太平洋に浮かぶバヌアツ共和国は大自然の宝庫!とくに、タンナ島にあるヤスール山は、世界でも類を見ない大迫力の自然ショーを観ることのできる希少な山です。今回は、地球の息吹を感じられる旅先、バヌアツをご紹介します。
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南太平洋に浮かぶバヌアツ共和国
バヌアツは、南太平洋に位置する共和国です。北から南までおよそ800kmにわたり大小83の島から成っています。
- 出典:www.google.com
- 出典:www.google.comバヌアツータンナ島の場所
1452年から1453年にかけて、世界の歴史に大きな影響を与えるほどの海底火山噴火が複数回起こったと記録されており、今でも火山は活発に噴火しています。
18世期以降はフランスとイギリスが統治しており、フランス系とイギリス系の地元民による衝突が繰り返し起きていましたが、1980年7月30日にイギリス連邦加盟の国として独立し、大統領を元首とする「バヌアツ共和国」が誕生しました。
観光客に大人気のタンナ島のヤスール火山
タンナ島は、バヌアツの首都ポートヴィラがあるエファテ島から130kmほど離れた、バヌアツの中で最も肥沃な島の一つです。面積は550k㎡と、日本の屋久島より少し大きいくらいです。
そんなタンナ島には、ヤスールという名前の火山があります。この山は活火山で、継続的に噴火を繰り返しており、絶えず噴煙を吹き上げています。その様子は遠くからでも眺めることができ、小さい島ながらその存在感は壮大です。
そして、この山は世界中の旅行者を惹きつけている活火山でもあります。観光客がバヌアツへ訪れる目的のほとんどは、このヤスール火山なのでは?と思わせるほどです。どんな魅力的な火山なのでしょうか?それでは早速、ヤスール山へ向かいましょう。
ヤスール山・山頂までの道のり
ボコボコの道路を進み、道なき平原を進み、川を渡ってヤスール山の麓へ。
そして車を降り、徒歩でこの手すり沿いに山を登ります。
さらに、石が並べられたなだらかな道を進むと、
そこはもう、ヤスール火山の火口!
大迫力の噴火
数分に一度、辺りに轟音を響かせ爆発を繰り返すヤスール山は、その音だけでも大迫力!しかし、この火山の凄いところは、火口で煮えたぎる溶岩が爆発とともに噴き上げる様子を間近に見ることのできることなのです。こちらは夕方の噴火の様子です。
陽がすっかり暮れて夜になると、さらに溶岩のドロドロした感じと炎が鮮明になります。
見事な噴出ぶり。大迫力です。ガンガンと溶岩の噴き上げる火口にここまで近づける場所は、世界でもここぐらいなのではないでしょうか。噴き上がった溶岩が降りかかりそうな勢いです。もし、ひとたび大爆発でも起きたら一巻の終わりと思うほどの距離と、爆発音の大きさも相まって、緊張感をもたらします。グツグツの溶岩が轟音とともに火柱を立てて散っていく様は、まさに地獄のよう。
恐怖と、興奮。そして、自分も地球も生きているのだと、改めて実感できるヤスール山は、山頂のため常に風と硫黄臭が強く、少なからず有毒ガスもでているため、あまり長く滞在ができないのですが、いつまでもここでこの花火のように散る溶岩を眺めていたいと思わせる、世界でも稀で魅力的な活火山なのです。
観光客やガイドの中には、防災ヘルメットとガスマスクを装着し、燃えないマントを羽織るなど重装備の方もいらっしゃいます。実際に、危険なのかもしれません。それでも観光客は絶えずやってきますよ。
日本も火山国ですが、このような活火山があったとしても、山へ近づくことさえ不可能かもしれません。ましてや、火口を覗きに行くなどとんでもない!というところではないでしょうか。緩いバヌアツだからこそできる経験です。
山小屋施設もあるので安心
火口へ向かう手前には、「Mont Yasur volcano safari」という山小屋施設もあり、ここで火口へ向かう手続きができるほか、装備のレンタルもここで行っています。お化粧室もあり、設備は充実しています。
マグマ溜まりはこのようになっているのですね。さすがに、実際の吹き溜りまで観察することはなかなかできないかと思いますので、こちらの山小屋でこのような火山の説明なども展示されているのは嬉しいですね。
- Mont Yasur volcano safari
- バヌアツ / 観光サービス
- 住所:Mont Yasur volcano safari地図で見る
ヤスール火山観光は現地ツアーの利用が便利
タンナ島には流しのタクシーなどはないため、火山観光はホテルや旅行会社へツアーを依頼した方が効率的です。
ツアーは主に3パターンあり、①サンライズツアー、②デイツアー、③サンセットツアーと、時間帯によって選ぶことができます。溶岩は周りが暗い方がよく見えますので、オススメはサンライズとサンセットです。ただし、サンライズツアーは夜中に出発するため、あまり人が集まらずキャンセルになる場合が多いようです。サンセットツアーを念頭にスケジュールされると良いと思います。
ツアーの申し込みは、宿泊のホテルへ事前に伝えて予約してもらうか、時間的に余裕があれば到着してからでもokです。