那智勝浦町(東牟婁郡)

【和歌山】まるで光の中から降るシャワー!那智大滝の飛沫をあびる飛瀧神社と光ヶ峰遙拝石

取材・写真・文:

愛知在住

2021年3月31日更新

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写真:Takako

日本の三大名瀑の一つであり、日本一の落差をほこる那智の滝。この滝の発見には、不思議なチカラが働いていました。今回は、那智大滝をご神体とし、強すぎるパワースポットとして人気の熊野三山の一角・飛瀧神社(ひろうじんじゃ)でマイナスイオンをしっかりと浴び、あまり知られていないパワーチャージスポット、光ヶ峰遙拝所(ひかりがみねようはいじょ)でリフレッシュする旅をご紹介します。

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世界文化遺産、熊野古道にある名瀑・那智の大滝

那智の大滝は、熊野古道の一部にあります。熊野古道とは、熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)へ向かって進む、和歌山県を始め奈良県や三重県からつながっている熊野参詣道のことをいいます。2004年に世界文化遺産に登録され、現代になってもますます注目を集めているパワースポットです。

熊野三山は、奈良時代には修験者の修行の場としても知られていました。現生での安穏と来世良いところに生まれるようにと願い、白河天皇が1090年に熊野御幸を行って以降、幾世代もの天皇が何日もかけて通うようになりました。そんな行為を貴族もならい始め、多くの人々の崇敬を集める人気の神社となりました。

今でも御熊野(みくまの)= 熊野三山の人気は衰えず、季節を選ばず多くの人が詰めかけています。その中に、観光名所としても名を馳せる那智の大滝があります。

那智大滝をご神体とする「飛瀧神社」

那智大滝は日本三大名瀑の一つで、落差133m。一段の滝の中では日本一の落差を誇ります。勇壮で、清々しく、見入っているうちに巨大な人のようにも見えてくる“お滝”です。その那智大滝をご神体とするのが、今回ご紹介する飛瀧神社。参道口から階段を上って降りて、すぐ目の前に現れる滝は圧巻で誰もが目を奪われます。

  • 写真:Takako

滝に出会えた瞬間、駆けよって、まずはご挨拶をしたくなります。筆者が訪れた日は雨模様でしたが、滝口を見上げると、暗いはずの空はなぜか眩しくて、流れ出す滝はまるで光の中から生み出されるシャワーのようです。参道の両脇には巨木が茂っているので、雨の日はあたりは暗くなるはず。なのに参道はとても明るく、歓迎されている感が強く、嬉しくなりました。

社務所で300円の「お滝拝所舞台参入料」を支払うと、お守りをいただくことができます。そしていざ舞台へと向かう踊り場の脇に、延命長寿の水と言われるお滝の水をいただける場所があります。お守りをこちらの水に入れてあるのを見かけましたが、せっかくのお守りですから、お持ち帰りするのが良いと思います。

  • 写真:Takako

途中、大きな椙(すぎ)に見とれながら、お滝の舞台へと足を進めます。その途中で浴びることができるのが、なんとも素敵な飛沫!お滝の飛沫は、風向きとは関係なく清らかに降り注ぎます。心行くまで飛沫を堪能してもらいたいのですが、お滝の神様のご機嫌によってはピタッと止まる不思議な飛沫シャワーです。お滝の舞台では、神様と対面するつもりで心静かに飛沫を浴びたいですね!

境内最大のパワースポット、光ヶ峰遙拝石の不思議と熊野の神様

お滝の遥拝所まで降りていくと、滝と対面する東の方角に標高685.8mの光ヶ峰があります。光ヶ峰は熊野の神様が降臨したお山で、那智山熊野信仰の原点と言える場とされています。初代天皇である神武天皇が紀伊半島に進出する際、熊野灘から陸を見ていると光る山が見え、山を目印に進んでいくと那智の大滝を発見したという逸話が残ります。神宿って光るその山は「光ヶ峰」と名付けられました。

  • 写真:Takako

光ヶ峰の道はうっそうと茂った古道なのに、飛滝神社に続く鳥居をくぐった時から明るくて、参詣者の気持ちがどんどん軽くなり、明るく嬉しくなるような雰囲気が漂っています。熊野の神様は、陽気な方だとお見受けしました!

そんな気持ちで歩いていると、こんな場所を見つけました。「光ヶ峰遥拝石」とあります。気になってしばらく佇んでいると・・・なんと、遙拝石が光り輝いているではありませんか。飛籠神社の境内にある光ヶ峰遙拝石が光を宿した瞬間をとらえたのが下の右側の写真です。

  • 写真:Takako
  • 写真:Takako

”光ヶ峰の遙拝石”は、実際の光ヶ峰に参拝する代わりをする役割があります。那智の大滝を発見した神宿る峯の代わりをするわけですから、この遙拝石は「熊野神宿る」石なのです。ここは深い熊野の森の中で太陽が当たる場所ではなく、この日は雨でしたので、光が当たるということはないはずなのですが、肉眼でも神々しさを感じました。カメラでその光が入った瞬間をとらえています。

熊野信仰の原点に触れよう

神武天皇が見た光ヶ峰の輝きは光ヶ峰遙拝石のようなものだったのでしょうか。そう思うとワクワクします。光をさんさんと降り注いで下さっている、太古の昔から当地に宿る神々に感謝!まずは、熊野那智大社別宮 飛瀧神社のお滝の飛沫でマイナスイオンをたっぷり浴びて禊(みそぎ)をすませてください。そして、ぜひ光ヶ峰の遥拝石のところまで行ってみてください。熊野信仰の原点と言える遙拝石に触れると”原点のお力”をいただけるそうですよ。

飛瀧神社
那智勝浦町(東牟婁郡) / 神社 / パワースポット
住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山2地図で見る

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