
木更津の大自然の中、牧場にカフェ、レストランに宿泊施設、アートにショップと様々な形でサステナビリティに取り組み、形にしている複合施設です。アート好きはもちろん、カップルやファミリーで楽しみ方自在のスポットをご紹介します。
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KURKKU FIELDSはどこにあるの?
KURKKU FIELDS(以下クルックフィールズ)は、東京湾に面した千葉県房総半島の玄関口、木更津市の山間部に位置するなだらかな丘陵地帯にあります。アクアラインを通れば、東京から車で約1時間半。都心からあっという間に自然に溶け込んだ豊かな世界が広がります。
クルックフィールズのコンセプト
東京ドーム6個分(約30ヘクタール)という広大な敷地には、宿泊施設、レストランやカフェ、ショップのほか牧場、遊具、図書館、アート、クリエイティブパークが点在しています。2019年11月のオープン以降、「育てる・作る・食べる・循環する」といったコンセプトを軸に、太陽を浴びた土を耕し、畑でできた野菜などを使った食事が提供されています。
排水は微生物や植物の力を借りたバイオジオフィルターで浄化され、場内の活動で出たごみや生き物の排泄物は堆肥となります。その中では人も自然の循環の一部と捉えています。またアートはミクロの世界から宇宙まで感じさせながら意思と意匠によって循環を讃えているのだそうです。
クルックフィールズで遊ぼう
大空の下で夢中になって遊びたいプレイパーク
マザーポンドと名付けられた池の周辺は、ワイルドフォレスト(野生の森)が広がり、なだらかな丘陵地帯を活かして造られた散策コース。周辺には、子供たちが大好きなすべり台やジャングルジム、ボルダリングなどが設置されています。
他にも巨大なブランコや、遊具、アメリカのスクールバスなどが置いてあり、誰でも自由に遊ぶことができます。子供はもちろん、大人もいつしか童心にかえって遊んでしまいます。
ちょっとした橋の足元に目をやると、こんなところにまで遊び心が感じられてワクワクが止まりません。土日祝日のみの限定となりますが、ふれあいパークでは、元気に走り回る動物たちとふれあうこともできます。
自然の中でアートとふれあう
森の小道に土手や芝生、坂道や小川を超えて散策がたのしめるフィールド内。道を歩いていると突然現れる巨大な鏡にびっくりしたり、これはなんだろうと恐る恐る近づいたり。ここでは、普通のお散歩もワクワクがいっぱいです。
出典:kurkkufields.jp写真提供:KURKKU FIELDS 草間彌生《新たなる空間への道標》 鋳造アルミニウム/2016年
「ミラールーム」の愛称で親しまれている草間彌生作の「無限の鏡の間 ー心の中の幻」は、世界各所に大小様々で展示されていますが、屋外に設置されているのは世界ではクルックフィールズだけという貴重な作品です。他にも、これぞ草間作品ともいえるべき水玉模様の彫刻や、カミーユ・アンロ作のブロンズ像などたくさんのアートに出会えます。
出典:kurkkufields.jp写真提供:KURKKU FIELDS 増田セバスチャン《ぽっかりあいた穴の秘密》 ミクストメディア/2019・2020
増田セバスチャン作の「ぽっかりあいた穴の秘密」は、隠れ家のように谷間にひょっこり現れます。一見無造作に組まれた木組みのティピーのようですが、穴の中に入るとキラキラで埋め尽くされた不思議で楽しい世界です。
図書館で知をたくわえる
出典:kurkkufields.jp写真提供:KURKKU FIELDS
出典:kurkkufields.jp写真提供:KURKKU FIELDS
2023年にオープンした地中図書館。その名の通り、洞窟のように地中に横たわる図書館で建築家の中村拓志さんが建築しています。地中の中でありながら、太陽を感じる天窓があり、外界を感じながら知を蓄え自分を見つめなおす場所。図書館利用はメンバー登録者になり事前予約が必要でしたが、現在は当日枠も設けられているようです。
クルックフィールズで食べよう
MILKSTAND(ミルクスタンド)
パーク内には、酪農場があり、そのスタッフがフィールド内でミルクスタンドを運営しているのです。搾りたての新鮮なミルクを使い季節に合わせてソフトクリーム(¥480)やチーズなどが提供されています。この日は、水牛のヨーグルトなど珍しいものもありました。
DINING(ダイニング)
メインとなるダイニングでは、クルックフィールズで生産された卵や野菜、ハーブなどを使用したピザや猪のキーマカレー(¥1,380)などのほか、平飼いのとれたて卵を使用した玉子かけご飯(¥550)もメニューに並びます。ランチ時は大人気なので、お早めに。
CHARCUTERIE(シャルキュトリー)
シャルキュトリーとは、ソーセージやハムなどの食肉加工品のことです。シャルキュティエのシェフが、木更津市と共同で運営する食肉処理場「オーガニックブリッジ」で猪や鹿の解体処理を行うことからはじまり、加工、販売までを場内で手がけています。
この日頂いたのが、大人気の猪バーガー。グリルされたオーガニックの根菜と無添加の猪肉パテに、自家製甘味噌ダレが絡んだバーガーは、今まで食べたジビエの中でダントツの美味しさでした。ジビエ特有の臭みなど全くなく、柔らかくジューシーで噛みしめるほどに広がる滋味深い味わいは、今思い出してもよだれが出そうなほどです。
クルックフィールズに泊まっちゃう?
フィールズ内には宿泊施設が2か所あります。高台にたつ宿泊施設COCOON(コクーン)と、平地にたつTINY HOUSE VILLAGE(タイニーハウスビレッジ)です。コクーンには客室の他、キッチンラウンジやレストラン、フィンランドサウナが併設され、ちょっとラグジュアリーな滞在が楽しめそうな空間。
タイニーハウスビレッジは、バーカウンターを備えたリビングスペースやBBQテラスなどが併設されたカジュアルな雰囲気の宿泊施設。この宿泊施設が西部劇に出てきそうな幌馬車のような形状なのです。なんだか楽しそうですよね。
ショッピングも楽しい
出典:kurkkufields.jp写真提供:KURKKU FIELDS
ふわっふわのシフォンケーキが購入できるCHIFFON(シフォン)に、小麦の香り高いパンが購入できるLANCA(ランカ)、そしてインフォメーションにも近く入場料金なしでも買い物を楽しめるMARKET(マーケット)と、すでにご紹介しているシャルキュトリーやミルクスタンドでもそれぞれのお勧め品が購入できます。シフォンの看板メニューでもあるシフォンケーキは、フィールズ内で搾乳された牛のミルクと、平飼いで毎日元気に走り回っている養鶏場のとれたて卵で作られています。ふわふわで軽くて、ホールで一気に食べられそうな美味しさです。
ランカのパンはハード系、スィーツ系、お惣菜系と種類豊富でどれにしようか迷ってしまうラインナップ。どのパンもしっかり小麦の味が感じられるものでした。購入してから店内で頂くこともできます。
さいごに
いかがでしたか?魅力満載のクルックフィールズは、最低限のルールを守りながら、訪れた人が心も体も開放して、自然と一体になり自由に遊べる場所です。その楽しさはあなたの想像力しだい。もちろん、何もせずにのんびりアートを楽しみながらお散歩するだけでも良いし、美味しいものを食べたり買い物を楽しんだりするだけでも良いのです。筆者が訪れたのは冬でしたが、さすが房総、穏やかな気候で楽しく過ごせました。春以降なら芝生も青々とした素敵な景色が広がることでしょう。また、随時フィールドツアーや季節のイベントなども開催されています。
本記事の写真・投稿内容は2023年2月当時のものですので、最新情報は公式サイトをご覧ください。

- クルックフィールズ
- 木更津市 / 体験・アクティビティ / 子供が喜ぶ
- 住所:千葉県木更津市矢那2503地図で見る
- Web:https://kurkkufields.jp/