岩手県八幡平市に溶岩流が広がる場所があるのをご存知でしょうか?「焼走り溶岩流」と呼ばれ、国の特別天然記念物にも指定されています。今回は、そんな自然遺産 焼走り溶岩流の見所やトレッキングについて詳しく紹介します。
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焼走り溶岩流って?
焼走り溶岩流は、岩手県八幡平市にあります。岩手山中腹から流出した溶岩流により形成された場所で、延長は約4km、巾は約1.5kmほどあります。一面に冷え固まった黒い岩石が広がっていて、植物は土のあるところを除きほとんど自生していません。また、国の特別天然記念物にも指定されていて、噴出時期が比較的新しいため、噴出当時の地形を留めた貴重な場所でもあります。
焼走り溶岩流を歩いてみよう!
焼走り溶岩流は、歩道が整備されているため散策することができます。なお、歩道以外の場所は立ち入ることができませんのでご注意ください。
散策前に気をつけたい事
散策路は全長1kmほどあり端から端まで歩くと約1時間ほどかかります。実際に歩く際は以下の点に気をつけましょう。
- スニーカーや登山靴など靴底がしっかりした靴で歩くことをオススメします。溶岩の道は歩きにくく、パンプスやサンダル、ヒールでは足を痛めたり靴を壊してしまうかもしれません。
- 夏場に散策する場合は、気温が40度以上にもなる場合があるそうなので、暑さ対策をしてから散策した方が良いでしょう。
- 焼走り溶岩流では次の行為は禁止されています。溶岩流などの持ち出し、岩石を積み重ねたり破損するなどの行為は文化財保護法で罰せられますので行わないでください。
駐車場に車を止めて、いざ散策!
県道233号線沿いに散策路入り口と駐車場があるので、車を止めて気軽に散策する事ができます。まずは、階段を上がって焼走り溶岩流の中へ向かいましょう!
階段を上がると、そこは別世界。一面に冷えて固まった岩石がゴロゴロ転がっています。歩道は歩けるように整備されていますが、とても歩きにくいので足元に注意しながら歩きましょう。
展望台を目指して歩こう!
駐車場入り口から展望台のある場所まで約1kmほどあります。溶岩の中を歩いて向かってみましょう!時間がない方は、駐車場があった場所から県道を歩いて展望台に向かうこともできますよ(約10分)。
散策路内には案内板も
散策路の中には、いくつか看板があります。
それぞれ、溶岩や周辺の自然に関する解説が載っているので、足を止めて景色を眺めながら歩き進めるのも面白いかもしれません。
溶岩や植物を観察
焼走り溶岩流は、一面黒い岩石が広がっていますが、良く見ると溶岩にくっついて自生する灰色の苔を見ることができます。
また、場所によっては溶岩の流れが観察できたり、わずかにある土から生える植物を観察することができます。自然の恐ろしさと植物の生命力の強さを見る事ができますよ。
岩手山と焼走りを撮ってみよう
散策路の後半にある3つめの看板あたりは、岩手山と焼走り溶岩流がカメラに収めやすいポイントです。晴れていると岩手山の山頂も見えるので、フェトジェニックな一枚が撮れそうです。
なお、散策路には、登ったり降りたりする道もあります。高低差はそんなにありませんが、少し大きな岩石がゴロゴロしている所もあるので最後まで気をつけて歩きましょう。
展望台からは岩手山と焼走りを一望
1時間ほど歩くと、出口の展望台が見えて来ます。階段を降りて展望台に登ってみましょう。
展望台からは、岩手山と焼走り溶岩流を一望することができますよ。また、宮沢賢治の歌碑もあるので、興味のある方は読んでみるのもいいかもしれません。展望台からの景色を楽しんだら、県道を10分ほど歩いて駐車場へ戻ります。
アクセス
焼走り溶岩流は、冬季を除き自由に見学することができます。アクセスは、車または、タクシーが便利です。車での移動の場合、県道233号線沿いに駐車場があるのでそちらを利用するといいでしょう。なお、近隣にはトイレ、オートキャンプ場、日帰り温泉、天文台、キャビン村などもあります。
- 車:東北自動車道 西根ICから県道233号線 経由 約9分
- タクシー:大更駅から約15分
焼走り溶岩流を歩いてみて
岩だらけの道を歩くので、筆者は足元を見ながら1時間ほどかけてゆっくり歩きました。散策路は、全ルートを歩かなくても自然の凄さを実感できます。目の前に広がる光景は、普段とは異なる非日常の世界で、自然の恐ろしさや凄さを改めて感じることができますよ。ぜひ、岩手県八幡平市を訪れた際には足を運んで見てくださいね。