旅先のスターバックスは現地っ子のリアルな息づかいを感じられる場所の一つです。最近は差別化をはかるために特徴的な店舗が増えていますが、台湾に行ったらぜひ訪れていただきたい、リノベ物件のスタバがあります。油化街の歴史的な建物を改装したレトロな雰囲気の中で、コーヒーを味わうことができます。
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迪化街とは
台湾の迪化街は布問屋や乾物店などのお買い物で有名なエリアですが、かつては台湾随一の商業地帯で、19世紀中頃には海運業を中心に栄えていました。お茶屋問屋や乾物問屋が今でも多く見られるのはその名残です。中には当時から続いている店舗もあります。
建物はバロック風やモダニズムといった建築様式が特徴です。貿易が盛んであった迪化街には、19世紀末頃から西洋建築の建物が建てられるようになりました。かつてオランダの統治を受けていたこともあり、建物はヨーロッパの影響を受け、商人たちの間では窓の形や柱などにバロック風の装飾が施された建築様式が流行しました。
モダニズム建築は、日本の統治時代多く見られたものです。直線をメインにしたシンプルなデザインが特色です。縦横のバランスが重視されて落ち着いた印象の建築となっています。
近年では老舗店舗をリノベーションたカフェや雑貨店も増え、台湾のおしゃれスポットとして進化しています。
歴史的な雰囲気のスターバックス
スターバックス保安店が入る赤レンガが特徴的な建物は、日本統治時代の1920年代に建てられました。当時、パイナップルの缶詰の輸出業で成功した商人の邸宅をリノベーションしたものです。そのため、よく見ると建物の外観にはパイナップルの装飾があるのです。ぜひ探してみてください。
店舗の構造
3階建ての建物の1階で注文をします。この時、注目していただきたいのがカウンター奥上に飾られているコーヒー豆。こちらは、この近辺で栄えてきたお茶屋さんを意識しているからなのです。老舗のお茶問屋などでは壁面にお茶の缶が飾られた内装をよく見かけます。
1階にも飲食スペースはありますが、ゆったり過ごせる2階席、3階席をおすすめします。ドリンクを受け取ったら一度外に出て、別の入り口から2階、3階へと上がっていきます。客席は全て合わせて約150席ほどあります。
元の建物を生かした開放的な高い天井や、スタバのロゴマークのセイレーンが描かれた窓から差し込む光が、つい長居したくなってしまう雰囲気を醸し出します。窓ガラスにロゴが描かれているのは建築基準上の理由で、看板を付けることができないということからですが、かえってお洒落になっているように感じます。
座席はゆとりある配置のソファーや椅子席があり、少人数で利用できる個室スペースもあります。観光客だけではなく、現地の台湾人も思いおもいにリラックスした時を過ごしています。
メニュー
こちらの店舗は、希少なコーヒー豆を取り扱う店舗「スターバックスリザーブ」の一つになっているので、上質なコーヒーを味わうことができます。その他にも台湾ならではの阿里山烏龍茶(180元・約630円)など、お茶もメニューに加わっています。
レジ横には、定番土産のパイナップルケーキもばら売りされているので、ドリンクのお供によさそうです。
台湾の限定マグカップやタンブラーも販売されていますよ。
おわりに
スターバックス保安店は、迪化街の乾物問屋街や縁結びで有名な霞海城隍廟から、徒歩15分程度の場所にあります。旅行者とわかると、店員さんがカップにメッセージを書いてくれるのもうれしい心づかいです。道中、様々な建築様式の建物を眺めながら歩くのも一味違った旅になると思います。観光のついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
- スターバックス保安店
- 台北 / カフェ・喫茶店 / インスタ映え
- 住所:台北市保安街11号地図で見る
- Web:https://www.starbucks.com.tw/stores/special/stores...