イラク

【イラク・クルディスタン】悠久の時を刻む文明発祥地の都市散策

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東京在住
訪問エリア:191ヶ国

2023年6月27日更新

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ラリシュの主な観光スポット:ムサフィルの墳墓がある寺院

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ここラリシュにある寺院は、多くの考古学者や歴史家が紀元前2500年ごろには既に建設されていたとし、シュメールや他の古代メソポタミアの文明の一部であるとしています。

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内部にはヤジディ教の創始者ムサフィルの墳墓があり、多くのヤジディ教徒が巡礼に訪れる、ヤジディ信仰の中で最も神聖な寺院です。それでは、中へ入ってみましょう。

ムサフィルの墳墓

建物内は、電気のない薄暗い部屋。周りがよく見えません。

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最初の暗い部屋から伝って先へ行くと、次の部屋へ上る小階段があります。そして、唐突にムサフィルの石棺が現れます。ヤジディ教徒の方たちは、この石棺の前で、長い時間お祈りを捧げていました。

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オイルの国ならではでしょうか。黒い原油をそのまま灯す燭台(しょくだい)がいくつかり、その臭いが部屋中に充満して、何ともいえない不安に襲われます。

  • 写真:toshel
ムサフィルの墳墓
イラク / その他スポット
住所:36.771559, 43.304126地図で見る

ザムザム

寺院の洞窟の中にはザムザム(Zamzam)と呼ばれる聖なる泉があります。下の写真の階段を下っていくと二つの泉があり、ヤジディ教徒から生まれた赤ちゃんはここで洗礼を受けるそうです。非常に暗く先が見えず、筆者は怖くて降りていけませんでした。どなたか行かれた方は、その様子を教えてください。

  • 写真:toshel

ラリシュへの行き方

アルビールからラリシュ村へ行く場合、個人旅行の方はタクシーと交渉して行かれると良いと思います。ここラリシュをはじめ、イラク・クルディスタン地域最北部の大都市ドホーク(Dohok)、そしてその周辺の見所を一日で回ってアルビールへ戻るという一日チャーターで、100USドル(約11,180円)が目安です。

  • 写真:toshel

アルビールからの道中、かのチグリス川を渡ります。なだらかな流れの優雅な川です。どこの地域でもそうですが、どうしても川の側では諍(いさか)いが起きやすくなっています。特にイラクはオイルが豊富な国ですので、世界中から狙われる運命と言えるかもしれません。

川を渡ると、一面が緑の美しい丘を走り抜けます。羊飼いと羊の群れなど、そのような諍いが近い過去に起きていたとはとても信じられないような穏やかな景色が広がります。

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道は非常に良く、信号もありませんので車のスピードをついつい出しすぎますが、たまに羊の群に遭遇した際には、数分、長いと数十分、しばし停車を余儀なくされる状況に出会います。こういったアクシデントもほのぼのしますね。

  • 写真:toshel

ちなみにこちらの村へ着いたらすぐに靴を脱ぐ必要がありますので、替えの靴下を持っていくと良いと思います。

ラリシュ
イラク / 町・ストリート
住所:Lalish地図で見る

イラクのビザや通貨など

2019年2月現在、日本のパスポートをお持ちの方がイラク国内のクルディスタン地域へ行かれる場合は、空路や陸路のイミグレーションで30日間のアライバルVISAを取得できます。ただし、そのビザはクルディスタン地域以外では無効となりますので、その他の地域に行かれる方は、事前にイラクのビザも取得しておく必要があります。

  • 写真:toshel

クルディスタン地域内でも、都市間の移動を行う際にはチェックポイントがあり、その度に身分証明書の提示が必要となりますので、パスポートを携帯しておきましょう(パスポートコピーでは入域できないチャックポイントもあります)。

通貨はイラクディナールを使用します。また、USドルもそのまま使えます。

最後に

いかがでしたでしょうか。子供のころに習ったメソポタミア文明を目の当たりにする経験。そして、残念ながら古来より続く戦争の歴史が未だに蔓延するこの地域で、人々の生き方や所作、感情など、同じ地球上に住む人間として考えさせられることの多い旅が、イラクには多くあります。

人々はみな穏やかで、とても親切ですので、いろいろと話してみられて歴史や文化、未来への思いなどを共有されると、より一層、印象的で充実した旅になると思います。

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この記事を書いたトラベルライター

地球旅~現在192ヵ国~
行ったことのない国を中心にひとり旅しています。他国の歴史、文化、宗教、遺跡、そしてそこに住む人々の考え方に興味があります。

車の運転が好きなので、海外ではドライブ旅を楽しんでます。普段は会社員です。

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