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醸造場の見学ツアーでもっと深く知る
醸造場は、土日祝、不定期で水曜も 見学ツアー を行っています。時間は約1時間、4種類のできたて生ビール試飲も含めて、3,500円(税込)です。
案内人は、なんと、社長の東さん!醸造場の中に入ると、サーマルタンクがびっしり! 筆者が参加したときは8名でしたが、8名も入るとギチギチな広さ。この小さい敷地で、たくさんのビール造りを行っているんだなぁ、と感心してしまいます。
見学ツアーでの解説は、あまり難しいことは話さず、初心者でもわかりやすいビール造りについてです。見学ツアー自体は20分〜30分ほどでしょうか。ツアー客から質問などがたくさん飛び出れば、もう少し長くなるかもしれません。社長が自ら案内してくださる経験はなかなかできないので、ここぞとばかりに、是非たくさん質問しちゃいましょう!
ツアーの後はたっぷり4種類の試飲タイム
見学ツアーが終わったら、ウッドデッキで、ツアー参加者の皆さんと、4種の生ビール試飲タイムです。4種類を一度に並べてくれるので、色の違い、味の違いが分かりやすく楽しめます。
見学ツアーに参加される方は、遠方からもたくさん。さまざまな土地から集まった皆さんとは、たった1時間の一期一会になるかもしれませんが、こうしてみんなと一緒におしゃべりしながら、ビールのことなどに話が盛り上がるひとときも、とても楽しいものです。
地元らしさが伝わる素材やネーミング
丹羽さんは、なんでもクラフトビールの材料にしちゃいます! これまでも地元の果物などを使ったりしていましたが、カマドブリュワリーで造るビールにも、面白い素材がいっぱい!
土岐川の鮎、山のシイタケ、山椒、神明神社の御神木の大杉、もみじの葉っぱのエキスなどなど、「え?!こんなものまで?」と思うのですが、それも地元愛からくるものなのですね。
そして、ネーミングにも地元愛が見受けられます。例えば、定番商品の「やっとかめエール」や「かんこうIPA」、「あんきーラガー」。
「やっとかめやなぁ!」は「久しぶりだね!」。「もっと、かんこう せんと。」は「もっと、工夫しないと」。「あんき にしとったらエエ。」は「気軽にしてたらいいよ。」 と紹介すると、なんとなくニュアンスが伝わるでしょうか。筆者も東濃出身なので、いつも祖父母がこの言葉を使いますが、地域外の方が聞くと、何を言ってるかわからないかもしれませんね(笑)。
また、「竜吟の滝IPA」。釜戸駅から歩いて20分くらいの所に 竜吟の滝 という観光名所があります。このあたり一帯は 竜吟峡 と呼ばれていて、大小7つの滝があるので、ハイキングコースとして人気。
釜戸駅から徒歩30分ほどのには 白狐温泉 という温泉地もあり、それにちなんで「白狐の泉ヴァイツェンボック」というビールもあります。
クライミングスポットも! ブルワリーの西の方に、ロッククライマーの聖地と呼ばれる「屏風岩」がある。そのクライマーの姿をラベルにした「KK(きっつぅ)IPA」。「きっつぅ」も方言で「キツイ(苦しい時に言う言葉)」。
このような感じで、地元愛の溢れるネーミングを見ると「これはなんだろう?何を意味してるんだろう?」と色々詮索したくなってしまい、それもまた楽しいのです。
最後に・・・
近年は、カマドブリュワリーのように、地域とともに生きる!を目標としたクラフトビールが増えています。と言うことは、地元愛に溢れ、地元がいかに盛り上がるかを考えるブルワリーが注目されている、と言うことでもあります。また、「旅先でそんなブルワリーに出逢いたい。」と思っている方も多いのではないでしょうか。
釜戸も昔は辺鄙な田舎で高齢化社会まっしぐらの村でした。でもカマドブリュワリーができて、人が通うようになり、ブリュワリーで働くために釜戸の空き家を購入して引っ越してくる人もいるそう。
こうやって、地域活性化にも貢献しているカマドブリュワリーは、今後も目を離せません。