ドゥブロブニクやプリトヴィツェが知られるクロアチア。ロシア語通訳の米原万里さんの著書『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』にも登場する、旧ユーゴスラビアの一部だった国です。独立して26年と歴史は浅いながら、首都ザグレブには伝統を感じる風景と、都会的でユニークな見どころが同居しています。写真におさめたくなるようなワクワクする魅力と、それをコンパクトに回れる過ごし方を紹介します。
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早起きして広場と市場へ
ザグレブを1日で回るなら、朝は早起きして市場へ行くのがオススメ!街の中心にあるイェラチッチ広場を目指してゆくと、そこから花の市場、ドラツ青果市場と道なりに続いていきます。
派手な赤いパラソルに負けないくらいの色とりどりの果物や野菜が並んでいて、コントラストが目にあざやか。70年以上前からの歴史ある市場ですが、今や見ているだけでも楽しいザグレブの日常の風景です。ジュースなども売っているので、旅の身でもお買い物を満喫できます。
世界最短のケーブルカーに乗って教会へ
丘の上にある聖マルコ教会は、屋根のモザイクタイルがキュート。クロアチア国旗カラーで構成され、その中に国の紋章とザグレブの紋章が入っています。
ヨーロッパの教会というと、荘厳な西洋建築の雰囲気が連想されますが、ザグレブにはこのように街に馴染んだかわいい教会がいくつもあり、キリスト教と接点の少ない日本人でも親しみが持てます。
この教会は広場からも近い丘の上に立っていて、坂道か階段を歩いていきます。そこでショートカットツールとして登場するのがケーブルカー。
しかしこのケーブルカー、とても短い!その乗車時間、わずか30秒。世界一短いケーブルカーとなっています。こんな短いものをなぜ作ったのか。それはお年寄りや子どもが楽に移動できるためだそうで、なんとも微笑ましい世界一。
乗り場の脇に階段があり、欧米からの観光客の方々はけっこう歩いて登っているようです。もちろん階段や坂道で登っても見どころはあります。坂道の途中にはオシャレなカフェもあり、登りきるとザグレブの街を見渡せるようになっていて、一見の価値ある景色です。
- 世界一短いケーブルカー
- クロアチア / 乗り物
- 住所:Tomićeva bb, 10000, Zagreb, クロアチア地図で見る
失恋博物館でいろいろな人の失恋を見学
次は教会のすぐそばにあるちょっと変わったスポット、失恋博物館。その名のとおり、実在する人々の失恋物語と、それにまつわるアイテムがアーティスティックに展示されています。
「Broken」を体現するかのようなエントランスのサインにもセンスを感じるミュージアム。ミュージアムというだけあって、併設ショップには美術館らしいデザイン性の高い雑貨などが置いてあります。
展示品は寄付で集まっているそうで、思い出がひとつひとつ、あるものは詩的に、あるものは情熱的に語られています。
展示品につけられている解説はクロアチア語と英語のみ、それ以外はガイドブックで見る形になっていて、日本語版もしっかり完備。他にも中国語やフランス語など多言語展開されていて、愛は万国共通、失恋も万国共通ということかもしれません。
- 失恋博物館
- クロアチア / 博物館・美術館 / 博物館
- 住所:Ćirilometodska ul. 2, 10000, Zagreb, クロアチア地図で見る
- Web:https://brokenships.com/
アート&デザインの街を歩く
ザグレブにはオシャレでアーティスティックな要素があふれています。ちょっと歩くだけで、おもしろい写真も撮り放題!それでいて伝統を守る品格も感じられます。見どころスポットを回り終えたら、のんびりお茶をしながらザグレブの文化に触れてみるのがオススメです。
まとめ
小さな街に歴史ある景色と都会的なワクワクが詰まったスポット、ザグレブ。ヨーロッパへ旅するときにちょっと寄り道して、のんびりと1日を過ごしてみるのはいかがでしょうか。