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【岩手】「ビールの里」遠野の新拠点・遠野醸造TAPROOMで自家製クラフトビールを楽しむ

取材・写真・文:

東京在住

2019年2月25日更新

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写真:ふるりえ

ビールの原料であるホップ。日本はこのホップの多くを輸入に頼っていますが、岩手県遠野は、50年以上にわたって、日本随一のホップの生産量を誇っています。そんな「ホップの里」として町おこしをしてきた遠野が、2016年より「ビールの里」として新たに出発。そのひとつの象徴となるクラフトブリュワリー「遠野醸造TAPROOM」を紹介します。

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新鮮なクラフトビールと人気のカレーを楽しめる

遠野醸造TAPROOOM(タップルーム)は、2018年5月にオープンしたばかりのビアレストラン。店内で醸造している、新鮮な自家製クラフトビールを楽しむことができます。またスパイスカレーも人気で、お昼時から地元の方々や観光客で賑わっています。

ホップカラーをイメージしてか、店内は鮮やかな緑色と木目調のテーブルが、まるで自然の中にいるかのような雰囲気を醸し出しています。

  • 写真:ふるりえ木目調のおしゃれな店内

日によって楽しめるビールが異なる

店内には5つのタップがあり、新鮮な生ビールを楽しむことができます。訪れるタイミングによって味わえるビールの種類は異なり、筆者が訪れた日に提供されていたのは、遠野醸造が醸造した

  • ペールエール(284ml・600円)
  • ストロングエール(284ml・600円)
  • エクストラ・ストロング・ビター(284ml・600円)
  • スタウト(284ml・600円)

に加えて、ゲストビールとして他社のズモナビールが醸造した「ヴァイツェン(284ml・600円)」がありました。

  • 写真:ふるりえ新鮮なクラフトビールが、タップから注がれる

ビールは店内で醸造し、出来立てを提供

店内の奥には、ガラス越しにビールの醸造タンクが覗けます。「遠野でのホップやビール造りへの取り組みを、お店を訪れるお客様にも知ってほしい」という想いから、このようなお店の構造にしたのだそう。

この日は特別に、醸造施設内に入らせていただきました。現在、どのようなビールを醸造しているのか、それらの味わいなど、店員さんが丁寧に教えてくださいました。

  • 写真:ふるりえ店内にはガラス越しに発酵中のビールタンクが覗ける。

醸造施設で造られたビールを注ぐタップはカウンターの横にあり、店内で醸造された新鮮なビールが注がれる瞬間を目にすることができます。まさに、地元に根ざしたクラフトビールです。

  • 写真:ふるりえ店内のタップから新鮮なビールが注がれる。

地元のこだわりが詰まった料理も人気

遠野醸造TAPROOMでは、ビールを楽しむお供としての料理にも地元のこだわりが込められています。

どべっこポテトサラダ

「どべっこポテトサラダ(500円)」は、ピリッとした辛さが人気。「どべっこ」とはこの地域の方言で「どぶろく(濾していないにごり酒)」のことです。一般的に清酒やどぶろくの醸造は、国の規制により制限されていますが、遠野は、このどぶろくの醸造が特別に認められている「どぶろく特区」でもあるのです。

このどぶろくに使う米麹を使用し、青唐辛子を刻んだものにだいこん、きゅうり、にんじん、しその実などを混ぜて漬けたどべっこ漬けを使用したポテトサラダなのです。

  • 写真:ふるりえビールのおつまみにも、遠野の地元食材が人気

パドロンフリッター

他にも、「パドロンフリッター(600円)」もビールのおつまみにぴったり。パドロンはシシトウの仲間で、スペインではビールのお供として定番な野菜なのだそう。遠野では、このパドロンの栽培にも力を入れているのだそう。

今週のタムカレー

そして、遠野醸造TAPROOMで一番人気なのが、週替わりで提供されている「今週のタムカレー(900円)」。様々なスパイスが使われており、家庭では出せない香り豊かで異国情緒溢れる味わいのカレーです。適度な辛さで、ビールがどんどん進みます。

  • 写真:ふるりえカレーも絶品。ランチを楽しんでいる観光客や地元の方々も多い。

遠野が「ビールの里」として活動を続ける背景

ビールの原料となるホップの生産は、全国生産量の98.5%を東北が占め、中でも岩手県は全国1位を誇り、国内生産量の約半数を栽培しているそう。しかし、その生産量は年々減っており、1975年の2,184トンから2017年には7分の1ほどにまで減り、世界ホップ生産量第10位のスロベニア(1,200トン)と比較すると4倍近い差があるそうです。(参考:フレッシュホップフェスと2017)。

それに対して、キリンビールが行った調査・国別ビールの消費量によると、日本は世界7位。私たち日本人が日常飲むビールはアサヒやキリンといった国産ビールが主ですが、これらの国産ビールの原料となるホップは、海外からの輸入が中心となります。

そもそもホップは、ビール特有の苦味や香りを出す役割を担います。ホップを投入するタイミングや使用量はもちろん、どの種類のホップを使用するかにより、ビールの風味は大きく影響されるのです。国内で採れたフレッシュ(生)ホップは、劣化しやすいものの、一般的な乾燥ホップよりも個性を出しやすいのだそうです。

遠野では特産品であるホップ栽培を大切にし、そのホップの風味を最大限に生かして醸造する遠野産ビールを中心に、地元で採れた食材と共に楽しむという新しい文化、経済を町全体で創り出すことを目指して「ビールの里」として活動を続けています。

美味しいビールを飲むために訪れるのはもちろん、このような、町全体の新たな取り組み、エネルギーを体感しに行くにも、遠野はオススメの町です。

  • 写真:ふるりえ遠野醸造TAPROOM外観
遠野醸造TAPROOM
岩手 / その他レストラン
住所:岩手県遠野市中央通り10-15地図で見る
電話:0198-66-3990
Web:https://tonobrewing.com/taproom/

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この記事を書いたトラベルライター

日本と世界を繋げたい、お酒だいすき国際唎酒師
心惹かれるままに行きたい場所に行き、やりたい事に挑戦し続けていたら、気づけばこれまでに訪れた国は40以上、国内もほぼ全都道府県を制覇。見知らぬ土地を訪れるワクワク感に魅了され、アメリカ・イギリス・オーストラリアの3カ国に留学したり、ヨーロッパ周遊バスツアーに参加したり、2016年はバックパックを背負って世界一周してきました。現在は、某Webメディアで編集・ライター業に携わりながら、世界各地の魅力を日本の皆様に発信しています。
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