1948年5月14日に建国/独立したイスラエル。建国記念日/独立記念日はヨムアツマウートと呼ばれ、国内最大級のイベントとなります。ビーチ上空を戦闘機が舞い、夜はお祭り騒ぎとなるテルアビブの様子を紹介します!(記事の様子は2018年の建国70周年)
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イスラエル建国記念日とは
イスラエル建国記念日とはイスラエルの建国(※)を祝う日の事です。「独立記念日(Independence Day)」や「ヨム・ハ・アツマウート(Yom Ha'atzmaut)」などと呼ばれます。
※イスラエルの建国は、西暦1948年5月14日(ユダヤ暦5708年イヤール5日)、イスラエル初代首相のダヴィド・ベン=グリオンによって宣言されました。
お祭り中によく見かけるダヴィド・ベン=グリオンについて
- 出典:ja.wikipedia.orgイスラエル初代首相、ダヴィド・ベン=グリオン
ダヴィド・ベン=グリオン(David Ben-Gurion)は、ロシア帝国(現在のポーランド・プロニスク)出身の政治家です。イスラエル最大の国際空港「ベン・グリオン国際空港」の名前にもなっています。
70周年を祝う2018年のイスラエル建国記念日には、看板などのデザインにも採用されていました。
開催日に注意
イスラエルの建国記念日はユダヤ暦を基準に祝うため、西暦の日程とズレが生じます。それに加え、安息日(ユダヤ教徒が働いてはいけない日)との折り合いも兼ねたりして開催日程が調整されるので、毎年開催日が変動します。
2019年:5月9日
2020年:4月29日
2021年:4月15日
昼間の様子:建国記念日当日のビーチ周辺
イスラエル建国記念日当日のテルアビブでは、ビーチ上空でイスラエル空軍による飛行ショーが開催されます。ビーチの中心部である「Ha-Knesset Square(クネセト広場)」周辺は特に混雑します。
イスラエル空軍の飛行ショー
正午を過ぎたあたりから、ビーチ上空でイスラエル空軍のF15戦闘機などによる飛行ショーが開催されます。想像を絶する音なので、遠くに見えても充分に迫力があります。
飛行機から隊員が海上にパラシュートで落下するパフォーマンスなども見られます。以下の飛行ショーの動画もご参考ください(音量注意)。
飛行ショー直後の移動には注意
飛行ショー直後のバス停は、とにかくどこも混んでいます。バスに乗れない人をしょっちゅう見かけたので、移動のタイミングには注意が必要かもしれません。
路上の様子
LGBTフレンドリーであることを示すレインボーフラッグと、イスラエル国旗の数々が路上を華やかに彩ります。アメリカの独立記念日の雰囲気にも似ています。
夜の様子:建国記念日前夜のロスチャイルド通り
テルアビブでも最も人気の「ロスチャイルド通り」は、建国記念日当日の夜と前夜にライトアップで盛り上がります。また建物の外壁には、プロジェクションマッピング(※)も映し出されます。
※プロジェクションマッピングとは、建物などに映像を映し出す技術のことです。
通りの雰囲気
通りは、歩くだけでも楽しくなるようなお祭りムードです。路上にはダヴィド・ベン=グリオンとテオドール・ヘルツルのコスプレをした人の姿も見受けられます。
余談:テオドール・ヘルツルについて
- 出典:en.wikipedia.orgテオドール・ヘルツル
テオドール・ヘルツル(Theodor Herzl)は、オーストリア帝国(現在のハンガリー・ブダペスト)出身の人物です。イスラエル建国の基礎となるシオニズム(※)運動を起こした人の1人であり、「イスラエル建国の父」などと称されます。
※シオニズムとは、パレスチナにユダヤ人の故郷を作ろうとする思想のことです。イスラエルはこの思想に基づいて建国されています。
- 出典:ja.wikipedia.org※左右人物写真の出典元は該当画像参照
ことイスラエル建国記念日に関しては、建国の父「テオドール・ヘルツル」と、先に紹介した初代首相「ダヴィド・ベン=グリオン」の2人をもってして「役者は揃った」という感じがあります。
とにかく国旗だらけ
建国記念日を祝うシーズン中は、写真の通り、街のいたるところにイスラエルの国旗が飾られています。国旗が飾られていない通りを見つけるのが困難なほどです。
国旗をまとう人々も
国旗をまとっているのは若い人が多い印象で、愛国心と言うよりはノリでやっているという印象です。日本のワールドカップみたいな雰囲気でしょうか。