いま密かに流行っている「鉱物」。宝石の原石を集めて眺めたり、インテリアにしたり、楽しみ方は様々。お堅い考古学的なイメージもありますが、「鉱物女子」という言葉が登場するなど、男女問わず楽しめる領域です。そんな鉱物の世界をはじめ、一風変わった体験ができるスポット「café SAYA」をご紹介!
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café SAYAの基本情報
café SAYA(カフェ サヤ)がある場所は、東京都北区。埼京線や京浜東北線の「東十条駅」が最寄り駅となります。駅からのどかな商店街を抜けて、徒歩10分ちょっとのところにお店があります。
オープンは土曜の午後と、不定期で日曜のみ。小さなお店は販売スペース、カフェスペース、ワークショップスペースに分かれています。
販売スペース
販売スペースには鉱物はもちろん、試験管などの小物や羽ペンまで、いろいろなものが所狭しと並んでいます。うっとりするようなキレイな石や貝もあれば、何に使うのかわからない謎の道具もあり、まるでこの空間だけが異なる時代のよう。
見ていてワクワクするようなかわいいものがたくさんあるので、ぜひじっくり見てみてください。ちなみにこれらの商品は、このお店に加えてネットショップでも販売されています。
鉱物は同じ種類の石でもひとつひとつ表情が違い、中には大きなサイズで出回っているのは珍しいという種類も。またアメシストやエメラルドなど、いつもは宝石として目にする名前の原石も並び、新たな発見があること間違いなし!工業製品とは違い、実際に手にとって、気に入るものを探せるのも楽しみ方の一つではないでしょうか。
実験室のようでありながらかわいさも散りばめられていて、思わず見入ってしまう充実ぶり!普段の生活では出会わないものばかりで、ふらっと立ち寄るだけでもちょっとした非日常が味わえます。
カフェスペース
カフェでは、鉱物になぞらえたカラフルなドリンクが楽しめます。「辰砂(しんしゃ・水銀の原料)」と言う名前の真っ赤なドリンクは、ブラッドオレンジソーダです(500円)。お水代わりに出てくる飲み物も、ビビッドな青!これはバタフライティーというものが入っていて、レモンを絞ると反応し、青(写真左)から紫(写真右)に変わるんです。
ワークショップとカフェの利用は予約制で、ワークショップに参加すればドリンクも楽しむことができます。他にも「燐灰石(りんかいせき)」「黄水晶(シトリントパーズ)」など気になるネーミングのメニューが並び、いろいろ試したいところですが、いつでも入れるわけではないのが残念!
ワークショップスペース
オープン日に行われているワークショップでは、さまざまな化学実験を体験することができます。体験料は内容によって500円〜1,800円と幅があり、週ごとに内容が変わります。
これは「結晶生成管」という、塩化アンモニウムが液体から結晶になるところを楽しめるもの。店主さんの説明のもとつくったこの試験管の中には、尖った枝のような結晶がどんどん現れます。最初は下の写真のように少量ですが、最終的に試験管いっぱいになり、上の写真のようになります。
下の写真は「天気管」という、天気によって中の液体と結晶の状態が変わるものをつくっているときの様子。といっても天気によって状態が変わると言われていたのは昔の話で、実際は天気と関係ないらしいのですが、温度や湿度や季節によって変化するのは確か。このワークショップで天気管をつくり、自宅に持ち帰って長く楽しめるものとなっています。
ワクワクするような化学反応や鉱物について、とても詳しい店主さんとの会話もまたお楽しみポイント。なぜこのような現象になるのか、他にはどんなバリエーションがあるのかなど、質問するとびっくりするくらい正確な答えが返ってきます。
他にも人工の鉱物である「ビスマス」という物質をつくる体験や、鉱物の性質に合わせて割ってみたりする体験など、見た目も楽しくて学びも得られるコンテンツがたくさんあります。ビスマスは直方体の角の部分から結晶になっていき、内側が後からできる性質があるため、このようなふしぎな形状になるんだそうです。
まとめ
鉱物や炎色反応などはわかりやすい化学の例ですが、結晶生成管や天気管のように、ビジュアルも楽しめる化学の実験が実はたくさんあります。ショップに並んでいる鉱物の生成も、自然の中での化学現象によるもの。きれいな石やワクワクのアイテムには、化学の要素が凝縮されています。
化学の貴重な体験ができるcafé SAYA。ぜひオープン日に予定を合わせて、ふしぎな世界にショートトリップをしてみてはいかがでしょうか。