千葉県の北東部に位置し、水運の町として有名な佐原。川沿いにレトロな商家が立ち並んでいるほか、日本で初めて日本地図を作った伊能忠敬の故郷、またはハナショウブが咲く町として毎年多くの観光客が訪れています。今回は初めての方でも楽しめる千葉・佐原のおすすめスポットとお店を厳選してご紹介します。
この記事の目次表示
佐原ってどんな町?
千葉県・佐原は成田山新勝寺(なりたさんしんしょうじ)や成田空港で有名な成田市の北東部にある町。昔ながらの商家や町屋が軒を連ねており、江戸情緒の趣を感じられることから「北総(ほくそう)の小江戸」と呼ばれています。
佐原へはJR東京駅から電車または高速バスで行けます。電車の場合、JR総武快速線に乗って約1時間15分、成田駅でJR成田線に乗り換え。銚子方面行きの電車に乗って約30分で到着します。
また高速バスの場合、東京駅八重洲口から約1時間20分~30分でアクセス可能。ただし、成田駅から佐原方面行きの電車は1時間に1本、高速バスも東京駅から1時間に1~2本のみ運行するので、事前に計画を立てたうえ、時間に余裕を持って散策しましょう。
また佐原駅からメインの古い街並みや香取神宮へ移動する際、車の免許を持っていない方は、土日祝日限定で運行する「佐原循環バス(周遊ルート)」に乗るのもおすすめ。佐原駅から1日11便運行しています。伊能忠敬記念館や香取神宮への見学、さらに道の駅さわらでのショッピングをしたい方はぜひ利用してみて。
<運行日>
土日祝日、振替休日
<お問い合わせ>
0478-54-1111(香取市役所)
<運賃>
【1回乗車】大人300円、中学・高校生100円【1日フリー乗車券】大人500円、中学・高校生200円(1日フリー乗車券は佐原駅前観光案内所、佐原町並み交流館で購入可能)
※詳細は公式HPでご確認ください
【1】150万本のハナショウブが咲き誇る庭園「水郷佐原あやめパーク」
茨城県との県境に位置する「水郷佐原(すいごうさわら)あやめパーク」。約8ヘクタールと広大な広さを誇る園内には、約150万本のハナショウブやバラが咲くほか、約300品種の花ハス、さらに藤の花に彩られます。
見どころのひとつが約400品種の菖蒲の花。濃い紫色をしたアヤメや外側の花びらが紫と白色の「カキツバタ」、さらに花びらの付け根の部分が黄色い「ハナショウブ」などが咲き、毎年5月下旬から6月下旬にかけて見ごろを迎えます。この期間中には、あやめ祭りが行われ、毎年7月~8月にかけては「はす祭り」が開催されます。
また毎年4月~11月にかけて、パーク内の水路を舟(乗船料:大人500円、小中学生200円)に乗って巡ることが可能。心地よい風を感じながら、ハナショウブやハス、スレイン、アジサイなどを鑑賞できるので、ぜひ乗ってみては。
- 水郷佐原あやめパーク
- 香取市 / 公園 / 一人旅 / 花畑 / 花畑(5月) / 花畑(6月) / 花畑(7月) / 花畑(8月)
- 住所:千葉県香取市扇島1837−2地図で見る
- 電話:0478-56-0411
- Web:https://ayamepark.jp
【2】日本書記にも登場する由緒ある名社「香取神宮」
皇室からの信仰が厚く、明治以前から「神宮」の称号を与えられている「香取神宮(かとりじんぐう)」。日本に400社ある香取神社の総本山で建国、勝負、武道の神様を祀る神社として多くの参拝客で賑わっています。
玉砂利が敷き詰められた参道には、灯篭が立っています。心地よい風と林に囲まれながら、四季折々の風景を楽しめます。
参道を歩くと、2階造りの朱塗りの門「楼門(ろうもん)」が見えてきます。江戸時代中期に造られた門で南側の楼上には、明治時代の日露戦争で活躍した東郷平八郎(とうごうへいはちろう)の筆による額が飾られています。
楼門をくぐると、「拝殿&御本殿」に到着。江戸幕府・5代将軍、徳川綱吉によって造営された社です。『日本書記』に登場する神様で家内安全や縁結びなどにご利益がある「経津主大神(ふつぬしのおおみかみ)」が祀られています。
拝殿を参拝したあとは、旧参道の角にある「要石(かなめいし)」へ。香取・茨城の鹿島両神宮が、地震を鎮めるために地中に埋めたといわれており、ナマズの頭尾を刺し通したという言い伝えが残っています。近くにある奥宮とあわせて、参拝しましょう。
- 香取神宮
- 香取市 / 神社
- 住所:千葉県香取市香取1697−1地図で見る
- 電話:0478-57-3211
- Web:http://www.katori-jingu.or.jp/
【3】香取神宮の参拝前後に立ち寄りたい茶屋「亀甲堂」
香取神宮周辺には、参拝客を迎えるためのお店が集まっています。その中で人気のお店が「亀甲堂(きっこうどう)」。団子をはじめとした和菓子を販売しているほか、飲食店やドッグカフェも併設しており、グルメやショッピングを楽しめます。
お店で自慢の一品は、「厄落しだんご」と呼ばれるお団子。甘さがしつこくないたれがかかった「焼きだんご」や、こしあんをたっぷり使った「草だんご」の2種類を提供しています。団子を通して、たくましい男の子または美しい女の子に育ってほしいという想いで名付けられた団子。ぜひ試してみては。
またサクサクとした食感を味わえる「有平糖(ありぺいとう)」もおすすめ。千葉の特産品・落花生や黒大豆、黒ごまの3種類があり、おやつにもピッタリです。
- 亀甲堂
- 香取市 / モーニング・朝ごはん / スイーツ / 和食 / 食べ歩き / ドッグカフェ / 和菓子店
- 住所:千葉県香取市香取1894−5地図で見る
- 電話:0478-57-3131(代表)
- Web:http://www.sawara.com/3131/
【4】佐原出身の偉人の魅力を発信する「伊能忠敬記念館」
佐原出身で江戸時代後期、日本で初めて実測の日本地図を作った伊能忠敬(いのうただたか)。その中で忠敬の功績を発信する記念館が古い街並みにあります。実測の日本地図や測量に使用した器具など、2,300点もの資料を展示。忠敬の生涯を年代順に紹介しています。
- 伊能忠敬記念館
- 香取市 / 博物館 / 雨の日観光 / 歴史博物館
- 住所:千葉県香取市佐原イ1722番地1地図で見る
- 電話:0478-54-1118
- Web:http://www.city.katori.lg.jp/sightseeing/museum/
あわせて忠敬が暮らしていた旧宅も見学しよう!
記念館とあわせて訪れたいのが、小野川を渡ったところにある「伊能忠敬旧宅(いのうただたかきゅうたく)」。忠敬が17歳から50歳まで暮らした平家で、国の史跡に指定されています。
建物内は無料で見学することが可能。江戸時代の土蔵を改造して商いを行っていた店舗をはじめ、炊事場や書院、土蔵など、貴重な史料とともに鑑賞できます。
- 伊能忠敬旧宅
- 香取市 / 建造物 / 歴史的建造物
- 住所: 香取市佐原イ1900-1地図で見る
- 電話:0478-54-1118(伊能忠敬記念館)
- Web:https://www.city.katori.lg.jp/sightseeing/meisho/r...
【5】舟に乗って商家の街並みを楽しもう!「小江戸さわら舟めぐり」
佐原で観光を楽しみたい方におすすめのアクティビティが、「小江戸さわら舟めぐり」。伊能忠敬旧宅の近くにある樋橋(とよはし)から、約30分間にわたって舟下りを楽しむことができます。雨が降っても屋根を備え付けており、また冬にはコタツも用意。季節や天候を問わずに乗船可能です。
舟に乗っている間、船頭さんから佐原の街並みや歴史について学べます。また運が良ければ、舟の起終点である樋橋で橋から落水する様子を舟から眺めることも。柳の木と歴史的建造物の風景を楽しみながら、有意義な時間を過ごしましょう。
- 小江戸さわら舟めぐり
- 香取市 / 乗り物
- 住所:千葉県香取市佐原イ1730-3地図で見る
- 電話:0478-55-9380
- Web:http://www.kimera-sawara.co.jp/business/boat.html
【6】千葉県の文化財に指定された雑貨店「中村屋商店」
小野川沿いに位置する「中村屋商店(なかむらやしょうてん)」。江戸時代末期に建てられた荒物や雑貨を取り扱うお店で、千葉県の有形文化財に指定されています。
店内では草履(税込3,960円)をはじめ、かわいい絵柄を描いたうちわ(税込1,430円)、のれんの布を使ったエコバッグ、かんざしなど、様々な雑貨を販売。お気に入りのアイテムを探してみては。