印象派の巨匠、クロード・モネが連作の『睡蓮』にとりかかったのは、約100年前と言われています。その『睡蓮』の世界観を表したような美しい池が、現実世界にもあるんです。それが岐阜県の神社境内にある、名もなき池「通称:モネの池」。岐阜の新たな観光スポットとなっています。
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「モネの池」とは
岐阜県関市にある「根道神社」の境内にある池のことを指します。もともとは地元の貯水池で、特に名前もありませんでした。ところが、透き通った水に睡蓮が浮かび、鯉が悠々と泳ぐ様子がモネの『睡蓮』に似ていることから、SNSなどで話題となり「モネの池」と呼ばれるようになりました。
クリアーな水質
この池は深さが1mほどですが、底まで見えてしまうくらい水がキレイです。これは常に湧水が流れ込んでいるためで、それによって透明度を保つことができるのです。また、湧水は水質が硬水のため、池の中で微生物が育ちにくいこともクリアーな水質の理由となっています。
「モネの池」おすすめの訪問時期と時間帯
時期
絵画のような世界を味わうために、ぜひ蓮の花咲く時期に訪れていただきたいと思います。例年、モネの池の蓮の花は5月下旬頃から7月上旬頃までが見ごろとされています。
蓮の花の時期には、根道神社の境内でアジサイも咲き誇っています。
上記の時期以外にも、11月上旬頃から12月上旬頃はモネの池の周りの木々が紅く色づくので、紅葉とのコラボレーションも楽しめると思います。モネの作品には無い、和風の『睡蓮』が味わえます。
時間帯
蓮の花は朝~昼にかけて開き、お昼を過ぎると花が閉じてしまうという性質があります。また、モネの池の蓮は気温が25℃以上にならないと開花しないという特性があるため、この条件がそろう午前中に訪れていただくのがベストです。
「モネの池」へのアクセス
車の場合、根道神社をカーナビに入れると、ナビの種類によっては表示されない可能性がありますので、神社の前にある施設の「フラワーパーク板取」をナビに登録していただくとよいかと思います。
神社から少し離れた場所に駐車場があり、そこから徒歩で向かいます。
公共交通機関の場合、JR岐阜駅から岐阜板取線のバスに乗って「ほらどキウイプラザ(旧:洞戸栗原車庫/ほらどくりはらしゃこ)」を目指し、そこからさらに板取ふれあいバスに乗ってください。「白谷あじさい園」で下車したのち、徒歩150メートルで到着します。
絵画の世界に入るには忍耐も必要
「モネの池」を最初に見た瞬間は、「あれ?写真と色が全然違うぞ」という印象を受けるかもしれません。しかし、ここであきらめないでください。池は日の当たり方によって水の色の濃淡が変化しています。一瞬一瞬で、池の表情が変わっています。
そんな池をぼーっと眺めていると、水が煌いて絵画のような色彩に見える瞬間が現れるのです!池の長さは全長約40メートルです。池のまわりをのんびりと散歩しながら、絵画の世界に入り込む瞬間を見つけていただければと思います。