アイヌ語で神の湖(カムイトー)と呼ばれる摩周湖(ましゅうこ)。そんな摩周湖からの地下水が湧き出てできたのが「神の子池」です。深い森に囲まれながら、エメラルドブルーの水がこんこんと湧き続けます。この記事では、神の子池の朝の様子、見学所要時間、アクセス、道路の状態(写真付き)、注意したいアブのことをご紹介しています。
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神の子池とは?
「神の子池(かみのこいけ)」とは、北海道の東部に位置する清里町(きよさとちょう)内にあるスポットです。2017年には神の子池地域が「阿寒摩周国立公園」に編入されました。
神の子池は、摩周湖(ましゅうこ)の伏流水でできた小さな池です。周囲220メートル、水深は5メートルと大きくはありませんが、水温は年間を通して8度と安定しており、夏は涼しく冬は凍らないそうです。
池はエメラルドブルー色をしており、1日12,000トンも地下水が湧き出ているのだとか。池の中には倒木が腐らずに横たわっており、その風景が珍しく、人気を集めています。池は歩きやすいようにボードウォークが整備されています。
- 神の子池
- 清里町(斜里郡) / 自然・景勝地 / パワースポット / ツーリング / インスタ映え / 観光名所
- 住所:北海道斜里郡清里町地図で見る
- 電話:0152 - 25 - 4111(きよさと観光協会)
- Web:http://www.kiyosatokankou.com/kaminokoike.html
- 摩周湖
- 弟子屈町(川上郡) / 自然・景勝地 / 観光名所 / ツーリング / 湖
- 住所:北海道川上郡弟子屈町地図で見る
- Web:https://www.masyuko.or.jp/introduce/mashu/
朝の時間帯はどんな様子?
人気の神の子池ですが、一体どの時間帯に訪問するのがいいのでしょうか?せっかく行くなら、池が綺麗に見える時間帯を知っておきたいですよね。そこで、ここでは筆者が訪問した「朝7~8時」の時間帯の様子をご紹介していきます。訪問時期は7月末でした。
神の子池駐車場に到着すると、そこから徒歩すぐで池の周辺に到着します。まずはボードウォークを歩いて奥を目指しましょう。この時すでに池の一部に朝日が当たっています。太陽がまだ届いていない場所については、鬱蒼とした森といった雰囲気です。
程なくして「神の子池」と記載された看板が見えてきます。看板側から見ると、ちょうど奥の方に日光が当たっていて、手前側はまだといった様子です。見る角度によってはまだ暗いかな?と感じるところもあります。
看板を通り過ぎしばらくボードウォークに沿って歩くと、看板とちょうど反対側から池を眺めることができます。こちら側からは、ザ・神の子池といった風景を見ることができます。青く神秘的な空間ですね。ただ、完全に日光が当たっているわけでは無いので、人によっては暗く感じるかもしれません。
写真撮影を楽しみたい方は、望遠レンズを持参するのがおすすめです。望遠レンズがあれば、青く光っている部分だけを切り取って撮影することも可能かと思います。
朝早くに訪問するメリットもありました。池の表面を霧が漂い神秘的な様子を見られたことです。筆者が訪問した際には、朝日の光と霧がマッチして、いかにも秘境といった風景を眺められました。
全体的なアドバイスとしては、朝7~8時の時間帯(7月末時点)だと、池の青さは場所によってはまだ暗いかな?と感じることがあるけれど、それでも十分池の美しさを堪能することができるため問題ないということです。タイミングがあえば、朝日と霧のコラボを見ることもできるでしょう。
見学所要時間
見学所要時間は、30分程度もあれば十分かと思います。筆者はじっくりゆっくり見て40分かかりました。駐車場から池までも徒歩すぐにてアクセス可能のため、それを含めても上記の時間があれば間に合うでしょう。
余談ですが、筆者は神の子池に住むという魚・オショロコマを見つけるのに必死になり、時間がかかってしまいました。オショロコマとは北海道にのみ生息するサケ科の魚で、絶滅危惧種にも指定されています。
アクセス・道路の状態(写真付き)
神の子池は、摩周湖(ましゅうこ)の伏流水でできた池ということからも分かるように、摩周湖の近隣に位置しています。特に「裏摩周展望台」からは車で約15分にてアクセス可能です。せっかくなので、裏摩周展望台(4~11月のみ)と合わせて訪問してもいいですね。
グーグルマップで「神の子池」と検索すると、問題なくヒットします。基本的にはその通りに訪問します。弟子屈町(てしかがちょう)と斜里町(しゃりちょう)を結ぶ一般道「北海道道1115号摩周湖斜里線」沿いから脇道に入ります。
脇道に入る際、看板「神の子池風景林・清里町」が出ていますので参考にしてみて下さい。そこからは舗装されていない道路へと入ります。駐車場までは一本道で、10分弱の道のりです。
舗装されていないことから悪路と言われることもあるそうですが、一般的な砂利道と考えてもらえれば大丈夫です。確かに道路周辺の草木は砂利からわきたつ砂埃で白っぽく汚れていますし、舗装されている道路に比べれば運転しにくいですが、そこまで激しいデコボコ道というほどではないかと思います。
冬場は5月くらいまで雪が残ることもあるそうですので、訪問シーズンにはご注意ください。また、近隣の道路はいつ野生のシカと遭遇するか分かりません。安全運転を心がけましょう。筆者も何度か道路で野生のシカを見かけました。
- 裏摩周展望台
- 清里町(斜里郡) / 展望・景観 / 展望台
- 住所:北海道斜里郡清里町清泉地図で見る
- 電話:0152-25-3601
- Web:https://www.town.kiyosato.hokkaido.jp/kankou/spot/...
注意したいアブのこと
神の子池周辺にはアブが大量にいます。アブは、熱を持っていてかつ二酸化炭素を排出する車を、動物だと勘違いして襲ってくるそうです。散策中はそうでもありませんでしたが、駐車場に停めた車には大量のアブが寄ってきたので、乗り降りの際はご注意ください。
対策としては、肌の露出が大きい服装を避ける、色の濃い服装を避ける、ことをおすすめします。
この記事を書いたトラベルライターから一言
摩周湖について非常に興味深いなと感じたのは、湖に流れ込む川や流れ出る川がないことです。それでも水位が変わらないのは、摩周湖の周辺で、神の子池のように伏流水が湧いている場所が多数あるからなのだそうです。たしかに神の子池から車をしばらく走らせた場所に、湧き水が汲めるスポットがありました。水は冷たく美味しかったです。こんなふうに、湖をきっかけにいろいろなものが繋がっていると思うと、地球って面白いなと思います。(Sosyu Kikuchi)