キャンプしてみたいけど移動手段がない、という方のためにキャリーケースで移動するコロコロキャンプをおススメします。初めてのコロコロキャンプにおすすめなキャンプ場として、駅やバスで行ける茅ヶ崎市柳島キャンプ場をご紹介します。
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どのスタイルで楽しむ?
一口にキャンプと言ってもさまざまな形態があります。家族と楽しむファミリーキャンプ、そして一人で自分だけの時間を楽しむソロキャンプ、家族や友人と日中バーベキューなんかを楽しむデイキャンプ。
はたまたキャンプ場までの移動手段でもいろいろあります。車で移動するオートキャンプ、オートバイや自転車で移動するツーリングキャンプ、大型リュックを背負って移動するバックパックキャンプ。
数年前から加熱したキャンプブームは多様なスタイルを一般に浸透させました。今回は、キャンプしてみたいけど移動手段がない。という方のためにキャリーケースで移動するコロコロキャンプをご紹介します。
どこのキャンプ場へ行く?
車やバイクを持っていない場合、移動手段は電車やバスなどの公共交通機関を利用することになります。しかし、いざキャンプ場へ行こうと思ってキャンプサイトを調べてみても、車で行くオートキャンプを前提とした場所がほとんど。最寄りの駅やバス停からはかなり距離があり、コロコロキャンパーにはちょっと厳しいところがほとんど。
とはいえ、探してみれば、駅近、またはバス停近の良物件があるんです。東京を起点とした場合、いくつか代表的なキャンプ場があるのですが、今回は、なぜかあまり紹介されていない「茅ヶ崎市柳島キャンプ場」をご紹介します。
神奈川県茅ケ崎市にある柳島キャンプ場は市営のキャンプ場で、関東圏のキャンプ場としては利用料が安く、かつ運営は、指定管理者制度を導入し、柳島キャンプ場運営共同事業体による運営のため、細かいところまで手が届いた過ごしやすい場所なんですよ。
何をもっていけばいいの?
筆者は個人的には、キャンプ用品を準備する時からキャンプは始まっていると考えている派です。というのも家で「あれがいるかな、これがいるかな?」と利用シーンを想像することでワクワクできます。ワクワク楽しめるのだから、もう準備からキャンプはスタートしている!と広くこの場を借りて皆様にお伝えしたい派なのです。
さて、オートキャンプと違い、コロコロキャンプはスーツケースに詰め切れなければ移動するこはできません。そこで、コンパクトかつ軽量なものを基本としてキャンプ用品を考えていきましょう。
ちなみに、アウトドアギアで軽量化を優先して進化したのは登山のギアです。登山のテント泊の場合、自分ですべての荷物を山の上まで運ぶ必要があることから、徹底的な軽量化がなされました。よって登山業界で培われたノウハウを参考にしつつ、登山よりは重さにそこまでシビアにならなくてもいいコロコロキャンパーが持つべき用品を考えてみましょう。
まずはいったん必要なものを、がーっと箇条書きにします。細かくリストアップしますので、そのまま持ち物のチェックリストとして使っていただけます(ちなみに女性向け)。★が付いているのは必須です。それ以外はお好みで。
②テント類
・テント(本体、グランドシート、フライ、ペグ)★
・とんかち
・ランタン★
・発光チューブ
・45Lくらいのゴミ袋
③寝るための道具
・スリーピングマット★
・シュラフ(寝袋)★
・枕
・アイマスク・耳栓
・寝巻
④ご飯を作って食べるための道具
・食材★
・保冷バック
・調理用品(包丁、ナイフ、まな板)
・熱源(ガスカートリッジ、コンロ、ウインドスクリーン)
・鍋
・箸、スプーンなど
・飲料水
・イス
・テーブル
・クッキングペーパー
・ジップロック(ゴミ袋として)
⑤お風呂に入りに行くときの道具
・ヘッドライト
・お風呂セット(シャンプー・リンス・ボディーソープ)★
・タオル★
・着替えの下着★
・着替え、または寝間着
・エコバック
⑥キャンプをより快適にするためにあるといいもの
・洗濯ばさみ
・モバイルバッテリー
・UV対策(サングラス、帽子、日焼け止め)
・歯ブラシ
・化粧品(化粧水、メイク道具)
・虫よけスプレー(体用、住宅用)
・かゆみ止め
以下からは、まずはコロコロキャンプをする際の持ち物について、その詳細を解説します。
①キャリーケース
今回はコロコロキャンプなので、キャリーケースが必須です。様々な容量がありますが、登山ではキャンプ泊の場合、だいたい55L~70Lのザックが必要と言われています。ということで60L前後のキャリーケースがあればベスト。
そのサイズのキャリーケースがなければ、入らなかった道具は、ひもなどを利用してスーツケース周囲に巻き付ける、細かいものや、軽くてかさばるものはリュックで背負う、キャリーオンバッグ(スーツケースの持ち手に引っ掛けて運ぶことが出来る、大型の折り畳みバック)などを利用して運びます。
②テント類
テント
これがないと話にならない、絶対に必要なテント。安いもので3,000円台から売られています(ただし、ちょっと重い)。あんまり使う機会がないようであれば、キャンプ場でレンタルすることも可能です。
なお、山岳用テントであれば、2人用テントで1.5キロほど。これがツーリング用のテントになると2人用で2~3キロほど、オートキャンプ用になると4人用で10キロ近くあるものもあります。ただし、山岳用テントは軽く・強く作られている分高いので(5万くらいが相場)、ノーブランド品のツーリング用テントが3,000円で売られていたりもするので、そういったものでも十分ですよ!
グランドシート
テントの下には、グランドシートを引きます。地面にはけっこう小石やとがった小枝がおちているので、そういったものからテントを保護します。テント専用のものもありますが、最初はブルーシートで十分。
ただし、テントの底面より少し小さめにして敷きます。グランドシートがテントからはみ出していると、もし雨が降った場合、テントからはみ出しているグランドシートの端から雨水が溜まってしまうんです。テントの下に雨をためる皿があるようなもの。テントはある程度撥水生地ですが、ずっと水にぬれている状態だと浸水してきますので、グランドシートのサイズには気を付けましょう。
フライシート
テントには「シングルウォールタイプ」と「ダブルウォールタイプ」があります。
シングルウォールタイプは、テント本体の布に防水処理がほどこされており(つまり雨に降られても大丈夫)、設営が簡単でコンパクトになるといったメリットがあるものの、結露(外気と中の温度差によって、室内がべちゃべちゃになる)が発生しやすいというデメリットがあります。
一方、ダブルウォールタイプは、テントと外気の間にもう一枚布を貼り、空気の層を設けることで、間の空気が断熱材の役割を果たし結露が軽減されます。このテントの外側にはる布のことを「フライシート」といいます。
フライシートには防水処理がされていますので、雨が降ってもへっちゃらです。売られているテントのほとんどは、このフライシートがあるダブルウォールタイプ。今回もダブルウォールタイプのテントを使用します。
ペグ・とんかち
ペグとはテントやフライシートを地面に固定するために使う杭のようなものです。これはテントを買うと付いてきます。これを地面にうちこむためにあったほうがいいのがトンカチ。トンカチといえば金属製のものが一般的ですが、100円ショップにも売られているゴムハンマーが個人的にはお勧めです。
金属だとカキーン!カキーン!という音が耳障りなのですが、ゴムハンマーだと静かですよ。とんかちを持っていかなくても、地面が柔らかければペグを足で踏んだり、または石などを利用してペグをたたくという手もありますが、今回はコロコロ移動ですし、とんかちくらいの重さは許容範囲ですので、持って行ったほうが設営が楽でしょう。
ランタン
小型のものでかまいません。テント内で照明として使います。または後述するヘッドランプをお持ちであれば、ヘッドランプをテント上部に括り付けるという手もあります。
ランタンがなければ、小型の懐中電灯にコンビニなどの白いビニール袋をかぶせて、輪ゴムなどで縛ります。懐中電灯を吊り下げると、顔に光が直撃してまぶしいのですが、白いビニール袋を使えば、内部で光が乱反射してイイ感じで明るくなります。
発光チューブ
これは、あったら便利、というレベルなので必須ではありませんが、夜トイレに行って、テントに帰ってくるようなとき、真っ暗ななか懐中電灯で照らしても、どれが自分のテントなのか意外にわからないのです。そこで役に立つのが、釣りなどで使われる発光チューブ。
これも100円ショップで売られています(ただし、釣り具店で売られている発光チューブのほうが断然明るいです)。これをテントの外側に括り付けて置けば、一発で自分のテントがわかるという便利アイテム。まあ、あれば便利・・・というレベルのものですので無理に用意する必要はありません。
45Lくらいのゴミ袋
これは緊急時用です。撤収する時間に雨がふってきちゃった。チェックアウトの時間がせまっている。えーい!テントきっちりたたんで入れないで、とりあえずゴミ袋につっこんどけ!という場合に使います。まあ、お守りのようなものです。