渡嘉敷村(島尻郡)

沖縄の離島でミクロの世界を垣間見る ~ナガンヌ島に泊まろう!~

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:47都道府県

2021年5月14日更新

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写真:toshel

今回紹介するナガンヌ島は、沖縄本島からクルーザーでわずか20分。慶良間諸島の入り口、チービシ環礁にある離島で、定住者はいませんが、宿泊施設やレストランがあり、気軽に宿泊ができる島なんです。

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那覇から20分の離島、ナガンヌ

沖縄本島からクルーザーでわずか20分のナガンヌ島は、数ある沖縄の離島の中でも比較的近くて行きやすい島です。ナガンヌの名前の由来は「長細いもの」なのだとか。実際、島の形は細長く、細い部分は岸から岸まで歩いて2分ほど。

  • 写真:toshel

本当に小さな島ですが、その中でも立ち入り禁止区域があるため、私たちの移動できる場所はほんのわずかです。

  • 写真:toshel

それでもこの島は、訪れる人を魅了してやまない自然にあふれ、貴重な体験を与えてくれます。

オーシャンパラダイスを楽しむ

  • 写真:toshel

小さいながらも美しい海をもつナガンヌは、海水浴をはじめシュノーケリングや水中散歩、ウエークボードなどのビーチアクティビティやマリンスポーツを存分に楽しむことができます。また、ウミガメの産卵やホエールウオッチングができるなど、まさにオーシャンパラダイスです。

  • 写真:toshel

島の周りに生息する生き物

1月~3月は、ザトウクジラのホエールウオッチングツアーがあります。ザトウクジラは冬になると、遠くベーリング海峡やアラスカから沖縄の海へ、繁殖や子育てのために移動してきます。

シュノーケリングでは、岩場に潜む多くの色とりどりな魚たちを見ることができます。島の東側は波が荒いため、西側で潜られることをおすすめします。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

ナガンヌ島に宿泊して日常では味わえない自然を堪能する

静かなる自然

ナガンヌのビーチは、サンゴのかけらの白い砂浜です。また、エメラルドグリーンやマリンブルーなど様々な青色を重ねて織りなす海は絶景です。

  • 写真:toshel

海水は真水のようにどこまでも透明です。

  • 写真:toshel

夏場の日中は人の多いこともあり賑やかですが、日帰り客の最終便がナガンヌの船着き場を発つと、島は一気に静寂に包まれます。

  • 写真:toshel

人々が帰った後は、風や波の音、鳥やヤモリの鳴く声、ヤドカリやカニの歩くシャカシャカした音しか聞こえません。

宿泊客が少ない日などは、この美しいビーチに自分しかいない!なんてことも!

  • 写真:toshel

夜の帳が降りると、遠くに見える那覇の明かりが美しく幻想的です。

  • 写真:toshel

人工的な光は、この島唯一のレストランであるこちらだけ。

  • 写真:toshelナガンヌ島で唯一のレストラン

昼夜、大自然の素晴らしさ、雄大さを感じることができる素敵な島です。

  • 写真:toshel

動き出す先住の生き物

  • 写真:toshel

人の気配がなくなると、それを待ちわびていたかのように動き出す生き物がいます。ヤドカリです。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

シャイで臆病なヤドカリは、人の動く気配に敏感です。人のいる時は砂に埋もれて姿を見せなかったり、すぐに殻に閉じこもって動かなくなってしまいます。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

しかし、人の気配がなくなると、どこからともなく現れて、どこかへ向かって蠢き始め、気付けば仲間同士、一か所に集まっています。

  • 写真:toshel

こんな観察も普段の生活ではなかなかできないですよね。文明の利器などは最小限で、ほとんど何もない島だからこそ目を向けることのできるミクロの世界なのだと思います。

上陸する生き物

5月~6月は、ウミガメの産卵シーズンです。産卵に適した砂浜のあるここナガンヌには産卵期になるとウミガメが上陸し始めます。そして7月~9月は孵化シーズンとなるため、ウミガメの赤ちゃんに出会える可能性もぐんと上がります!

  • 写真:toshel

このようにナガンヌは、普段の生活では思いも及ばない世界を垣間見ることができ、新たな発見と感動の連続です。

ナガンヌ島への行き方

先ずは泊港へ

  • 写真:toshel

ナガンヌ島へ出発するクルーザーは、那覇にある泊港から出ます。那覇空港から直接向かう場合は、モノレールで20分の美栄橋駅で下車し徒歩10分。また、本島各地からも路線バスが多く出ており、車の有料駐車場もあります。

泊港への詳細なアクセスはこちらをご覧ください。

那覇泊港
那覇市 / 港
住所:沖縄県那覇市前島3丁目25地図で見る
Web:http://www.tomarin.com/

泊港からナガンヌ島へ

  • 写真:toshel

ナガンヌ港へ向かうクルーザーの運航時刻は、季節により変わります。運航されていない季節もありますので、こちらよりご確認ください。

また、小さいクルーザーのため、よく波を拾います。乗船は20分と短時間ですが、船酔いしやすい方は酔い止めを用意された方が良いかもしれません。

  • 写真:toshel

ナガンヌの滞在

夏の間は、一日数便のクルーザーが出ています。

  • 写真:toshel
  • 写真:toshel

春先から秋口まで、十分な時間ナガンヌに滞在できるスケジュールになっていますので、朝の便でナガンヌへ行き、思いきり楽しんで夕方に沖縄本島へ戻るもいいですし、宿泊施設もあるため泊まることもできます。

  • 写真:toshelナガンヌ島の宿泊施設

日帰りプランや宿泊プランは、こちらから申し込みができます。

尚、飲食物の持ち込みは、島の動植物の保護や生態系の保全のため禁止されています。島のレストラン(ダイニングテラス)では様々な食事、お飲み物が用意されています。

また、シャンプー、リンス、石けんの持ち込みもできません。シャワー、更衣室、トイレは島の一か所にあり、そちらに備え付けられているものをご使用いただけます。

宿泊できるのは4月~10月の間で、施設はコテージおよびテントになります。コテージは2名用と3名用があります。テントは別途、レンタル料が発生します。

ナガンヌは、日帰りでは味わえない興奮のある島ですので、ぜひ宿泊されることをおすすめします!

ナガンヌ島
渡嘉敷村(島尻郡) / 町・ストリート / 島・離島 / マリンスポーツ / バナナボート
住所:沖縄県島尻郡渡嘉敷村前島 ナガンヌ島地図で見る
Web:http://www.nagannu.com/

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この記事を書いたトラベルライター

地球旅~現在186ヵ国~
行ったことのない国を中心にひとり旅しています。他国の歴史、文化、宗教、遺跡、そしてそこに住む人々の考え方に興味があります。

車の運転が好きなので、海外ではドライブ旅を楽しんでます。普段は会社員です。

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