地中海のほぼ中央にあるマルタ共和国は、淡路島の約半分という大きさの島で豊かな自然と古代の遺跡が島の至るところにあり、旅する人たちそれぞれの秘境を見つけられる小さな島国です。世界遺産にも登録されている歴史ある首都バレッタの他、マルタ本島から日帰りで行ける観光客にも大人気の島々に加え、島内に点在する巨石神殿など、見所満載のマルタ。今回はマルタ共和国の魅力が詰まった、見所をご紹介します。
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マルタ共和国とは?
イタリアから南下して、地中海のほぼ中央に位置するのがマルタ共和国です。小型犬のマルチーズの発祥の地でもあります。
イタリアから100km程度のところの島国であることに加えて、かつてイスラム帝国やイギリスに支配されたことで、様々な国の文化が融合しています。公用語はマルタ語と英語で、地元の人たちはフレンドリーで親しみやすい人たちです。
芸術品のような美しい世界遺産の首都・バレッタ市街
太陽に照らされたピカピカの白い大理石の床や、ごつごつとした形状の石が坂道をつくる石畳の路地。石の壁のように立ちはだかる重厚なつくりの建物。バレッタに来ると、この島がどれほど多くの石でできているのか容易に想像できます。
世界遺産にも登録されている首都バレッタは、現在も昔の建物や雰囲気が残りつつ、民家があり人々の日々の暮らしとが共存します。街のどこを切り取っても絵画のような美しさで、石でできた建物がひしめき合う街並みを眺めていると、まるで旧市街全体が美術館のようにも感じます。
歩行者しか通れないほど狭い民家が集中する地区や要塞、琥珀色の石でできた建物の間にある海を見下ろす庭など、街を歩いているだけでもとてもウキウキするような場所です。
上級者向けのオススメは、旧市街を眺めながらの地中海遊泳です。着替えるところも砂浜もなく、いきなり岩場になってますが、泳ぎに自信がある人はぜひ挑戦していただきたいと思います。
地元っ子たちに交じって泳げば、陸からの風景とはまた一味違った、あなただけのマルタの楽しみ方ができますよ。
古代人の息吹を感じるパワースポット「ハジャーイム&イムナイドラ神殿」
マルタ島には新石器時代から人間が生活していたとされています。島各地には古代遺跡があり、中でも保存状態のよい巨大神殿が、マルタ国際空港から南に車で20分のところにあります。
1840年頃に発掘されたハジャーイム神殿(Hagar Qim Temple)とイムナイドラ神殿(Mnajdra Temple)です。これらの神殿はマルタの巨石神殿群として世界遺産にも指定されています。
ハジャーイム&イムナイドラ神殿は、実際に「神殿」の中にも入ることができます。巨石の配置から台所や居間、寝室などの説明書きがあり、古代人のこの神殿での暮らしを想像することができます。
また、この巨大神殿には天体と人々の暮らしを結びつける仕掛けが施されており、夏至と冬至の日には入り口から光が差し込み、部屋の内部に太陽の光が入るように設計されています。
- ハジャーイム神殿
- マルタ / 遺跡・史跡
- 住所:Triq Hagar Qim, Il-Qrendi QRD 2501 マルタ地図で見る
- Web:http://heritagemalta.org/museums-sites/hagar-qim-t...
- イムナイドラ神殿
- マルタ / 遺跡・史跡
- 住所:Qrendi QRD 2502 マルタ地図で見る
- Web:http://heritagemalta.org/
島国の醍醐味・島めぐり
マルタ本島から、それぞれフェリーで約15分、25分のところにコミノ島、ゴゾ島があります。
首都・バレッタからの日帰りも可能で、市内の旅行代理店がスリーマ港の近くに出張受付所を出しているので、そこで前日までにパッケージの申し込みを済ませましょう。
ツアー当日はバレッタ中心部に朝集合し、バスで北端の港まで行きます。そこからフェリーに乗って島へ渡り、だいたい3〜4時間自由行動で滞在して、その日の夕方にバレッタに戻ります。
透明度は地中海一!ブルーラグーンのあるコミノ島
コミノ島へはマルタ本島からフェリーが出ており、バレッタ市内から行く場合は市内からのバスを含むチケットを購入すると便利です。コミノ島は唯一の宿泊施設「コミノ・ホテル」の経営者1家族しか定住者はいませんが、夏になるとヨーロッパを中心とした観光客で島がごった返します。
オススメは朝の時間帯です。夏は日差しも強い上、浜辺付近は日光浴を楽しむ人たちのパラソルの争奪戦となります。早めに島に入ってまだ観光客の少ない海でゆったりと泳いだり、島内散策をしたりするとよいでしょう。
島には商店さえもないので、昼食や飲み物は持参することをお勧めします(ただし、季節によって屋台が出るので最低限の食べ物・飲み物は購入可能です)。
ブルーラグーンでのひとときは最高の癒しの時間となることでしょう。真っ青な空の下に輝く透明度の高い海を見ていると、誰もがここに来た甲斐を感じられます。水着を持って行ってぜひ遊泳も楽しみたいものです。
ゴゾ島
ほぼ無人島で手つかずの自然が残るコミノ島に比べて、ゴゾ島は面積も大きく宿泊施設や飲食店もあります。ヴィクトリアというゴゾ島の中心エリアには、レストランやカフェが数件あり、夏の日中は賑やかな雰囲気です。
街から徒歩で抜けると、岩と牧草地が混在した牧歌的な風景に出会うことができます。
世界遺産に登録される「マルタの巨石神殿群」の一つとして、ゴゾ島には紀元前3600年ころに建造されたと言われるジュガンティーヤ神殿という神殿があります。
巨人女性サンスーナによって作り上げられたという伝説があり、見上げるほどの高さの巨石がゴロゴロと積み重ねられ、謎に満ちた神秘的なスポットです。
- ゴゾ島
- マルタ / 町・ストリート
- 住所:gozo,malta地図で見る
- Web:http://www.mtajapan.com/gozo.html
- ジュガンティーヤ神殿
- マルタ / 観光名所 / 遺跡・史跡
- 住所:Triq John Otto Bayer, Ix-Xagħra 2161 マルタ地図で見る
- Web:http://heritagemalta.org/museums-sites/ggantija-te...