インドの結婚式と言えば何日も続く音楽やダンス、たくさんのご飯でお祭り騒ぎ、と聞いたことがある人がいるかもしれません。インドの人口の約8割を占めるヒンドゥー教徒の結婚式は実際にそういったこともあるそうですが、実は数パーセント、インドにもキリスト教徒がいます。今回はインド南部でのキリスト教徒の結婚式に参加する際の持ち物や服装などについてご紹介したいと思います。ヒンドゥー教の結婚式にも通じる部分があるかもしれません。
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まず形式や会場、交通手段を確認する
まず始めに、結婚式がどのような形式で行われるか、確認しましょう。インドでは宗教とは別に、家族ごとの信仰や考え方などもあるので、招待を受けた際に、本人、もしくは一緒に参加する人に何教なのか、タブーはあるか、会場の住所や名前など、基本的なところを押さえましょう。
インドの結婚式は一般家庭でも数百人の大規模でやることが多い上に、結婚する本人たちの両親が会場やプログラムを決めることも多々あります。結婚する本人に聞いても「まだ会場決まってない」と回答する場合があるかもしれませんが、定期的に尋ねるようにしましょう。
会場を移動することになる場合は、移動手段や目印になる建物、通りの名前なども可能な限り事前に確かめておきましょう。レンタルWi-Fiを借りて行っても、電波が入らなかったり、現地でタクシーを捕まえたり現地の人に聞こうと思っても、言語が通じなかったり場所によっては想定通りにいかないこともありますので、入念に確認しておきましょう。
また、会場名や住所を英語で紙に書いて持って行っておくと、いざという時にとにかく見せることができるので役にたつかもしれません。
式や披露宴の流れ
クリスチャンの結婚式の場合は、教会で正式な挙式をあげ、それが終わり次第、披露宴会場に全員移動し、食事をしたり、参加者が新郎新婦と写真を撮るという流れになります。
この挙式は非常に重要なもので、地域によっては、この牧師や新郎新婦が神前式を通して直筆でサインした書類で宗教婚が成立し、それがないと市役所などでの結婚の届け出がそもそもできない場合もあるようです。
結婚式は基本的に親戚や親友などとても近しい関係でない限りは、適当に座ってるか立ってるかになります。教会内に収まらない場合は、教会の外でモニターなどで教会内の様子を見ることになるます。
披露宴では、ゲームをする場合などもあるようですが、人数が多いと会場全体の統制をとるのは無理なので、新郎新婦に挨拶、贈り物があれば手渡しして写真を撮る、ことがメインです。
披露宴参加者全員が新郎新婦に挨拶するだけでも長蛇の列で数時間掛かるので、参加者は各々のタイミングで披露宴に来て、各々のタイミングでビュッフェで食事をし、各々のタイミングで新郎新婦への挨拶の列に並びます。近しい関係でない限り、固定席などもないので、ビュッフェも立食形式か空いている席に適当に座る形になります。
新郎新婦は披露宴会場に入場後、ひたすら高砂で参加者と挨拶、贈り物を受け取り、写真を撮るため大忙しなので、挨拶をする時以外は新郎新婦とはほとんど話しません。
知り合いもいなく、一人で行くとちょっと心細いかもしれませんが、逆にあんまり仲良くなくても紛れて参加できるので、気軽に行けます。(たまたま歩いてたら結婚式やってるみたいだからご飯食べに来た、と言う人もいるくらいと言われるほどです)
お祝儀や贈り物
インド人みずから「インドはノールール!ルールはない!」と言う通り、ご祝儀や贈り物にこれといった伝統やマナーはあまりないようです。現金でも、物でもよし。私が参加した際はたまたま一緒に行った同僚から、「手渡しする時は新婦に渡すんだよ!」と言われましたが、それは私が女性だったからなのか、新郎側の友人だったからなのかはよく分かりませんでした。気になる場合はいっそ前後で並んでいる人に「どっちにどうやって渡すのがいいのか?」と聞いてみるといいかもしれません。
日本から食品を持って行く場合は、地域にもよりますが、高温多湿になっても大丈夫なものや、少し賞味期限が長いもの、色々な味が入っているものがいいかもしれません。と言うのも披露宴会場は大人数が入り、人の熱気やスポットライトで暑くなることがあったり、結婚式直後にハネムーンに一週間ぐらい行くこともあり、披露宴直後にすぐ贈り物を食べられるとは限りません。食べ物や物について新郎新婦が知っているか分からない場合は味や使い方の説明を手紙やパンフレットなどで添えてあげると親切だと思います。
服装や持ち物
基本的にはノールール、でカジュアルな格好でも大丈夫なようです。ただ基本的に大人数の中で過ごすので、男女共に基本的に両手が空く動きやすいスタイルがおすすめです。
特に立ってご飯を食べる場合には左手でお皿を持って右手で(シルバーを使って)食べることになるので、クラッチバッグとかは邪魔でしょうがないと思います。贈り物もカバンに入る小さなものか、肩にかけて持ち歩きできるようにしておくことがおすすめです。インド人の女性を見ていると、ほとんどの方が片方の肩にかけられるブランドバッグが多かったように思います。
男性はきれい目のデニムにシャツでも大丈夫ですし、ジャケットを着る場合でも少しカジュアルな方が馴染むかもしれません。
女性は光沢のあったり、刺繍が美しいサリーを纏い、ゴールドのアクセサリーをつけていたりとすごく華やかでしたので、目一杯おしゃれをして楽しみましょう。汗をかいたり、洗った手を拭くためにハンカチは必須で、メイクは汗で落ちにくいウォータープルーフの方が安心かもしれません。
移動するために歩いたり、新郎新婦への挨拶で行列に並ぶかもしれないので靴は履き慣れている物をお勧めします。
最後に
インドでも結婚式や披露宴における写真や動画撮影はポピュラーで、何人ものカメラマンやビデオグラファーがついて回ってくることが多いです。最近はドローンを使って短編映画さながらの動画制作もあるようです。結婚式や披露宴に参加した後は、その写真なども見せてもらって振り返るのも楽しそうです。