ガーナ
ガーナ観光
海岸線沿いに並ぶ世界遺産の城塞群

ちょっと不便だけどそれが良い!ガーナの3大移動手段に挑戦しよう!

取材・写真・文:

長野在住
訪問エリア:12ヶ国

2017年6月8日更新

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写真:Adjoa

ガーナ国内を旅行する上で、公共交通機関を利用することは避けられません。ガーナでの主な移動手段は、乗り合いバス、タクシー、大型バス。それぞれの乗り方をご紹介します。

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それぞれの違い

乗り合いバスは短~中~長距離、タクシーは短距離、大型バスは長距離の移動に使われます。行き先によって、どの乗り物に乗るかが変わります。

どの乗り物にも共通している点は、走行道路沿いならどこでも(バス停でなくても)乗り降りが可能だというところ。慣れてしまえば意外と便利!ガーナ国内を旅行中はぜひ、公共交通機関を活用しましょう。

  • 写真:Adjoa走行中のトロトロとタクシー

乗り合いバス「トロトロ」

トロトロとは

トロトロは、ガーナの最もメジャーな交通手段で、いわゆる乗り合いバス。小さいもので8人乗り、大きいと23人ほど乗れるワゴン車です。ときどき30~40名ほど乗れる中型のバスもあります。

  • 写真:Adjoaトロトロの車内はぎゅうぎゅう詰め

トロトロは、運転手と「メイツ」と呼ばれる車掌のペアによって運行されています。トロトロは、当然のことながらいろいろな行き先があります。ところが、行き先が明記されていることはめったにありません。そのため、メイツが行き先を示してくれるのです。遠くからもわかるように手振り付きで。

行き先によってハンドサインが決まっています。たとえば首都のアクラ行きの場合は、「アクラ!アクラ!アクラ!…」と叫びながら人差し指を上に向けて指を振る。「サークル」という名前のステーション行きの場合は、「サークル!サークル!サークル!…」と叫びながら手のひらを下に向けてクルクル回す。先の交差点で右折する行き先の場合は、指で右を差す…など、初心者にも結構わかりやすくないですか?

  • 写真:Adjoa車内から呼び込みをするメイツ

乗り方

トロトロの乗り方には2パターンあります。始発駅から乗るか、途中乗車するか。

長距離移動(2時間~)の場合、始発駅から乗るのが一般的です。また短距離間(1時間未満)でも、近くにバスステーションがある場合は始発駅から乗ります。

  • 写真:Adjoa一般的なトロトロステーション

トロトロは定刻になったら出発するのではなく、満席になったら出発。そのため、時間が読めないのでご注意を。自分が最後の1席だった場合は、数分で出発するのに、自分が最初の1人だった場合は何時間も待たされたりします。それでもステーション発の場合、待ち時間に物売りがひっきりなしに来るので、それを楽しむこともできます。

  • 写真:Adjoa待ち時間にはひっきりなしに物売りが来る

なお、荷物をトランクに乗せたい場合、ステーション発のトロトロだと有料の場合もあります。有料の場合は2~5セディ(50〜125円)程度。それ以上の金額を請求される場合は交渉してみましょう。

近くにステーションがない場合、トロトロの通る道に出れば、どこからでもその場で走行中の車を止めて乗車することができます。

この場合、前述のメイツの出番。メイツは道端に人がいるのを見つけるや否や、車の窓から身を乗り出して手振りを始めます。

トロトロが近づいて来たら、こちらも手振りで行き先を示しましょう。車が停まったら、メイツに口頭で再度行き先を確認して、乗車しましょう。

ガーナを旅行する際は、トロトロに乗って移動するだけでも面白いかもしれません。

運賃

ステーション発の長距離バスの場合、どこで降りても一律料金。乗車前にチケットを買うのが一般的です。

一方、途中乗車の場合は、乗る場所、降りる場所によって料金が変わります。運賃支払いは車内で。メイツはどこからどこまでがいくら、というのをすべて覚えています。料金支払いの際は、メイツに行き先を告げれば、運賃がいくらかを教えてくれます。

  • 写真:Adjoaステーションで呼び込みをするメイツ。困ったことがあれば何でもメイツに相談を!

タクシー

トロトロは数kmの短距離の移動から数100kmの移動まで、色々ありますが、タクシーは短距離の移動向け。町の中での移動にはタクシーがよく使われます。

タクシーには2種類あります。自分で行き先を指定するものを「ドロッピング」。行き先および経路が決まっていて、乗り合いのものが「シェアタクシー」。どちらも見た目は同じで、車体の前と後ろが黄色く塗られています。

  • 写真:Adjoa車体の前後が黄色く塗られているのがタクシーの目印

ドロッピングの乗り方

まず、タクシーの止め方。手を前に伸ばし、手のひらを下にして、上下に動かしましょう。

値段交渉は必ず、乗り込む前にしましょう。交渉が成立してから、乗車しましょう。

シェアタクシーの乗り方

タクシーの止め方はドロッピングと同じです。

シェアタクシーは行き先と経路が決まっていて、その経路上ならどこでも降車可能です。料金も一律なことが多いです。まず行き先を伝えて、その行き先を通るかどうかを確認しましょう。

行き先を確認したら、タクシーに乗り込みましょう。乗り込む際に、先に誰も乗っていない場合は「これはシェアタクシーか?」とドロッピングではないことを確認することをお勧めします。後で「これはドロッピングだ」と言って高い運賃を請求されることがあります。

なお、荷物をトランクに置くのは無料です。

シェアタクシーは通常、前の座席に1名、後部座席に3名乗車しますが、多い場合は前に2名、後ろに4名乗ることもあります。覚悟しておきましょう。

長距離の場合は大型バス

トロトロと違う点は、車が先進国のバスのような仕様であること。エアコンも付いています。トイレはついていませんが、途中でトイレ休憩をはさむバスもあります。またトロトロと同様、どこでもドライバーに「トイレに行きたい」と言えば車を停めてくれます。

ただ、バスの窓からものを買うことは難しいため、窓からものを買う体験をしたい人はトロトロをお勧めします。

また、国内移動だけでなく、お隣のコートジボアール(アビジャン)、トーゴ(ロメ)、ブルキナファソ(ワガドゥグ)へのバスも出ています。

VIPバス

こちらもトロトロと同様、満席になったら出発。トロトロに比べて割高ですが、快適な移動を求めるならVIPバスを。

  • 写真:AdjoaVIPバス

STCバス

STCバスは事前予約制で、出発時間が決まっています。2日前から予約が可能です。前日までに予約をしておきましょう。予約はバスステーションのチケットオフィスにて。電話等での予約は不可。

  • 写真:AdjoaSTCバス

夜行バス(O.A. バス)

夜行バスもSTCバスと同様、出発時間が決まっています。事前予約の仕組みも同様。2日前から、乗車前日までにチケットオフィスに予約をしに行きましょう。また、安全のため、バスには警官が乗り込んでいます。

最後に

快適な移動にするコツは、乗り合わせたガーナ人と仲良くなること!ありがたいことに、ガーナの公用語は英語。積極的にガーナ人との会話を楽しみましょう!

※通貨レートは2017年6月現在。

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