長野県伊那市にある高遠城址公園には、約1,500本ものタカトオコヒガンザクラが植えられており、「日本さくら名所100選」にも選ばれています。毎年、4月上旬から中旬にかけて満開の桜が城内を埋め尽くします。また、満開の桜越しに雪が残る中央アルプスの姿を見ることもでき、訪れた人々を魅了しています。桜の美しさと、アルプスの山々の力強さを同時に楽しめる、高遠城址公園へお花見に出かけてみてはいかがでしょうか?
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高遠城とは?
戦国時代、高遠氏の居城だった高遠城を攻め落とした武田信玄がこの城を大改修しました。この改修に携わったのが、武田信玄の軍師、山本勘助だと言われています。
信玄の五男、仁科盛信(にしなもりのぶ)が城主の時、織田信長軍に攻められ、わずか1日で落城してしまいます。
明治時代に城は取り壊されてしまいましたが、城跡に旧藩士たちがタカトオコヒガンザクラを植え、明治8年に公園となり、今では日本有数のさくらの名所となりました。
高遠城址公園の「さくら祭り」へ
毎年、桜の開花時期に合わせて「さくら祭り」が開催されます。この期間は、城内への入場が有料となります。
公園までの道のりも、桜でいっぱいです。
高遠城址に植えられているタカトオコヒガンザクラは、ソメイヨシノより少し小ぶりの桜。
樹齢130年にもなる老木を含め、約1,500本もの桜が満開。右を向いても、左を向いても桜の木が視界を埋め尽くします。
高遠城址公園は、それほど広い公園ではありません。混雑時であっても、1時間もあればぐるっと1周することが可能です。
二の丸跡と本丸跡を結ぶ橋は、その名も桜雲橋(おううんきょう)。桜のアーチの中を進みましょう。
入口すぐの建物高遠閣は、さくら祭りの期間中、有料休憩スペースとなります。使用の際は、予約優先となっていますのでご注意ください。
2017年のさくら祭り概要
- お祭りの期間
4月1日(土)~4月30日(日)
- お祭り開催時間
午前8時~午後5時 ※最盛期は午前6時~午後10時(入園の最終は午後9時半まで)
- 入場料【有料期間は、桜の咲き始め(開花宣言の翌日)~桜の散り終りまで】
大人(高校生以上)500円・子供(小中学生)250円
※なお、伊那市民の方は住所を証明できるものを提示した場合、入場料が無料となります。
- ライトアップ
4月2日~散り終わりの期間、日没から午後10時までライトアップがされ、夜桜をお楽しみいただけます。
開花時期は、毎年4月上旬から中旬にかけてですが、開花の最新情報およびさくら祭りの詳細情報につきましては、高遠さくら祭りサイトにてご確認ください。
公園内外から見るアルプスの山々も見逃せない
公園内の本丸や南曲輪から中央アルプスをのぞむことができます。
また南ゲートから公園を出て、歴史博物館方面へ向かう途中では、南アルプスの仙丈ケ岳も見えます。
満開の桜の木々の間から見えるアルプスの山々には、まだまだ雪が残り寒さを感じさせます。春と冬の対比が非常に美しい眺めです。
高遠城址公園へのアクセス
高遠城址公園は、JR飯田線伊那市駅からバスに乗り換え約25分(ただし、さくら祭りの時期は道路が混みあうため、30分以上かかるかと思います)。JR高遠駅が最寄りです。JRと付いていますが、高遠駅はバス停名ですのでご注意ください。
JR高遠駅から城址公園までは、徒歩で約15分ほど。
なお、さくら祭りの時期にはJR高遠駅から城址公園付近まで、また渋滞緩和のため近郊の駐車場と城址公園を結ぶシャトルバスも運行されています。
詳しい運行ルートについては、こちらも高遠さくら祭りサイトにてご確認ください。