白老町(白老郡)

【北海道・白老】アイヌ文化に触れる!「ウポポイ」などの観光スポットとグルメ

取材・写真・文:

埼玉在住
訪問エリア:35都道府県

2021年6月14日更新

1,086view

お気に入り

写真:ある通訳案内士

北海道の空の玄関口・新千歳空港から公共交通機関で50分ほどの距離にある白老。2020年にアイヌに関して学べる施設「ウポポイ」の誕生で一躍有名となりました。今回は、ウポポイをはじめ白老の観光地やグルメについてご紹介します!

この記事の目次表示

白老観光ならここ

白老では北海道らしく、文化も自然も楽しめます!

ウポポイ(民族共生象徴空間)

  • 写真:ある通訳案内士さすがは国立博物館という規模感

白老を一躍有名にしたのが、こちらの「ウポポイ」です。ウポポイは、存立の危機ににあるアイヌ文化の復興・発展の拠点として誕生しました。国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設の3つにより構成されており、大人の入場料は1,200円です。

日本最北の国立博物館である国立アイヌ民族博物館では、アイヌ民族の視点からアイヌのことを紹介しようという試みのもと、展示が行われています。ウポポイの第一言語はアイヌ語ということで、アイヌ語にもたくさん触れられますよ!

また国立民族共生公園では、アイヌの歌や踊りを鑑賞したり、アイヌが伝統的な漁で使用している丸木舟操船の実演を見られるなど、様々な体験ができます!

実はウポポイの設立には賛否両論あったものの、普段はなかなか触れる機会のないアイヌ文化について知るきっかけになると期待される施設です。

ちなみに筆者は学生時代にアイヌ語を学んだり、アイヌの価値観を学んで環境問題について考えたりするプログラムに参加したことがあります。ですのでアイヌの文化については人一倍興味関心がありました。施設の愛称であるウポポイとは「(おおぜいで)歌うこと」を意味するアイヌ語の言葉です。文字を持たないアイヌにおいて文化は口承されてきたものであり、その中でも歌は非常に大きな役割を果たしているため、とても良いネーミングだと思います!

ウポポイ(民族共生象徴空間)
白老町(白老郡) / 博物館 / 歴史博物館
住所:北海道白老郡白老町若草町2丁目3−1地図で見る
Web:https://ainu-upopoy.jp/

仙台藩白老元陣屋跡・資料館

  • 写真:ある通訳案内士倉庫のような外観の資料館

江戸時代末期、白老には仙台藩の白老陣屋がありました。幕府の命令により、常時100名以上の藩士がロシア南下政策に備えて警備をしていたようです。仙台藩だけでなく、幕府は東北の諸藩に蝦夷地を分割して警備させていましたが、仙台藩に割り当てられていたのは、東蝦夷地と言われる白老から襟裳岬を経て十勝、厚岸、根室、そして国後・択捉の北方領土を含む、広大な守備範囲でした。

そんな重大な任務に当たっていた仙台藩士たちの拠点がこの白老にあった陣屋で、射撃訓練場などもありました。現在は、土塁や藩士の屋敷跡などが古面図や発掘調査をもとに復元されています。

またここには仙台藩白老元陣屋資料館もあり、蝦夷地出兵や陣屋運営の経緯、異郷の地での暮らしやアイヌとの交流の歴史を学ぶことができます!

仙台藩白老元陣屋資料館
白老町(白老郡) / 博物館 / 歴史博物館
住所:仙台藩白老元陣屋資料館地図で見る
電話:0144-85-2666
Web:http://www.town.shiraoi.hokkaido.jp/docs/201301220...

ポロト湖とポロト自然休養林

  • 写真:ある通訳案内士カヌーで漕ぎ出すこともできる

前述した施設「ウポポイ」はポロト湖(アイヌ語で「大きな沼」)の湖畔にあり、その周りの森林は自然休養林となっています。

ポロト湖では、夏はカヌー、冬はスケートを楽しむことができます。また周辺にはキャンプ場や遊歩道、自転車道、展望台もあるので、のんびり散歩やサイクリングをするのも良さそうです。筆者もサイクリングをしようと試みたのですが、昼でも鬱蒼としげる森は暗く静かで、しかも熊の目撃情報の看板があったので、引き返してしまいました。サイクリングをされる際は、気を付けながら進んでくださいね。

ヨコスト湿原

  • 写真:ある通訳案内士一応「ヨコスト湿原」の看板はある

ヨコスト湿原は、白老駅からそう遠くない場所にある、観光地化されていない湿原です。北海道自然環境保全指針に基づく「すぐれた自然地域」に指定されています。

ヨコスト湿原には看板ぐらいしか立っておらず、遊歩道やお店などはありません。手付かずの湿原を楽しみたい人は行ってみるといいでしょう!

ヨコスト湿原
白老町(白老郡) / 自然・景勝地 / ハイキング
住所:ヨコスト湿原地図で見る

白老グルメならここ

白老は海の幸よりも、お肉や卵が有名なようです!

Poroni ポロニ

  • 写真:ある通訳案内士白老牛のビーフシチューも美味

白老は白老牛でも有名です。筆者は白老駅前のPoroni(ポロニ、アイヌ語で「大きな木」の意味)で、白老牛のビーフシチューをいただきました。白老牛がとても柔らかく煮込まれていて美味しいので、おすすめです。

ポロニ
白老町(白老郡) / 定食・食堂 / ランチ
住所:北海道白老郡白老町東町1丁目1−5地図で見る
電話:0144-82-3018

KINPEN CAFE キンペンカフェ

  • 写真:ある通訳案内士白老牛を使ったバーガー

後述するゲストハウスの近くにあるKINPEN CAFE(キンペンカフェ)では、白老牛バーガーやポロト豚のトンカツ等をいただけます。軽く食事したい時などは、ハンバーガーがオススメです!

キンペンカフェ
白老町(白老郡) / カフェ・喫茶店 / ランチ / ハンバーガー
住所:KINPEN CAFE地図で見る
電話:0144-84-8179

白老たまごの里マザーズ(マザーズプラス、マザーズ たまご館)

  • 写真:ある通訳案内士この横長な建物の中で出来立てのスイーツをいただくことも可能

前述したヨコスト湿原の近くにあるスイーツ屋さんがマザーズプラス。併設しているレストランはマザーズ たまご館です。どちらでも白老の自然豊かな農場から運んできた産みたての新鮮たまごを使っており、卵の美味しさを心ゆくまで楽しむことができます!

広々とした敷地に立っているマザーズプラスは、2020年度の「グッドデザイン賞」を受賞したオシャレな建物で、周囲の草原と合わせて北海道ならでは!とでも言うような空間となっています。卵を使ったアイスやプリンなど洋菓子を販売しており、買ってその場で食べることもできます。もちろんお土産にもオススメです!またマザーズ たまご館では、卵かけご飯などをいただくことができます。

白老たまごの里 マザーズ白老本店
白老町(白老郡) / スイーツ / プリン
住所:北海道白老郡白老町字社台289番地8地図で見る
電話:0144-82-6786
Web:http://www.mothers-egg.com/

次のページを読む

白老町(白老郡)の旅行予約はこちら


この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

同じテーマの記事


【北海道】郷土料理のおすすめ17選!北海道名物の食べ物特集

北海道に伝わる郷土料理をくわしく解説!北海道へ旅行に行ったら一度は食べてみたい、名物の食べ物・料理をまとめてご紹介します。旅行ツウのトラベルライターおすすめのお...


太平洋が一望できる温泉宿で心から癒されよう。北海道白老町「海の別邸ふる川」

夜は波の音を聞きながら星空を見上げ、朝は太平洋から上る朝日を見ながらはじまる。北海道千歳空港から車で60分の白老町に、そんな贅沢な気分を味わえる温泉宿「海の別邸...

【北海道】アイヌ文化に親しむ!ウポポイ(民族共生象徴空間)見どころ案内

2020年、アイヌ文化の復興・創造・発展のための拠点となるナショナルセンターとして、北海道の白老にウポポイ(民族共生象徴空間)が誕生しました。今回は、このウポポ...

たまごの魅力がいっぱい♡【北海道・白老】マザーズ(Mother's)の見所♪

マザーズ(Mother's)は札幌にも支店を数店舗かまえる、新鮮で美味しい、こだわりの「たまご」をバラエティ豊かに取りそろえているお店です。今回ご紹介する「白老...

【北海道・東胆振】東いぶりを代表する美味がいっぱい!必食グルメスポット8選

1市4町(苫小牧市・白老町・安平町・厚真町・むかわ町)からなる東胆振(ひがしいぶり)は札幌の南方、太平洋に面した場所にあり、農水産品に恵まれた食材の宝庫と言える...

この記事を書いたトラベルライター

インドでIT企業に勤めていたバックパッカー
タイのバンコク留学や、インドのチェンナイ駐在を経験した通訳案内士登録者です。
自分が行って良かった場所について書いてます!

ASEANは全10カ国に行きました!
それぞれの国の魅力、語れます😃
https://zipanger777.com

観光地ではない【真の中華街】池袋北口を1時間で手軽に散策!

日本の中華街(チャイナタウン)と言えば、日本三大中華街の、①横浜中華街、②神戸南京町、③長崎新地中華街、が有名ですよね? こちら、もちろんれっきとした中華街なの...


【保存版】駐在員が厳選!南インドの玄関口・チェンナイ見どころ7選

タミルナードゥ州の州都・チェンナイを玄関口とする南インド。デリーを代表とする北インドとは、言語面・文化面では外国ほどにも違います。多くの日本人は、インドへ来ると...


【川久】元・超高級会員制ホテル!和歌山・南紀白浜温泉のバブル期の名残

1989年、日本がバブル絶頂期に「世界の数奇屋」を作るという壮大なプロジェクトによって建設された「ホテル川久」。ヨーロッパ、アフリカ、アジア、そして日本各地から...

真の理想郷??南インド・オーロヴィルで人生観が変わるかも

「理想郷」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか? 「理想郷」での暮らしは喜びに満ち溢れ、毎日幸せな日々を送ることができそうですね。そんな「理想郷」と呼ば...

バンコクから2時間!日帰り旅行OKなカンチャナブリで外せない3つのこと

カンチャナブリという街をご存知でしょうか? タイ・バンコクから西へ車で2~3時間の、中規模の街です。タイで最も美しいと評判の滝や、第二次世界大戦中に旧日本軍がタ...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります