インド本国からはるか東、ミャンマーの南方に位置するのが、アンダマン諸島とニコバル諸島です。外国人は入域を制限されている、知る人ぞ知るリゾート地となっています。今回は、その中心地ポート・ブレアの見どころをご紹介します!
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【1】セルラー刑務所
ポート・ブレアで最も有名な観光地が、セルラー刑務所。セル(監房)が並んでおり、それがそのまま施設名になっています。
1896年から数十年かけて造られた、大きな刑務所です。監房は698ありましたが、現存しているのは半分ほどです。
このセルラー刑務所には、どんな人々が収容されていたのでしょうか? 当時大英帝国に支配されていたインドの独立運動家たち(政治犯)が、はるばるアンダマン諸島まで連れてこられていたのでした。インド独立の歴史を理解する上で、重要な場所なのです。
実は、1942年から終戦まで、日本軍がアンダマン・ニコバル諸島を支配下においており、その当時の写真をフォトギャラリーで見ることができます。
また夜には、セルラー刑務所をライトアップして、この地の解説などをヒンディー語か英語で聴けるショーが行われています。
ただ、インドのIDカード番号がチケット購入に必要で、外国人の参加はハードルが高そうでした。ショーの前になると、入り口前に行列ができます。
またセルラー刑務所前の公園には、独立運動に命をかけた人々の像が立っています。
セルラー刑務所への外国人の入場料は、100ルピー(160円)です。
- セルラー刑務所
- インド / 博物館・美術館
- 住所:Cellular Jail地図で見る
- Web:http://www.andamans.gov.in/html/cellular.html
【2】人類学博物館
アンダマン・ニコバル諸島には複数の先住民族がおり、そういった先住民族について理解を深められるのが、人類学博物館です。
インドや東南アジアから多くの移民が来ていることから、現在も多様な民族が暮らす地域となっており、それについても解説されています。人種のるつぼですね。
内部は写真撮影禁止です。外国人の入館料は、150ルピー(240円)です。
- 人類学博物館
- インド / 博物館・美術館 / 博物館
- 住所:Anthropological Museum, Port Blair地図で見る
- Web:http://www.andamans.gov.in/html/portblair.html
【3】サムドリカ海洋博物館
アンダマン・ニコバル諸島の総合博物館が、サムドリカ海洋博物館です。インド海軍が運営しているとのこと。
先住民族の暮らしから、固有種の多いアンダマン・ニコバル諸島の生態系についてまで知ることができます。「ベンガル湾の孤島」と言われるだけあり、日本で言えば小笠原諸島のような、独特の生態系を有しているそうです。
入館料は50ルピー(80円)です。
- サムドリカ海洋博物館
- インド / 博物館・美術館 / 博物館
- 住所:Samudrika (Naval Marine Museum)地図で見る
- Web:http://www.andamans.gov.in/html/portblair.html
【4】コルビンの入り江
アンダマン・ニコバル諸島でビーチに行くならば、トリップアドバイザーによる「人気のビーチトップ25」アジア部門で2017年1位になった、ハブロック島のラドハンガービーチが人気です。
とはいえ、ポート・ブレアにもコルビンの入り江というビーチがあります。ポート・ブレアにしか滞在しない方は、こちらに行ってみるといいかもしれません!
ビーチでのんびりすることもできますし、ちょっとしたマリンスポーツを楽しむこともできます。
また、いくつか太平洋戦争時の日本軍のバンカー(掩体壕。装備や物資、人員などを敵の攻撃から守るための施設)も残されています。ここでも歴史を感じることができますね。
- コルビンの入り江
- インド / ビーチ
- 住所:Carbyn's Cove Beach地図で見る
- Web:http://www.andamans.gov.in/html/portblair.html
【5】アマヤ
「ポート・ブレアで一番のルーフトップラウンジ」と評判のアマヤは、シーシェル・ホテルの最上階にあります。
アンダマン海を眺めながら、生演奏を聴きつついただくシーフードは、良い思い出となるでしょう! ノンアルコールも含む様々なカクテルは、ラインナップ豊富です。
- アマヤ
- インド / ラウンジ
- 住所:Amaya, Port Blair地図で見る
- Web:http://seashellhotels.net/portblair/
【6】アンダマン・ニコバル・エンポリアム・サガリカ
政府運営のお土産屋さんです。値段も明記されているので、安心してお買い物ができます! 品揃えも豊富です。
- アンダマン・ニコバル・エンポリアム・サガリカ
- インド / おみやげ屋
- 住所:Andaman & Nicobar Government Emporium Sagarika地図で見る
ポート・ブレアへの行き方
ミャンマーの南方にあるにも関わらず、ポート・ブレアのヴィール・サバルカル空港へ直行便があるのは、インドのチェンナイとコルカタからのみです。インド国外から行く場合は、時間が余計にかかりますね。
チェンナイやコルカタから船で行くこともできますが、数日かかります。
ポート・ブレアでの注意点
パスポートを忘れずに
外国人はポート・ブレアに到着後、当局に入域許可証を発行してもらわなければなりません。その手続きにパスポートが必要です。インド在住の方などは、忘れないように気をつけましょう!
下調べをしていこう
アンダマン・ニコバル諸島では、ネットがとにかく遅いです。滞在先のスタッフによると、最高で2Gまでのようです。筆者はポート・ブレアに着いてから観光情報をネットで調べようと考えていましたが、結局は現地の地図と事前に少し調べた情報で、観光することになりました・・
もっと情報を収集できていたらより良い滞在になったのでは、と少々後悔しています。
天候によって行動が制限されることも想定しよう
ポート・ブレア沖合の「東のパリ」と言われていたロス島などへ行く船は、天候により出されないことがあります。その場合は違うことをするしかないですね・・
疑心暗鬼になりすぎずないこと
オートリキシャは必要以上に値切らないようにしましょう。滞在中10回くらいリキシャに乗りましたが、ポート・ブレアのリキシャ運転手は、ふっかけて来ませんでした。良心的な人が多いです。外国人観光客が少ないので、ふっかける習慣がない、とも言えます。
ちなみに、多様なルーツを持つ人々が暮らすポート・ブレアでの共通語は、ヒンディー語のようですが、英語もそこそこ通じます。
終わりに
以上、アンダマン・ニコバル諸島の中心地である、ポート・ブレアについてご紹介しました! なかなか行く機会はないかもしれませんが、こんな島も世界にはあるということや、こんなところにも日本人の足跡があるということを、この記事を通して知っていただけたら幸いです!
広大なインドの国土には、こんな島々も含まれているんですね~。インドの新たな一面を見られますよ!
※記事内のルピーから日本円への換算は1ルピー=1.6円で計算しています。