リトアニア
リトアニア観光
首都ヴィリニュスの旧市街は東欧最大規模

【リトアニア】湖畔にたたずむかわいいお城「トラカイ城」

取材・写真・文:

東京在住

2021年1月25日更新

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写真:Emily

バルト3国の1つ、リトアニア。首都ヴィリニュスの旧市街は中世ヨーロッパの雰囲気を残しており、世界遺産に登録されています。またカウナスにある旧日本領事館は現在は博物館として運営されており、「東洋のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝について学べます。このように観光資源はあるものの、やはり日本人にとってはまだ馴染みの薄いリトアニア。そこで今回は湖畔に浮かぶ姿が可愛らしいく、外観から「ドラクエのお城!?」なんて思ってしまうような、素敵な「トラカイ城」をご紹介します。

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トラカイ城とは?

  • 写真:Emily

首都ヴィリニュスの西28キロの場所にある、リトアニアのもう一つの古都「トラカイ」。街には約200の湖があり、現在はリトアニアの避暑地として、夏場にはボート遊びやハイキングが楽しめる行楽地として、リトアニア人にも人気の観光地となっています。

実はこのトラカイは、その昔リトアニア大公国の中心的な場所でした。ここにあったトラカイ城も戦略的にとても重要なお城だったのです。

トラカイ城の歴史

トラカイ城は14世紀に建てられました。その始まりはケーストゥティスという統治者の奥さんが、その当時住んでいたお城の周りの風景が好きではないと言い出したことから、湖に囲まれ景色がいいこの地にお城を建てて引っ越そうとしたこと、という伝説も残されています。

お城が建てられたあとは歴代のリトアニア大公国の統治者が住んでいましたが、大公国の首都がヴィリニュスに移った16世紀中頃には政治的な力は失いました。しかし長い間このトラカイ城は王室の夏の住居として使われていました。

また政治犯を収容するための「豪華すぎる収容所」として使われるなど、激動の歴史があるお城です。現在は「トラカイ歴史博物館」として一般に公開されています。

トラカイ城に行ってみよう!

まず目を引くのは木製の橋

  • 写真:Emily

約300メートルある木製の橋は、湖畔からお城がある島まで行くための重要なもの。ここから見るお城の風景は、RPGのゲームを彷彿させるものがあります。

中庭

  • 写真:Emily

中庭には、囚人を処刑したであろう器具や大砲があります。

扉を抜けると

  • 写真:Emily

いかにも「中世」と言わんばかりの扉を抜けると、

  • 写真:Emily

3階建構造の建物が見えます。もちろん、上まで上ることができます。

  • 写真:Emily

各部屋は「歴史博物館」に

建物の中にはいくつもの部屋があり、リトアニアの歴史が学べる博物館になっています。

  • 写真:Emily
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綺麗なステンドグラスが見られたり、マネキンで昔の人がどんな服を着ていたのかなども知ることができます。

  • 写真:Emily
  • 写真:Emily

遺物も展示されていたり、広いホールも。こちらではコンサートが開かれることもあるようです。

  • 写真:Emily

ギフトショップではスタンプが押せるコーナーも。ポストカードを買って、スタンプを押して投函するのもいいお土産になりそうです。

晴れた日のトラカイ城はとてもきれい

  • 写真:Emily

晴れた夕方のトラカイ城は夕日に照らされてとてもフォトジェニックです!ぜひ、いいタイミングで写真を撮ってみてください。

トラカイ城の周辺も観光地!

トラカイは11.52平方キロメートルで、人口は約5,000人ほどという小さな街。この小さな街はカライム人、タタール人、ロシア人、ユダヤ人、ポーランド人など、異なる民族によって作られ、現在まで保存されています。特にユダヤ系の少数民族であるカライム人の住居はとても可愛らしいもので、一見の価値があります。

  • 写真:Emily

このカライム人、疫病や戦争などの影響で一時は3家族までに減ったのですが、その後300人までに増えました。

名物の「キビナイ」もぜひ食べて

トラカイの名物のキビナイ。カライム人の料理です。

  • 写真:Emily

写真のように、大きな餃子のようなフォルムで、皮の中にはミンチしたお肉が入っています。生地は脂っこくなく、中のお肉も塩コショウで味付けをしたようなシンプルなものなので、胃にもたれることなくいただけます。露店で売っていたり、湖周辺のカフェにもあるので、ぜひ見つけたら食べてみてください。

  • 写真:Emily

また、ドリンクはリトアニア名物「クワス」がおすすめ。見た目が真っ黒でちょっと怖いですが、これは小麦、ライ麦、または大麦などでつくるパンの天然酵母を使ったノンアルコール飲料。飲むとほのかに黒パンの香りが広がるので、飲み物なのにパンを食べているような不思議な感覚になります。

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この記事を書いたトラベルライター

グルメもアートも世界遺産も絶景も!とことん貪欲トラベラー
普段は粛々と、黙々と、真面目に仕事をこなす30代会社員。でも、心の中はいつでも、次の休みはどこに旅行しようかな〜と考えている。友達とワイワイ行く旅行も好き。一人で現地で知り合った方とビールを飲みながらお話しするのも好き。旅先で欠かせないものはその土地ならではの食、世界遺産、美術、そして人との交流!せっかく旅行するのなら貪欲に自分のやりたいこと、見たいもの、食べたいものはぜーんぶ楽しむ♪ アメリカ・フロリダ州オーランドとシンガポールは1年ずつ住んでいたことがあるので、特に好きなところ!

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