧困さゆえに、ベンガル人が海外旅行をすることは非常に難しく、海外どころか国内旅行さえ行けない国民が多数です。このため、ベンガル人には「旅行」という概念そのものがあまりないのだそう。ただし、今回ご紹介するコックス・バザールへの思いだけは違います。

ベンガル人の憧れる世界一のロングビーチ 「コックス・バザール」

旅行にほとんど縁のない(行けない)ベンガル人でも、一生に一度は行ってみたいと願う憧れの地。それがここ、コックス・バザールです。

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経済的な理由からなかなか海外旅行のできないベンガル人にとって、ハネムーンの行先人気No.1の観光地です。

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コックス・バザールの名前の由来

コックス・バザールは、英国の東インド会社役員ハイラム・コックスの名前から取られています。コックスは、インド独立に伴い分割されたバングラデシュの難民(現ロヒンギャ含む)に対し社会復帰を支援し、この地域に貢献しました。彼によってこの地に開かれた市場を「コックスのバザー」と歓迎し、それがそのまま地名となっています。

世界一長いロングビーチの距離はどれくらい?

世界のロングビーチと聞くと、U.S.Aカリフォルニアの「ロングビーチ」やオーストラリアの「ゴールドコースト」を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思われますが、こちらはそれぞれおよそ65Km、80Kmほどです。

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世界最長の天然の砂浜を持つコックス・バザールは125Km!

  • 写真:toshel

コックス・バザールは、穏やかな勾配を持ちながら天然の砂浜が途切れることなく続く世界一のロングビーチです。下の地図の青い線が海岸線です。

遠浅で砂浜面積が広いため、横にも縦にも地平線の眺望!

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もっとも、どんなにビーチが長くとも、人間が地上に立って見渡せる距離はせいぜい5Kmが限界なのだそう。このため、ビーチが5Km以上あれば、その先の長さはあまり関係ないかも知れませんね。それを言ってはこの記事も意味がなくなってしまいますが。。。

昼間のアクティビティ

ロングビーチは、海岸線に沿って永遠にパラソルとチェアが並びます。

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ここに座ると、どこからともなく集金の男性が現れます。一日単位で借りることができ、およそ100円です。

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波の音を聴きながら読書するのに最適ですが、ジーっとしていると地元の様々な人が声をかけてきます。特に多いのが、貝殻を使ったアクセサリや、ゆで卵を売る子供。

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このほかに筆者が訪れた際は、産まれたばかりの赤ちゃんを「抱っこして」と依頼してくる若いママさんや、小さな子供と握手をして欲しいと連れてくるパパさんなど実に様々。ちょっと不思議です。

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野良牛もビーチでまったり。

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ビーチアクティビティも一通りあり、砂上専用バイクやラクダ、乗馬などもできます。

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また、海ではバナナボートや、ヨットで近くの島へも渡れますよ。

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読書に飽きたら、これらのアクティビティも楽しいですね。尚、バングラデシュはイスラム教の国ですので、一般ビーチでの女性の水着姿(露出の多い服装含む)は控えた方がよいです。

夕方は、ちょうど真正面に陽が沈みます。ベンガル湾に沈む夕日が美しいです。

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夜店が意外に豪華で美味しい

夜になるとパラソルなどは片づけられ、代わりに夜店がオープンし始めます。

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お土産物屋、海産物など、昔の江ノ島で見たようなものが売られるほか、

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目の前の海で獲れる海産物を調理する屋台が出て、これがなかなかの高級食材なうえ、安価で美味です。

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ぜひ、お試しあれ!

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地球旅~現在186ヵ国~
行ったことのない国を中心にひとり旅しています。他国の歴史、文化、宗教、遺跡、そしてそこに住む人々の考え方に興味があります。

車の運転が好きなので、海外ではドライブ旅を楽しんでます。普段は会社員です。

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