列車で、車で、カヌーで。北海道・釧路湿原をめぐる静かな旅のススメ

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• 列車で訪ねる釧路湿原
•    細岡展望台
• 車・バイク・自転車で訪れる釧路湿原
•    コッタロ湿原展望台
•    夢ヶ丘展望台
• カヌーで訪れる釧路湿原
•    カナディアンカヌー
• おわりに

列車で訪ねる釧路湿原

• 写真：トラベルライター

釧路駅から網走へ走るJR釧網本線は、釧路湿原のなかを線路が通っているので、車窓から湿原を堪能することができます。とくに景色が良いのは塘路～茅沼の間。そして、時間に余裕がある方にはぜひ途中下車して訪れてほしいところがあります。

細岡展望台

• 写真：トラベルライター

釧路湿原で一番人気の展望台。人気の秘訣は、釧路湿原を一望できるそのダイナミックな景観にあります。蛇行する釧路川、そして遠くは阿寒の山々までも見渡せる、釧路湿原らしさを最も感じられる展望台です。

JR釧路湿原駅から徒歩5分というアクセスの良さも◎途中下車して次の列車の時間まで、広い釧路湿原を堪能してみてください。夕日の名所としても有名です。

展望台にはビジターズラウンジがあり、お土産や軽食をいただくことができます。駐車場完備。

• 写真：トラベルライター

車・バイク・自転車で訪れる釧路湿原

列車の駅から徒歩でアクセスするには遠いですが、細岡展望台以外にも釧路湿原には見どころがあります。自転車は塘路の駅舎の中にある喫茶店ノロッコ＆8001もしくは達古武オートキャンプ場でレンタルすることができます。

コッタロ湿原展望台

• 写真：トラベルライター

コッタロ川を近くに見ることができます。北海道道1060沿いに展望台へ続く階段があり、階段の入り口から徒歩5分で展望台へ到着します。お手洗い、駐車場はありますがレストハウスはありません。塘路駅からコッタロ展望台へ向かう道には一部ダート（砂利道）を含みます。

夢ヶ丘展望台

• 写真：トラベルライター

湿原を走るJR釧網本線と釧路川が見られる展望台。とてもいい景色なのに、入り口となる達古武オートキャンプ場から片道徒歩40分と距離があるせいか、訪れる人が少ない穴場のスポットです。

釧路湿原は静かな場所なので、列車の姿が見える前から線路を走る列車の音が聞こえてきます。列車の音が聞こえてきたら注意して列車がやってくるのを待ちましょう。遊歩道はきれいに整備をされているので、ハイキングが好きな方には本当におすすめです。

• 写真：トラベルライター

達古武オートキャンプ場は、達古武湖のほとりにあります。レストハウスや、休憩できるテーブルとイスがあります。いつまでものんびりしたくなる気持ちのいいところです。

• 写真：トラベルライター

カヌーで訪れる釧路湿原

• 写真：トラベルライター早朝、朝焼けの時間にカヌーは出発。

筆者が一番おすすめしたいのが、川から見る釧路湿原です。展望台から見る大きくて雄大な釧路湿原を堪能してみて、もっと釧路湿原のなかに入り込んでみたいという方には、カヌーに乗って川から湿原を訪れることをおすすめします。

カヌーは、筆者が今まで乗った乗り物のなかで一番静かな乗り物でした。とうとうと流れる川をゆったり静かに進みながら、生き物の気配を濃厚に感じることができます。

カナディアンカヌー

釧路湿原のカヌーツアーには、必ず船に1人ガイドさんが付いてくれます。水しぶきを上げながら賑やかに体験するアクティヴなものではなくて、オールをゆっくりと漕ぎながら静かな時間を過ごすツアーです。

釧路市、塘路、標茶、鶴居村の宿泊施設では宿主さんがカヌーガイドを務めているところがあります。宿泊施設で申し込みをするのも良いですし、ガイドツアーを開催しているツアー会社に申し込みをするのも良いです。

• 写真：トラベルライター

筆者がお願いしたのは塘路駅のファミリーカヌーとうろさんのコッタロ～塘路湖ツアーです。乗り合いではなく、1人でもツアーを開催してくれるので、ガイドさんと一対一で静かに川巡りをすることができます。

• 写真：トラベルライターコッタロ川

• 写真：トラベルライター早朝の塘路湖

道中ではエゾシカのほかに、カワセミ、そして特別天然記念物であるタンチョウを見ることができました。「カヌーは早朝か夕暮れ時が一番良いですよ。静かで、動物にも出会いやすいです。」ということでした。

おわりに

釧路湿原の一番の魅力は、その「静けさ」にあると思います。

広大な緑色の湿原、遠くには青く阿寒の山々が見え、そこを釧路川が悠々と蛇行しながら流れています。ときおりタンチョウの声が響き、エゾシカが群れて岸辺を歩いています。姿は見えないけれど遠くを走る列車の音がガタンゴトンと聞こえてきます。

日本では珍しい、護岸工事がされていない自然のままの形を保った釧路川を見て、川は本来、蛇行しながら姿を変えていくものであることを実感しました。釧路川は今も少しずつ形を変えながら静かにとうとうと流れています。釧路湿原をめぐる静かな川の旅、ぜひ一度体感してみてください。