東京都渋谷区にある明治神宮は、明治天皇と昭憲皇太后を祀る神社です。都心のパワースポットとして有名ですが、2020年は創建100周年ということもあり、参拝以外にも見どころがたくさん!社殿や御苑など歴史を味わう楽しみ方はもちろん、アートやカフェも楽しめます。今回は、改めて訪れたい神宮の杜についてご紹介。
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明治神宮・神宮の杜(もり)とは?
明治天皇とその奥様の昭憲皇太后を祀る明治神宮は、「神宮の杜(もり)」と呼ばれる広大な常磐の森に囲まれています。なんとこちらは全て人工の森。1912年に明治天皇が崩御(ほうぎょ)したのち、皇室の所有地だった代々木が、明治神宮の建設場所として選ばれました。当時は荒地だったところに、造園や都市工学のプロが集まって広大な人工の森をつくったのです。
50年後、100年後の姿を考えて樹齢ごとに樹が配置され、長い時間をかけて変化しながら現在の最終形になったのだそうです。そんな神宮の杜は、ずっと昔からあったかのような美しい森で、敷地内を散歩するだけでも心癒される、都心の神聖なオアシスと言えます。
【1】参道
本殿に通じる参道は南参道、北参道、西参道の3つがあり、それぞれ原宿駅、代々木駅、参宮橋駅が最寄りになっています。ちなみに明治神宮には8基の鳥居がありますが、鳥居をくぐることは神聖な場に入ることを意味するので、一礼をしてくぐるのがお参りの礼儀です。駅から徒歩スグで神域に入るというのもなかなか貴重ではないでしょうか。
日本一の大鳥居と称される第二鳥居は、北参道と南参道が合流する位置にあり、木造では日本一の大きさです。第二鳥居を過ぎて少し行くと、見えてくるのが南玉垣鳥居(第三鳥居)!ここから先が社殿エリアです。
【2】明治神宮社殿
本殿などの建物が連なる社殿エリアには、東西南の3つの門から入ることができます。こちらでも一礼をして入ることを忘れずに。南側にある門は先ほど紹介した南玉垣鳥居ですが、3つの門ともそれぞれ趣が異なるのも見どころです。自然の中にある建物の美しさを感じられます。
社殿エリアには皇室の紋章である菊と桐の文様があちこちにあり、ディティールの美しさにも注目です。桐は現在は政府の紋章となっていますが、元は天皇が使っていたもので、社殿エリアでもごく一部にあしらわれているのを確認できます。
2本の御神木が、まるで1本の木のように寄り添って立つ夫婦楠は、御夫婦仲の良かった明治天皇夫妻にあやかり、縁結びや夫婦円満のご利益があるとされています。パワースポットの多い明治神宮。まずはしっかりこちらの社殿でお参りしましょう。
【3】明治神宮御苑
明治神宮に隣接する庭園で、菖蒲やツツジを中心に様々な木々・花々が植えられています。なんといっても見どころは、昭憲皇太后の休息所だった郭雲邸(かくうんてい)と、そこから見える御苑中心部の景色。庭を眺めながら心穏やかに過ごす時間……など、想像が広がります。
パワースポットとして有名な清正井(きよまさのいど)もこの御苑内にあります。都心では珍しい湧水の井戸で、透明度が高いのが印象的です。菖蒲田もここからつながっています。右上写真で真ん中あたりの細くワサワサしているのが菖蒲です。シーズンにも訪れたいですね!
御苑へは、第二鳥居の近くにある東門が入口となっています。花の見頃の時期に訪れるのがベストですが、他の時期にお散歩するのももちろん楽しく、見応えのある素敵な御苑です。
【4】杜に佇むアート作品
2020年は明治神宮創建100周年を迎えることから、様々な催しが行われています。そのひとつが野外彫刻展「天空海闊(てんくうかいかつ)」。4人の著名な作家が森の中に作品を展示しています(2020年12月まで開催)。
作家それぞれが何度も明治神宮に足を運び、歴史を理解した上で敬意を持って制作したというだけあって、作品の世界観と神聖なフィールドが深く融合しています。神宮の杜で野外彫刻展が行われるのは初めてのことで、新しい試みにチャレンジしているのがうかがえます。
作品によってはかなり見つけにくい場所にあるのですが、それだけ自然の中に溶け込んでいて、とても魅力的です。100周年という記念の2020年にだけ見ることができる、杜の中のアートを探してみてはいかがでしょうか。
- 天空海闊の詳細はこちら
【5】明治神宮ミュージアム
建築家の隈研吾氏が設計した現代的な建物で、神宮の杜に溶け込むようなデザインが見どころ。常設展では明治神宮の歴史や、明治天皇が公務に使用していた貴重な品などが展示されています。
肖像画嫌いの明治天皇を「隠し撮り」ならぬ「隠しデッサン」した超貴重な作品もあり、歴史博物館のようなものと思って侮ることなかれ、こちらのミュージアムは必見です!
また企画展として、先に紹介した「天空海闊(てんくうかいかつ)」同様に、100周年を記念した展示「紫幹翠葉(しすいかんよう)」が開催されています。こちらでは40人の作家が屏風や掛け軸といった日本古来の様式でそれぞれの作品を表現しています(2020年9月末まで開催)。南参道沿いにあり、お食事処も近くにあるので、参拝と合わせて楽しむのにぴったりです。
- 紫幹翠葉の詳細はこちら
- 明治神宮ミュージアム
- 原宿・表参道・青山 / 博物館
- 住所:東京都渋谷区代々木神園町1-1,明治神宮ミュージアム地図で見る
- 電話:03‐3379‐5875
- Web:https://www.meijijingu.or.jp/museum/
【6】カフェ 杜のテラス
原宿口の入口にあるカフェで、夏は和のソフトクリームが種類豊富です。オープンデッキもあり、参道の雰囲気を感じながらひと休みできます。
いちおしドリンクは、明治の山茶。1200年前の中国で行われていた製法で栽培しているお茶で、現在日本では一部の地域でしか扱われていないんだそう。レアな古代農法製のほうじ番茶がいただけます。写真はラテですが、これだけクリームがのっているのにお茶の味が濃厚!もちろん通常の熱いお茶もあります。
緑のおかげで暑い時期はほんの少し涼しく過ごせる、アクセス抜群のカフェでの休憩はいかが?
- CAFE 杜のテラス
- 原宿・表参道・青山 / カフェ・喫茶店
- 住所:東京都渋谷区代々木神園町1-1, CAFE 杜のテラス地図で見る
- 電話:03-3379-9222(代表)
- Web:https://www.meijikinenkan.gr.jp/forestterrace/faci...
まとめ
歴史や文化をじっくり楽しめることに加え、建物の美しさや広大な森が生み出す神聖な雰囲気など、明治神宮の杜という場所ならではの魅力がたくさんあります。改めて、明治神宮を訪れてみてはいかがでしょうか?
- 明治神宮
- 原宿・表参道・青山 / 神社 / パワースポット
- 住所:東京都渋谷区代々木神園町1-1地図で見る
- 電話:03-3379-5511
- Web:http://www.meijijingu.or.jp/