2017年10月にオープンしたスイス・ローザンヌの水族館、アクアティスは見どころいっぱい!5大陸に生息している魚や爬虫類などの淡水生物を展示しています。過去の気候変動による影響や今後の地球温暖化などの環境問題を最新の研究や技術を駆使して、英語、フランス語、ドイツ語の音声で解説するという国際的な取り組みをしています。最新のデジタル環境で体験しながら辿ることができる展示をご紹介します。
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ローザンヌにオープンした国際的な水族館・アクアティス
オリンピックの街!ローザンヌから地下鉄で
ジュネーブから電車でおよそ30分。レマン湖畔の街ローザンヌは国際オリンピック委員会の本拠地です。駅にはオリンピックのロゴがあり、湖畔にはオリンピック博物館もある国際色豊かな街です。
そんな駅に直結しているローザンヌメトロの駅(Lausanne-Gare)から地下鉄にのり、8駅向こうの山沿いの駅ヴェンヌ(Vennes)へ。2008年に開通したm2路線は、まだまだ新しさが残っています。
地下鉄の駅から直結!アクアティス
地下鉄を降りて、地上へ上っていくと近代的な建物が見えてきます。これがアクアティス(Aquatis)の入り口。三ツ星のアクアティスホテルが併設されています。
真新しい受付は英語、フランス語、ドイツ語の説明がスクリーンに表示され、国際都市だということを認識させてくれます。入場料は大人が29スイスフラン(日本円で3,400円くらい)、子供が19スイスフラン(日本円で2,200円くらい)。チケットの裏の魚が何が出るかはお楽しみです。
いざ!最新鋭の水族館へ
生息環境を再現!水の生き物たちの住処へ
チケットのバコードをかざして、水族館に入るとそこは別世界。暗い展示室は水の中をイメージさせる青いライトが印象的で、日常を忘れさせてくれるかも。
生物のいる水槽が浮き上がって見えるのが素敵。
ここは魚や爬虫類などの生物を展示する水族館・アクアリウム(Aquarium)であり、その生物が生息する環境を忠実に再現したヴィヴァリウム(Vivarium)でもあるため、生物たちがどんな風に生活しているかが垣間見えるのが魅力です。
もちろん水槽の下を歩くことのできるスペースも。魚たちがのびのび泳いでいる幻想的な姿に、時間がたつのを忘れてしまいそう。
研究者の解説付き!最新研究の展示
生物の生態だけではありません。今後、環境の変化によって生物たちに影響が出てくる可能性があることも、研究者たちが自ら説明しています。説明はフランス語ですが、吹替や字幕は英語やドイツ語も選ぶことができます。
天井で上映される今後の温暖化予測のシュミレーションは、床に映し出されます。暗闇に映し出される映像は地球環境の深刻な変化を伝えてくれます。
他にもその地域ごとの最新の環境問題や生態系の解説が各所でみられます。
まるで自然史博物館!三か国語で学ぶ地球の歴史
2階の各地域の水中生物の生態を見て回ると、恐竜の模型が登場。階段を上ってると壁一面に貼られているのが、地球の歴史年表です。学校で習ったうろ覚えの知識をフル活用しながら見ていくと、語学の勉強になるかも。
集結!5大陸の生き物たち
マングローブや棚田の解説も!アジアの生態系
アジアのフロアでまず目につくのは、海水と淡水の境に成長するマングローブの水槽。実際のマングローブの森のように水中には様々な生物が泳いでいます。
床には棚田が映し出され、アジアでの生物と環境との重要な関係性を説明しています。日本ではどこにでも見られる水田ですが、ヨーロッパで見るとすごく新鮮に見えてきます。
サンゴ礁と爬虫類!?オセアニアのフロア
オーストラリアといえば、グレートバリアリーフを代表とするサンゴ礁。ステレオタイプとはいえ、納得の展示です。実際のサンゴ礁の周りを泳ぐ魚は活き活きとして見えるかも。
オーストラリアは魚だけではありません。爬虫類の生活環境も忠実に再現…といっても木製の車輪は人工物なのでは…という突っ込みをしたくなりそうです。
やっぱり砂漠!アフリカの生き物
砂漠の展示室にうごめくかわいい小動物は…マングースです。光の加減で穴から出てきたと思えば、すぐ穴に戻る姿は愛嬌いっぱい。水族館だったよね?と思いつつ、また出てくるのをつい期待してみてしまうこと間違いなしです。
動物の説明パネルをよーく見るとレッドリストカテゴリーも出ていますので、どれだけ珍しい動物なのかを確かめながら見るのも勉強になりそうです。場所によってはレッドリストの説明も書いてありますので、探してみてください。
極寒の地!映像で見せる南極
カーテンに仕切られた一角…極寒の地・南極です。さすがに極地の環境は再現しにくいのか、ここでは映像で南極の気分を味わえます。オーロラや氷河、もちろんペンギンの生活も垣間見られますよ。
熱帯の気候も!アマゾンの気候も再現
最後にたどり着くのは大きな扉…開くとそこは蒸しっとした空間。南米・アマゾンの気候を再現しているんです。うっすらとかかる霧がとてもリアルで、ここがヨーロッパであることを忘れてしまいそう。
本物の木の上に光る研究者が座って、生態系の説明をしてくれます。鳥など動物たちも動き回り、あまりの美しさに見入ってしまいます。
ここでも熱帯の魚が実際の環境を再現した環境で泳ぎ回っています。アマゾンに行ったら出くわしたくないピラニアもなんとなくきれいに見えてくるかも。
- アクアティス
- スイス / 公園・動植物園 / 水族館
- 住所:Route de Berne 144 1010 Lausanne Vaud地図で見る
- 電話:+41 (0)21 654 23 23
- Web:https://www.aquatis.ch/en/