芸術の国チェコは日本と同じように四季があり、季節を問わず美しいですが、夏と冬では楽しみ方も変わります。そんな表情の違いを感じるのも、旅の面白さのひとつですね。今回はチェコの夏の景色と冬の景色をご紹介します。
この記事の目次表示
美しい緑が広がるチェコの夏
チェコといえばまるで絵画のような美しい街並みをイメージしますが、郊外へいくと森や湖など自然が多く、のどかで穏やかな景色が広がってます。チェコの夏は日差しが強く暑いですが、空気がカラッとしているので過ごしやすいです。
そしてなんといってもビール大国であるため、レストランのテラス席で美味しいビールを味わうことは、夏の外せないプランではないでしょうか。風を感じながら飲む一杯は、最高の気分を味わえます。服装は真夏であれば半袖やノースリーブで大丈夫ですが、急に涼しくなることもあるので、上着を一枚持参した方がいいでしょう。
チェコ最高峰「スニェシュカ山」
ポーランドとの国境にまたがる「スニェシュカ山」。チェコでもっとも高い山で、標高は1,602mです。辺り一帯は森が広がっていて、夏には多くの登山客が訪れます。また冬には雪が多く降るため、スキー客で賑わうようです。
登山ルートはいくつかあり、登山道はきれいに整備されています。そして険しい場所もないため子連れファミリーの姿も多く、海外登山をするにはお手軽かもしれません。とはいっても山道を歩き続けるのはけっこう体力がいりますね。もしも楽に登りたい場合はケーブルカーも運行しているので、疲労度や天候に合わせて利用するといいでしょう。
山頂付近には気象観測台、聖礼拝堂、郵便局があり、チェコとポーランドのふたつの国の景色を同時に楽しむことができます。山頂は夏でもかなり冷えるので長袖必須なのと、風が強くふく可能性があるので、ウインドブレーカーなど風除けができるものを持参した方が良さそうです。
岩でできた天然橋「プレビッシュトアー」
ドイツの国境付近にあるプレビッシュトアー(チェコ語:ハラシィスカー・ブラーナ)は、岩でできた巨大な天然橋で、自然の浸食によって創られた美しいアートを見ることができます。天然橋に行くには森や岩に囲まれたハイキングコースを歩き、1〜2時間ほどで到着します。道はきれいですが足元はしっかりとしたスニーカーか、登山靴を履いた方が歩きやすいかもしれません。
天然橋の周囲は見晴らしが良く、遠くまで広がる緑の森を一望することができます。ただ、岩で足を滑らせたら危険なので、写真撮影などの際にはじゅうぶん注意して行動しましょう。
プラハの外れにある「自然保護公園」
あまり知られていませんが、プラハの外れに緑豊かな自然保護公園(Prokop valley)があり、そこには小規模ながらもとても美しい湖があります。公園内では人々がサイクリングやウォーキングを楽しんでいますが、外国人観光客の姿はほとんどなく、知る人ぞ知る穴場といえるかもしれません。時間があればこちらも是非訪れてみてはいかがでしょうか。
絵本の世界をイメージさせるチェコの冬
チェコの冬は全体的に気温が低く、極寒ではありませんが氷点下になることも多いです。雪は降りますが深く積もることは少なく、うっすら雪化粧した景色は絵に描いたような美しさです。言葉で表すのは難しいですが、冬はよりアーティスティックな雰囲気をかもし出すため、写真撮影を楽しむにはいい季節かもしれません。
服装は暖かいインナーにコート、そして足元は雪が降っても対応できるよう、防水性のあるブーツを履いていると安心だと思います。
冬こそ美しい「プラハ歴史地区」
中世の古い街並みが広がるプラハ歴史地区は、雪がかぶると一段と美しく「冬こそ訪れるべき!」という声も多いです。また夏に比べて観光客が少ないので、人気スポットを散策するには狙い目かもしれません。
白い雪が舞いだすとプラハの街は幻想的に映し出され、モルダウ川の白鳥たちもその景色を華麗に引き立てます。ライトアップされたカレル橋や古い教会も、冷たい空気の中で美しく輝き、まさに「黄金の街」と呼ぶにふさわしい姿が表れます。
森に囲まれた冬の「サーザヴァ」
プラハの郊外にあるサーザヴァは、森に囲まれた自然豊かな場所であり、夏はキャンプやラフティングを楽しむ人の姿が見られます。冬は辺り一面雪で覆われ、サーザヴァ川も白く凍りつきます。その様子はとても美しいため、チャンスがあれば是非訪れてほしいです。
サーザヴァには修道院が建っていますが、雪の森とのコントラストは絵本を見ている気分にさせられます。チェコは有名観光地も素晴らしいですが、郊外の景色はそれに劣らず魅力的であり、素顔のチェコが感じられるステキな雰囲気を漂わせています。修道院の内部見学は夏期のみのようですが、冬にしかないサーザヴァの様子をぜひ楽しんでみてください。