東京にいながら韓国に来ているような感覚を味わうことができる新大久保は、日本のコリアンタウンとして有名です。新宿からたった1駅とアクセスも良く、新大久保の改札を出るとハングル文字が溢れています。韓国の食材を扱うスーパーマーケットがあったり、人気のK-POPアーティストのグッズやCD、韓国コスメなども売っています。今回は、何度も新大久保に訪れている筆者のおすすめ韓国料理店をご紹介します。
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[1]本場のタッカルビが食べられる「市場タッカルビ」
「タッカルビ」とその歴史
タッカルビは、ぶつ切りにした鶏のもも肉と人参や玉ねぎなどの野菜にコチュジャンをベースにしたタレをかけて鉄板の上で炒めた韓国料理です。
「タッ」は鶏を、「カルビ」はあばら骨を表し、「骨のまわりの肉を食べる鶏料理」という意味合いもあります。
タッカルビの始まりは諸説ありますが、一説として、江南道春川市と言われています。
四月革命(第4代韓国大統領選挙における、大規模な不正選挙に反発した市民や学生による民衆デモ)の起きた1960年のある日、小さな豚焼肉店の店主が豚肉を入手することが出来ず、その代わりに鶏を買い、デジカルビ(豚カルビ)のように作ったことが始まりなんだとか。
小さな豚焼肉店でできた「タッカルビ」は、今では人気の韓国料理の一つです。
とろとろのチーズがたっぷり!チーズタッカルビを食べよう!
本場のタッカルビを頂くことができるのが「市場タッカルビ」。
タッカルビの本場、春川の味を再現したこちらのお店の目玉は、チーズを絡めたチーズタッカルビ。モッツァレラチーズとチェダーチーズの2種類のチーズを絡めて頂く一品です。
とろとろのチーズタッカルビを求めて、オープンから行列ができています。土日祝日は、100分待ちなんてことも。
より多くの人に料理を楽しんでもらいたいということから予約不可なので、オープン前から並ぶことをおすすめします。並んでも是非食べたい一品です!
[2]韓国料理の老舗「元祖 松屋 韓国伝統料理店」で名物カムジャタンを食べよう!
「カムジャタン」とその始まり
カムジャタンとは韓国の鍋料理の一つで、「カムジャ」はジャガイモ、「タン」はスープを表しています。
豚の骨の尻尾と背骨の部分を長時間煮込んだものをベースに、粉唐辛子、ゴマ、ニンニクを加えて辛みのあるスープを作り、そこにネギやエゴマの葉、ぶつ切りにしたジャガイモを入れます。メインはスープが染み込んだ豚の骨付き肉で、肉をほじりながら食べるのがカムジャタンの魅力です!
カムジャタンの始まりは、313年〜716年の三国時代と言われています。
現在の全羅道地方でその当時、畑仕事をする際、貴重な牛の骨の代わりに豚の骨を煮て、お年寄りや患者に出したところ病気の治療や予防に役に立ち、全国的に広まったんだとか。カムジャタンは、歴史ある韓国料理の一つなのです。
新大久保に初めてカムジャタンを持ち込んだ「松屋」
歴史ある韓国料理「カムジャタン」を初めて新大久保に持ち込んだのが「松屋」です。
店内も韓国の伝統的な居酒屋の雰囲気。
まるで韓国に来ているような錯覚に陥ります。
さて、松屋の名物「カムジャタン」。サイズも大中小と3種類あります。カムジャタンのみ頂く場合は、大あるいは中でも良いかと思いますが、カムジャタン以外も頼む場合は、小サイズがオススメ。
筆者はカムジャタン以外も注文したので、小サイズでちょうどでした。豚肉の旨味が溶け出した、濃厚でピリ辛なスープがとても美味しいです。
- 元祖 松屋 韓国伝統料理店
- 新宿 / 韓国料理
- 住所:東京都新宿区 大久保1丁目1−17 光荘地図で見る
[3]一度来たらやみつきになる!?「美名家(ミナヤ)」でポッサムを食べよう!
「ポッサム」とその歴史
ポッサムは、ブロックのまま茹でた豚ばら肉を薄切りにして、サンチュや軽く湯がいた白菜、浅漬けしたキムチなどを葉野菜で包んで頂く料理です。
韓国といえば、キムチ!という感じがしますが、このポッサムで使用するキムチが一番美味しいと言われています。ポッサムで使用するキムチは、一般のキムチより発酵期間が短いため、においもきつくなく、日本人にも食べやすいキムチなのです。
豚肉を茹でて食べる調理法は古くから存在し、1924年の『朝鮮無双新式料理製法(ちょうせんむそうしんしきりょうりせいほう)』という本にも、テージピョニュク(茹でた豚肉を薄切りにした料理)の作り方が掲載されています。
豚肉を葉野菜で包むようになったのはいつからか定かではありませんが、古くから韓国に伝わる習慣で自然に生まれたものではないかと言われています。現在でも、低価格でお肉をたくさん食べられることから市民に愛され続けています。
全て手作り!名物ポッサムを食べよう!
市民から今もなお愛され続けている「ポッサム」。この「ポッサム」を日本で食べられるお店として有名なのが、新大久保駅から少し歩いたところにある「美名家」。
ここの魅力はなんといっても、作り置きは絶対にせず、注文を受けてから作る手作り料理と、陽気でチャーミング、お話上手なオーナーのママさん。お店の名前もママさんの名前から付けられたのだそう。
アットホームな温かい雰囲気の「美名家」は常連さんも多く、常に賑わっているので、予約して行くのがオススメ。ちなみにランチは予約不可なのでご注意を。
そして、こちらのお店の名物が「ポッサム」。
食感が良く、いくらでも食べることができてしまいます!
ポッサムは「美名家」で!
[4]15種類の野菜で包む韓国焼肉サムギョプサルを「くるむ」で食べよう!
「サムギョプサル」とは
サムギョプサルは、日本語で言うと三枚肉です。ばら肉とも言われるこの部位は、豚のあばらの近くにある肉で、皮、赤身と脂身が3層になっていて三枚肉と呼ばれます。この三枚肉は、焼いてそのまま食べるのが普通です。
韓国ではもともと焼肉といえば牛肉でした。1990年代、豚肉の輸出が増加したものの、このサムギョプサルに使う部位は海外では人気がなく、輸出されませんでした。
その代わりに韓国国内で消費されるようになり、安くておいしいお肉というイメージが付き、人気が出るようになりました。
「くるむ」といえば、15種野菜の焼肉セット!
新大久保でサムギョプサルを食べられるお店は沢山ありますが、その中でも野菜をたくさん食べられるお店として有名なのが「くるむ」です。
15種野菜と韓国焼肉セットが人気のメニュー。15種類の野菜が乗ったお皿と16種類から選べるお肉、お肉を葉っぱにくるんで食べる際に一緒に巻くと美味しい薬味や韓国惣菜がついたセットです。
たっぷりの野菜は、その時の仕入れによって種類が違うのだそう。中には韓国から直輸入の野菜もあるのだとか。
これだけの野菜を食べられるなんて女性には嬉しいサービスですが、もっと嬉しいサービスがあります。それは、野菜を食べきることができなかった場合です。残すなんてもったいない!そう思う人も多いでしょう。そんなときこのお店では、残った野菜で野菜ジュースまたはスムージーを作ってくれるのです!
緑の野菜なので苦いと思う方もいるかもしれませんが、苦味もさほどなくさっぱりとしていて飲みやすくなっています。女性に嬉しいサービス満点の韓国焼肉は「くるむ」で!