那須烏山市

【栃木】烏山線でのんびりローカル線の旅はいかが?国内初の蓄電池駆動電車も登場!

取材・写真・文:

トラベルライター

2021年9月27日更新

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写真:トラベルライター

たまにはローカル線でのんびり列車の旅、と思った時には烏山線はいかがでしょうか。都内からは2時間かからずに乗りに行けるので、日帰りもできます。ローカル線の旅情を醸し出していた、ディーゼルカーの「キハ40」は、残念ながら2017年3月3日で引退してしまいましたが、その代わりに国内初の蓄電池駆動電車の「ACCUM(アキュム)」が走っています。そんな烏山線と、沿線の見どころを紹介していきましょう。

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烏山線の基礎知識

  • 写真:トラベルライター残念ながら引退してしまった、キハ40です。

烏山線とは、宝積寺駅~烏山駅を結んでいる、栃木県のローカル線です。でも、駅名を言われてもピンと来ないかもしれませんね。

烏山駅は、那須烏山市にあります。合併前は烏山町(からすやままち)だったので、烏山駅なのですね。

那須烏山市は栃木県の東側に位置しており、茨城県と接しています。烏山から栃木県の県庁所在地の宇都宮までは、烏山線で1時間足らずで行けます。

烏山線には、都内から向かう場合、本来なら東北本線の宝積寺駅で乗り換えるのですが、ダイヤ改正で宇都宮駅との直通列車が増え、随分と便利になりました。

知名度は低く乗降客数も多くはありませんが、地元民にとっては、車を使えない学生などが使う重要な路線なのです。

  • 写真:トラベルライター冬の写真なので分かりにくいかもしれませんが山深いところを走ります

縁起の良い駅で七福神

烏山線には東北本線からの乗り換え駅、宝積寺を含めて、8つの駅があります。そしてその8つの中に、「宝積寺(ほうしゃくじ)」と「大金(おおがね)」という縁起の良い駅が2つも入っているのです。

かつてはお正月になると「宝積寺~大金」の駅名の入った切符を、特別に販売していたものです。そんな縁起の良い烏山線は、宝積寺を除く7つの駅に、それぞれ七福神が割り当てられています。例えば、烏山駅は毘沙門天、大金駅は大黒天、という具合です。縁起を担ぎに乗ってみるのも一興ですね。

  • 写真:トラベルライター車体にも七福神が描かれています

最新型の蓄電池駆動電車

そんなローカルな烏山線ですが、国内初となる蓄電池駆動電車が、2014年から採用されています。しばらくは気動車と併用されていましたが、2017年3月4日から全てEV-E301系蓄電池駆動電車「ACCUM」に切り替わりました。

蓄電池駆動電車とは、架線のない区間で、モーターを利用して走る電車のことです。分かりやすく言えば、「電池で走る電車」ですね。長らく地元では烏山線の電化が夢でしたので、これで叶ったと言っても良いのではないでしょうか。

  • 写真:トラベルライターこれが蓄電池駆動電車、ACCUMです

沿線情報

では、ここからは烏山線沿線の観光案内をしていきましょう。烏山線には8つの駅がある事は述べましたが、これらの駅は高根沢町と、那須烏山市にまたがっています。

宇都宮に近い方から、宝積寺駅、下野花岡駅、仁井田駅の3つの駅が高根沢町にあります。残りの5つ、鴻野山駅、大金駅、小塙駅、滝駅、そして烏山駅が那須烏山市に位置します。ここでは、主に那須烏山市の駅についていくつか見ていきましょう。

大金駅

  • 写真:トラベルライター大金駅。無人になってしまいました

かつては有人駅でしたが、駅の改築の際に無人駅になってしまいました。ですが、旧南那須町の中心部に存在するため、歩ける範囲にいくつか見どころがあります。

最初は、ラーメン屋さんから。なぜか(と言ったら失礼なのですが)ここに行列の出来るラーメン屋さんがあります。「麺屋はじめ」というお店で、和風が特徴のお店です。席数が少ないので、並んでいるときは少々待たされるようです。

また、大金には温泉があります。「大金温泉グランドホテル」では、地下1,200mから湧き出した厳選100%のかけ流しの温泉を楽しめます。日帰り入浴も可能ですので、旅の疲れをゆっくり癒して下さい。駅から歩いて15分ほどです。

麺屋はじめ
那須烏山市 / ラーメン / ランチ
住所:栃木県那須烏山市田野倉497地図で見る
電話:0287-88-0623
大金温泉グランドホテル
那須烏山市 / ホテル / 温泉旅館 / 日帰り温泉
3.3 (49件の口コミ)
料金(目安):5,000円〜19,123円
宿泊時間:15:00〜10:00
住所:栃木県那須烏山市岩子86-2地図で見る
大金駅
那須烏山市 / 駅
住所:栃木県那須烏山市大金152地図で見る

滝駅

  • 写真:トラベルライター滝の上を走る烏山線

ここには烏山線でも有名な撮影スポットがあります。滝駅には、名前の通り「龍門の滝」という滝があり、滝の展望台から見ると、滝の上を烏山線の電車が走っているような写真が撮れるのです。

龍門の滝までは、滝駅から歩いて5分ほどで行けますので、滝駅に立ち寄ったらぜひ訪れてみて下さい。幅65m、高さ20mと、なかなかの大きさです。夏季と年末にはライトアップも行われます。

ただし遊歩道には階段が多いので、ベビーカーなどで行く場合は注意してください。また滝の入り口には、「龍門ふるさと民芸館」もあります。

龍門の滝
那須烏山市 / 自然・景勝地 / 滝 / 紅葉 / 桜の名所 / ハイキング
住所:栃木県那須烏山市滝地図で見る
滝門ふるさと民芸館
那須烏山市 / カフェ・喫茶店 / 展望・景観
住所:栃木県那須烏山市滝414地図で見る
電話:0287-83-2765
Web:https://www.city.nasukarasuyama.lg.jp/page/page000...
滝駅
那須烏山市 / 駅
住所:栃木県那須烏山市滝163地図で見る

烏山駅

  • 写真:トラベルライター烏山駅です

烏山はかつての城下町で、みどころもたくさんあります。色々まわるなら、駅でレンタサイクルを借りるとよいでしょう。

  • 写真:トラベルライター

こちらの「やまあげ会館」は、ユネスコ無形文化遺産にも登録された、那須烏山市の「山あげ祭り」についての展示がされている場所です。お祭りは期間が決まっていますが、やまあげ会館に来ればいつでも山あげ祭りを知ることができます。また烏山のおみやげも販売しています。

やまあげ会館
那須烏山市 / 博物館 / 雨の日観光 / おみやげ屋
住所:栃木県那須烏山市金井2丁目5番26号地図で見る
電話:0287-84-1977
Web:http://www.nasukara-yamaage.jp/y_kaikan/index.html
  • 写真:トラベルライター

「東力士」は、1849(嘉永2年)創業の烏山の地酒で、どうくつ酒蔵が特徴です。この洞窟は、第二次大戦の時の地下工場跡で、毎年4月~11月には見学もできます。

島崎酒造 どうくつ酒蔵
那須烏山市 / 酒蔵 / 日本酒 / 酒蔵見学 / 穴場観光スポット
住所:栃木県那須烏山市中央1丁目11−18地図で見る
電話:0287-83-1221
Web:http://azumarikishi.co.jp/
  • 写真:トラベルライター

こちらは「和紙会館」です。烏山の特産物のひとつに、和紙があります。ここでは色々な和紙や、和紙で作られたクラフトなどが販売されています。

烏山和紙会館
那須烏山市 / 博物館
住所:栃木県那須烏山市中央2丁目6−8地図で見る
電話:0287-82-2100
Web:http://www.fukudawashi.co.jp/

また烏山には清流・那珂川が流れています。ですので、烏山にはいくつか「観光やな」があり、河川にやなを設置し、アユの塩焼きなどが食べられるお食事処がお目見えします。ただし夏季のみ営業の場合が多いので注意が必要です。

烏山駅
那須烏山市 / 駅
住所:栃木県那須烏山市南二丁目5-6地図で見る

おわりに

烏山線は、マイナーなローカル線です。しかし1979年に、当時の国鉄が企画したミステリー列車「銀河鉄道999号」の終着駅になるなど、話題になったこともあります。

車窓からは日光連山と那須連山が一望でき、烏山駅に近づいていくにつれ、自然を感じながら窓の外を眺められます。鉄橋やトンネルもあり、のんびりした、のどかな列車の旅を満喫できる烏山線に、一度乗ってみてはいかがでしょうか。

烏山線
高根沢町(塩谷郡) / 乗り物
住所:栃木県塩谷郡高根沢町大字宝積寺(宝積寺駅)地図で見る

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