人気のカフェやレストランが沢山あるチャイナタウンの鬼仔巷(Kwai Chai Hong)エリア。朝食の定番メニュー「カヤトースト」が美味しい「何九海南茶店」と、王道ニョニャ料理を楽しめる「オールドチャイナカフェ」の2店舗をご紹介します。
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【1】何九海南茶店(Ho Kow Hainan Kopitiam)
60年以上の歴史を持つ老舗コピティアム「何九海南茶店」。名物のカヤトーストや、マレー料理などのローカルフードを楽しめるお店です。コピティアム(kopitiam) とは、主にマレーシアやシンガポールなどで、コーヒーや伝統的な朝食を提供するお店のことです。
地元民の憩いの人気店なだけあって、朝7:30の開店直後には1F席も2F席も埋まってしまうほどの人気ぶり。筆者は日曜日の9:00にお店に着いたのですが、すでに35〜40分待ちの状態で店頭で待機することに。
携帯電話で整理券のバーコードを読み込むと、店頭で待たなくても自分の順番を確認できるので、お店の裏手にある壁画アートの「鬼仔巷」を見に行っても良いかもしれません。
待っている間には、店頭に置かれているメニューをチェックし、オーダー表に希望のメニュー番号を記入。メニューは新聞風デザインが可愛いだけではなく、写真付きなのでわかりやすくオーダーしやすいのが嬉しいです。(オーダー表は席に着いたらスタッフさんに渡してくださいね。)
Butter & Kaya Toast(バター入りカヤトースト)
マレーシアの朝食の定番といえば、ココナッツミルクに卵や砂糖を加えて作るカヤジャムをトーストにサンドしたカヤトースト。バター入りやマーガリン入りのものもあり、シングル(トースト2枚分)かダブル(トースト4枚分)を選べます。
筆者はバター&カヤトーストをオーダー。カヤジャムを食べるのが初めてだったので、ダブル(パン4枚分)ではなくシングル(パン2枚分)でオーダーしたのですが、食べてみてその美味しさにビックリ。
カヤジャムの甘さは思ったより控えめで、バニラのようなキャラメルのような風味もあり、まろやかで軽くてすごく食べやすいんです。ダブルでもペロッと食べれてしまったかも?!と思えるほど。カヤトーストは、卵にディップして食べるのが定番ということで、半熟卵が乗ったカレーソース付きパンを一緒にオーダーしている人もちらほら。
カヤジャムやトーストのパンは、店内でも販売していますが、カヤジャムは賞味期限が10日間くらいなので、帰国直前に買った方が良さそうです。
Half Boiled Egg Curry Banjir Toast(カレーソース付きパンと半熟卵)
カレーソースと半熟卵がかけられたトーストは、カレーがマイルドで、フレンチトーストのカレーバージョンのような感じです。カヤトーストに比べるとややインパクトに欠けますが、朝食にコーヒーと合わせて食べるにはこのマイルドさが良いのかも。
Signature Yamcake(ヤムケーキ)
マレーシア人が大好きなヤム芋でできた甘くないモチモチ食感のケーキ。生地には干しエビが混ざっていて、トッピングの揚げネギが良いアクセントになっています。そのまま食べても美味しいですが、辛いチリソースと、エビのサンバルソースを付けて食べると味変もできて更に美味しいですよ。
Kopi(コーヒー)
マレーシアのコーヒー「Copi」は、日本で飲むコーヒーよりも濃厚で香りも違います。ちょっと粉っぽい気もしますが、慣れてくると美味しく感じます。筆者はレギュラーサイズのコンデンスミルクとエバミルク入りのホットコーヒーをオーダーしましたが、コピティアムでは、コーヒーの種類が下記のように数種類あるので好みのものをお選びください。
Kopi:コンデンスミルクとエバミルク入りのコーヒー
Kopi C:エバミルクと砂糖入りコーヒー
Kopi O:砂糖入りのコーヒー
※Kopi(コピ)というのは、マレー語から来ているそうです。
Teh(紅茶)
レギュラーサイズのコンデンスミルクとエバミルク入りのホットティー「Teh」はミルク感が強めのミルクティー。砂糖は入っていないですが、コンデンスミルクの甘さもありちょうど良い感じです。紅茶もコーヒー同様に種類があります。
Teh:コンデンスミルクとエバミルク(無糖練乳)入りの紅茶
Teh C:エバミルク(無糖練乳)と砂糖入り紅茶
Teh O:砂糖入りの紅茶
※Tehは中国語から来ているそうです。
温かい飲み物は、KopiやTeh以外に、「Cham(チャム)」と呼ばれる、コーヒーと紅茶のブレンドにコンデンスミルクとエバミルクを加えたものもあり、マレーシア人が大好きな「Milo(ミロ)」もあります。
Honey Lemon(ハニーレモン)
マレーシアのジュースはすごく甘いものが多いのですが、このハニーレモンジュースは甘さ控えめで、疲れている時や熱中症対策に飲みたいドリンクです。
- 何九海南茶店
- クアラルンプール / カフェ・喫茶店 / 朝ごはん・モーニング / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:K 1, Jalan Balai Polis, City Centre, 50000 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur, Malaysia地図で見る
- Web:https://www.facebook.com/HoKowHainamKopitiam/
【2】オールドチャイナカフェ(Old China Cafe)
チャイナタウンにある歴史あるカフェレストラン「オールドチャイナカフェ」。「何九海南茶店」の数件隣にあるお店で、ガイドブックにも載っている有名店です。
店内はかなり暗めで、アンティークな家具が置かれたノスタルジックな雰囲気の中、王道のニョニャ料理を楽しめます。ニョニャ料理とは、中国料理をベースにスパイスの効いたマレー料理がミックスし、ババ(中国人男性)とニョニャ(マレー系女性)との混血の子孫が受け継いできた家庭料理のことです。
何九海南茶店と比べるとお値段は高めですが、待ち時間がなく、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しみたい方には良いお店だと思います。店内の様子は、WEBサイトのギャラリーに掲載されている写真より、ディスプレイや調度品が少なくなり、ちょっと寂しい印象です。
メニューには、前菜のパイ・ティやメインディッシュのナシレマやラクサ、デザートのボボチャチャなどのニョニャ料理定番が揃っています。
Pie Tee(パイ・ティ)
ニョニャ料理の定番「パイ・ティ」は、小麦粉を揚げた帽子型のカップに、味のついた大根のようなクズイモや椎茸、卵焼きなどの具を詰めて、チリソースをかけて食べる前菜。別名「トップハット」とも呼ばれている見た目も可愛い料理です。
カップがパリパリなので食べ応えがあり、一口で食べたくなりますが、大きすぎて一口では食べれません。手で食べるので、手を拭くウェットシートは持参していた方が良いです。
Nyonya Laksa(ニョニャ・ラクサ)
エビの出汁とスパイスがきいたココナッツ味のスープは、汗が止まらない辛さなのに、ずっと飲み続けていられるクリーミーな絶品スープ。麺は太めでツルッとしていて、もやしがたっぷりなのでヘルシーで、癖になる美味しさです。
Precious Nasi Lemak(プレシャス・ナシレマ)
ココナッツミルクとバタフライピーで炊いた青いご飯のまわりに、彩り豊かなおかずが盛り付けられたワンプレート料理。カレーや小魚のフライとピーナッツ、エビのサンバルソースなどをご飯と混ぜていただきます。健康に良さそうな、栄養バランスが取れたマレーシアの国民食です。
Sour Plum Juice(サワープラムジュース)
サワープラムジュースは、黒い梅干しの入った甘さ控えめで懐かしい感じのするジュース。梅干しと言ってもそんなに酸っぱくないので、疲れている時に体に良さそうなジュースです。
コーヒーは、バターとココアと一緒にローストした「Traditional Malacca Blend」というコーヒーを飲みたかったのですが、残念ながら売り切れだったのでアイスコーヒーをオーダー。ミルクたっぷりの甘いアイスコーヒーです。
前菜やメインの料理はどれもボリュームが結構あり、デザートを食べるほどの余裕はありませんでしたが、2,000円ちょっとでこんなにお腹が満たされるなんて、マレーシアは物価が安いのでお得に感じます。
- オールドチャイナ・カフェ
- クアラルンプール / カフェ・喫茶店 / アジア料理 / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:11, Jalan Balai Polis, 50000 Kuala Lumpur.地図で見る
- 電話:+603-2072 5915
- Web:http://www.oldchina.com.my/cafe.html
この記事を書いたトラベルライターから一言
今回ご紹介した2店舗があるエリアには、飲茶の美味しい「Bunn Choon」や、フュージョン料理が楽しめる「Maraya Garden」、旧郵便局をリノベしたカフェ「Kafei Dian」など魅力的なお店が色々あるので、何軒かハシゴしても良さそうです。何九海南茶店の裏手にある「鬼仔巷」でウォールアートを楽しむのもお忘れなく♪ (bluemoon)
※レートは2024年1月現在、RM(マレーシアリンギット)は1RM=31円で計算しています。